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アンソニー・ギデンズについて

ghostbusterの回答

回答No.2

> 社会の中にある「前提」を私たちが疑い始めている、という理解で大丈夫でしょうか。 そういうことです。ただ、「疑い始めている」というより、「切り離されてしまった」という方が的確かな。 再帰性一般、つまり、人が自分のふるまいを、これで大丈夫だろうか、正しくふるまえているだろうか、と振り返り、軌道修正をしたりする、というのは、別に近代後期に限られているものではありません。 けれども、人が自分のふるまいを反省するときには、よりどころにするものが必要です。 近代以前なら、神や伝統が絶対的な力を持っていました。そののち、人間の理性が宗教に取って代わる時代(近代前期)になります。この時代、デカルトの「我思う、ゆえに我あり」という言葉に代表されるように、思惟する「私」は懐疑の対象とはなってはきませんでした。それが、近代後期に入って、あらゆる「前提」から決別する時代へと推移してきたのです。現代社会においては、国や共同体などの組織や制度、個人の関係や自己自身とあらゆるものが再帰的な吟味の対象となっています。 「自己責任」という言葉を、しばらく前から頻繁に目にするようになりましたが、この言葉にあきらかに見て取れるのは、自分の選択は自分があえて選んだものである、という思想です。もはや頼るべき「前提」から切り離され、「専門家」も信頼できず、人は安心感を得ることはむずかしくなってきている。そのような時代にわたしたちはいるのだと、ギデンズは言います。 ギデンズは決してわかりにくい人ではありません。これを書く前に参考にしたのは『近代とはいかなる時代か? ――モダニティの帰結』(松尾精文/小幡正敏訳 而立書房)だったんですが、この本はおもしろいし、もっと一般向けの『暴走する世界 ――グローバリゼーションは何をどう変えるのか』(佐和隆光訳 ダイヤモンド社)だと、豊富な具体例が挙げられています。 この回答が何らかの役に立てば幸いです。

foosun
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 なるほど、切り離されたという言い方もできますね。 てっきり私は、「前提」に安心感よりも煩わしさを見出して、「前提」をみんなで協力して回復するという選択肢があるにも関わらずそうしようとしない人たちばかりだと考えておりました。 後期近代も善し悪しって事ですね。 挙げて下さった本、読んでみます。 「前提」が復興するきっかけで私が思いついたのは、 ・法律を変える事で間接的にコミュニティを復興する ・カリスマ的人物やブームが人々の意識を注目させる ・共通の敵が現れる ・インターネット上のコミュニティ ・異文化交流 などです。 ghostbusterさんの「前提の復興策」を教えて頂きたいです!

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