H23年度1級土木施工管理技士試験について
解説を読んでも納得できないのでお尋ねします.
問題
労働安全衛生法上,工事の開始の30日前までに厚生労働大臣に計画を届け出なければならない工事が定められているが,次のうちこれに該当するものはどれか.
1.長さが800mの隧道の建設工事
2.最大支間1,200mの吊り橋の建設工事
3.堤高が130mのダムの建設工事
4.ゲージ圧力が0.2MPaの圧気工法による作業
この問題の正解は2.であり解説には次のように記されてありました.
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労働安全衛生規則第94条の2(計画の範囲)において,「法第89条の2第1項((都道府県労働局長の審査等)都道府県労働局長は,第88条第1項(同条第2項において準用する場合を含む.)または第4項の規定による届け出があつた計画のうち,前条第1項の高度の技術的検討を要するものに準ずるものとして当該計画に係る建設物若しくは機械等又は仕事の規模その他の事項を勘案して厚生労働省令で定めるものについて審査をすることができる.ただし,当該計画のうち,当該審査と同等の技術的検討を行つたと認められるものとして厚生労働省令で定めるものについては,当該審査を行わないものとする.)の厚生労働省令で定める計画は,次の仕事の計画とする.」と定められている.
1 × 同条第4号において,「長さが1,000メートル以上のずい道等の建設の仕事であつて,落盤,出水,ガス爆発等による労働者の危険が生ずるおそれがあるものと認められるもの」と定められている.
2 ◯ 同条第3号において,「最大支間300メートル以上の橋梁の建設の仕事であつて,次のいずれかに該当するもの
イ 当該橋梁のけたが曲線けたであるもの
ロ 当該橋梁のけた下高さが30メートル以上のもの」と定められている.
3 × 同条第2号において,「堤高が100メートル以上ダムの建設の仕事であつて,車両系建設機械(令別表第7に掲げる建設機械で,動力を用い,かつ,不特定の場所に自走できるものをいう.以下同じ.)の転倒,転落等のおそれのある傾斜地において当該車両系建設機械を用いて作業が行われるもの」と定められている.
4 × 同条第6号において,「ゲージ圧力が0.2メガパスカル以上の圧気工法による作業を行う仕事であつて,次のいずれかに該当するもの
イ 当該作業が地質が軟弱である場所において行われるもの
ロ 当該作業を行う場所に近接する場所で当該作業と同時期に掘削の作業が行われるもの」と定められている.
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これについて先日以下のような御回答をいただきました.
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>(1)1と2についての解釈は正しいか?
>(2)3と4が該当しないのはなぜか?
も根本的に間違った解釈をしています。
問題に「工事の開始の30日前までに厚生労働大臣に計画を届け出なければならない・・・」とあります。
(2)は最大支間が1000m以上のつり橋(2.最大支間1,200mの吊り橋の建設工事)だから○です。
工事の開始の30日前までに厚生労働大臣に計画を届け出なければならない工事は、
労働安全衛生法
第八十八条 第3項
に定める特に大規模な工事であり、
労働安全衛生規則
(仕事の範囲)
第八十九条の二 法第八十八条第三項 の厚生労働省令で定める仕事は、次のとおりとする。
となっています。
労働安全衛生法
(計画の届出等)
第八十八条
第3項 事業者は、建設業に属する事業の仕事のうち重大な労働災害を生ずるおそれがある特に大規模な仕事で、厚生労働省令で定めるものを開始しようとするときは、その計画を当該仕事の開始の日の三十日前までに、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に届け出なければならない。
第4項 事業者は、建設業その他政令で定める業種に属する事業の仕事(建設業に属する事業にあつては、前項の厚生労働省令で定める仕事を除く。)で、厚生労働省令で定めるものを開始しようとするときは、その計画を当該仕事の開始の日の十四日前までに、厚生労働省令で定めるところにより、労働基準監督署長に届け出なければならない。
労働安全衛生規則
(仕事の範囲)
第八十九条の二 法第八十八条第三項 の厚生労働省令で定める仕事は、次のとおりとする。
一 高さが三百メートル以上の塔の建設の仕事
二 堤高(基礎地盤から堤頂までの高さをいう。)が百五十メートル以上のダムの建設の仕事
三 最大支間五百メートル(つり橋にあつては、千メートル)以上の橋梁の建設の仕事
四 長さが三千メートル以上のずい道等の建設の仕事
五 長さが千メートル以上三千メートル未満のずい道等の建設の仕事で、深さが五十メートル以上のたて坑(通路として使用されるものに限る。)の掘削を伴うもの
六 ゲージ圧力が〇・三メガパスカル以上の圧気工法による作業を行う仕事
第九十条 法第八十八条第四項 の厚生労働省令で定める仕事は、次のとおりとする。
一 高さ三十一メートルを超える建築物又は工作物(橋梁を除く。)の建設、改造、解体又は破壊(以下「建設等」という。)の仕事
二 最大支間五十メートル以上の橋梁の建設等の仕事
二の二 最大支間三十メートル以上五十メートル未満の橋梁の上部構造の建設等の仕事(第十八条の二の場所において行われるものに限る。)
三 ずい道等の建設等の仕事(ずい道等の内部に労働者が立ち入らないものを除く。)
四 掘削の高さ又は深さが十メートル以上である地山の掘削(ずい道等の掘削及び岩石の採取のための掘削を除く。以下同じ。)の作業(掘削機械を用いる作業で、掘削面の下方に労働者が立ち入らないものを除く。)を行う仕事
五 圧気工法による作業を行う仕事
五の二 建築基準法 (昭和二十五年法律第二百一号)第二条第九号の二 に規定する耐火建築物(第二百九十三条において「耐火建築物」という。)又は同法第二条第九号の三 に規定する準耐火建築物(第二百九十三条において「準耐火建築物」という。)で、石綿等が吹き付けられているものにおける石綿等の除去の作業を行う仕事
五の三 ダイオキシン類対策特別措置法施行令 別表第一第五号に掲げる廃棄物焼却炉(火格子面積が二平方メートル以上又は焼却能力が一時間当たり二〇〇キログラム以上のものに限る。)を有する廃棄物の焼却施設に設置された廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の解体等の仕事
六 掘削の高さ又は深さが十メートル以上の土石の採取のための掘削の作業を行う仕事
七 坑内掘りによる土石の採取のための掘削の作業を行う仕事
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この御回答の通りであれば納得ですが,では元の解説がそもそも間違っているのでしょうか?
御教授ください.宜しくお願い致します.
補足
早速,回答いただきありがとうございました。指摘のとおり行います。私の質問が悪かったのですが,廃棄物焼却施設内作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策要綱」に女性の従事の場合に配慮することになっています。この場合,具体的,どこまで従事させてよいのか判断に困っています。もし,こちらにも考え方や事例がありましたら教えてください。よろしくお願いします。