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反リフレ派の理由

私は個人的にマクロ経済を勉強していましたが、立場としてはリフレ派とよばれる部類に属するようです。 そこで、リフレに反対する人々もいるわけですが、そういう人はどういう理由でリフレに反対なのでしょうか。 岩田規久男氏や高橋洋一氏などに一通り反論しつくされていると思うのですが、それでもリフレに反対する理由があれば教えてください。

質問者が選んだベストアンサー

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  • at9_am
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回答No.11

> 「予想インフレ率にはたらきかける」という点についてはどうお考えでしょうか。 まず、本当に上がるのか? という問題があります。 当然の話ですが、多くの人(一般人ではなく、企業の経理部などそれなりのプロ)が「結局、銀行の資産が国債になっているか日銀当座預金になっているかの違いだけでしょ?」と考えれば、全くインフレになるとは予想しないため、予想インフレ率が上がりません。 したがって、金融緩和(例えばマネタリーベースの増加)は、予想インフレ率に何の影響ももたらさないかもしれません。 また「予想インフレ率」なるものは、実際には消費者性向のように直接測定することができないものです。 合理的期待仮説によれば「予測が実現する」とみなすこともできますが、実際の世界を見れば、予測が常にあたり続ける等ということはほとんどあり得ないことが分かるはずです。 更に、どの程度の金融緩和でどの程度の予想インフレ率となるのかも分かりません。ゼロかも知れないし、100万%かもしれない。 その上、予想インフレ率が実現するのがいつかも分かりません。明日かもしれないし、10年後かもしれない。 つまり、現実の政策目標に織り込むためには、かなり無理があります。 仮に、予想インフレ率が実際に上がったとしましょう。上がりすぎたかどうかを知ることは、直接測定できない以上、不可能です。また、「予想」なので、実際とは、半年なり一年なりの時間的なずれがあるはずです。すると、上がり過ぎているかもしれないし、まだまだ全然足りないのかもしれない訳ですから「管理してある程度インフレ率をコントロール」することは理論的に出来ません。 つまり、予想インフレ率を操作することによって管理されたインフレを行う、というのは、論理的に破綻しています。 因みに、突如としてハイパーインフレになるかもしれないし、デフレのままかもしれない。こういう不安定な状況が経済にとって最もマイナスで大きな負担となります。 > >このような、金融政策以外の効果を全く無視するのは、一体何故なんでしょうか。 > 前にも言いましたが、無視してないですよー。財政出動に関しても言及しました。 では、なぜ金融緩和だけが効果があったかのような言い方をするのでしょうか? 例えばリーマンショック後のアメリカにおいて、市中に出回っているお金(マネーサプライ)が変わっていないにもかかわらず、金融緩和でマネーストックの変化量だけを取り出して、その効果によりインフレに振れた、という旨の発言をしていますね? === アメリカの場合も、2008年には0.7、2009年には1.92ですので、 インフレ率が上昇したという点では、量的緩和の効果は日本においてもアメリカにおいても1年程度で効果が見え始めていると言えます。 === > >市中銀行から国債を買い入れる場合には、BIS規制の問題で貸し出しが細ったり銀行の収支に大打撃を与える可能性があります > 薄学で申し訳ないのですが、この部分をもう少し詳しく教えていただけないでしょうか。 BIS規制とは、総資産に占める自己資本の比率が一定でなければ銀行業を行えないといする国際的な枠組みです。国際業務で8%、国内業務で4%が必要とされます。ここでいう自己資本は資本金ではなく、簡単に言えば貸し倒れなどがあってもなくならない資産(安全資産)を指していると思って下さい。ここで、この安全資産には、現金、国債などは100%算入できますが、企業向けの貸付金は貸し倒れるため0%算入、つまり算入できません。 現在日本の銀行は、私の知る限り一つの例外もなく、この自己資本比率の大部分を国債によって運用しています。従って、国債を日本銀行が買い入れたところでBIS規制により他に貸し出すことは難しく、国債の利子分を銀行が受け取れなければその分の収支を悪化させることになります。 > マネーサプライについてはそんな単純な話をしているわけではないということは岩田氏の著書に書かれており、岩田氏が反論しているので、私がここで知りたい“岩田氏らが反論してもなお”反リフレである理由というわけではありませんのでその点については、スルーしますね。 このような態度は、covanonki氏に苦言を呈されていたと思いますがね。 この発言が何について言っているのか分かりませんが、では岩田氏がどのような反論をしている、などという野暮なことは聞きません。ただ、結局は質問者氏が自分の理解に基づいてリフレ派を名乗っているわけではない、ということは分かりました。 リフレ派・反リフレ派のいずれでも質問者氏の意見なので良いですが、少なくとも事実を捻じ曲げたり、意図的に自分の意見に合わないものを無視したり、誰かの意見を鵜呑みにしたりしないで、少しは自分の頭で考えて意見を決めたらよいと思います。

satuchiko
質問者

お礼

お礼が遅くなり申し訳ありません。 少し前に戻りまして、、 >技術革新で物の値段が下がることは、現在液晶テレビなどで見られるように、珍しくも何ともありません。それすら貨幣量のせいにするのは、かなり我田引水です。 つまり、一つの分野だけが技術革新が起きるのならば、その分野のモノの値段が下落するだけで、それにより、一般物価が上がるか下がるかはわからないけれども、様々な分野で技術革新が起これば一般物価も下がる。このようなデフレは許容されるべきだということでしょうか? 諸外国と比較しても、日本だけデフレなのは、ほかの国に比べ、日本が様々な分野で技術革新が進んでいるためだということでしょうか? 私の立場では、そのような場合のデフレでも、デフレになれば害が大きいので、貨幣量を増やしてデフレにならないようにするべきだと思っているのですが、at9_amさんは、そのような場合のデフレは放置してもかまわないということでしょうか? 確認させてください。 >BIS規制について その点について、at9_amさんが主張されていることは理解できました。 岩田氏らの反リフレ論に対する反論でも、その点については指摘されてなかったので(私が知る限り)、そういう視点があるのだなと勉強になりました。ありがとうございます。 >このような態度は、covanonki氏に苦言を呈されていたと思いますがね。 誤解しないでくださいね。私の質問は、「岩田規久男氏や高橋洋一氏などに一通り反論しつくされていると思うけれども、それでもリフレに反対する理由を知りたい」ということです。したがって、すでに岩田氏らによって反論されている反リフレの理由については、質問していないのです。つまり、回答としてピントがずれている回答だと思ったので、スルーさせていただいたという意味です。ここでリフレ、反リフレの論争をやろうと思って質問しているわけではないので。 これまで、「お礼」の部分で私が、反論になってしまうような形で、指摘させていただいたのは、at9_amさんの回答では、すでに岩田氏らによって反論されている内容かどうかが分からなかったので、それを明確にするためにわからない部分は指摘させていただきました。 質問の趣旨が分かりにくくて申し訳ありません。 >誰かの意見を鵜呑みにしたりしないで、少しは自分の頭で考えて意見を決めたらよいと思います。 私はみなさんみたいに頭がよくないので。。もちろん、岩田氏や高橋氏以外の、反リフレの立場で書かれている本もいくつか読み、最終的な立場は自分で決めております。そういう部分では自分の頭で考えているとは思いますが、先人の肩に乗って物事を考えている部分はあると思います。 ですので、 >ただ、結局は質問者氏が自分の理解に基づいてリフレ派を名乗っているわけではない、 というわけではないということは主張しておきます。まぁ私も「リフレ派」という言葉は好きじゃないんですけどね。欧米や韓国をみれば、2%程度のマイルドなインフレで金融政策をしようってのは常識ですから、「派」とかおかしいですからね。 最後に、「予想インフレ率にはたらきかける」という部分についても、あまり深くはご存じないのかなと言う印象を受けました。(すなわち、No.11でat9_amさんが書かれている予想インフレ率に関する懐疑的な部分は岩田氏の著書に載っています。 また、少しではありますが、 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31911?page=2 にも、言及している部分があり、私は参考になりました。) この私の、質問に答えているからには、岩田氏や高橋氏の著書は読まれていると思います(少なくとも、岩田氏らの反リフレに対する反論はご存じだと思います。そうでないと、私の質問には回答できないと思いますし、回答しても、ピントのずれた回答となってしまう)ので、もしかしたら、岩田氏の主張の解釈が私とat9_amさんでは違うのかなと思いました。 もしまだお読みでないようでしたら、岩田規久男「デフレと超円高」と安達誠司「円高の正体」をお渡しできますので、言ってくださいね。 いろいろと詳しくありがとうございました。

その他の回答 (12)

  • at9_am
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回答No.13

> つまり、技術革新による物価の下落という要因と、貨幣量が少ないことによる物価の下落の要因の二つがあったとして、貨幣量による影響の方が大きいのではありませんか? どの辺が「つまり」なのだろうか? つまり以下が成り立つためには、技術革新と貨幣量が少ないことの二つの要因の物価下落の大きさを何らかの形で提示して大きさを比較しなければならないはずですが。 > もし仮に技術革新により低コストでモノを消費者に提供できるようになったとしても、貨幣量が増えれば、一般物価は下がらないのではないでしょうか? 今の日本では全くそうなっていない、ということは既に示しています。 > 「貨幣量以外の」とあるので、at9_amさんは貨幣量も物価を左右する要因の一つとお考えなのですよね。 影響が全くないとは考えていませんが、過去20年くらいの日本ではその影響は限りなく小さいと思っています。 > これは、すなわち、最終的には貨幣量が一般物価を決定すると言えるのではないでしょうか? 例えば乾燥ワカメでワカメの味噌汁を作るときに、水の量だけでなく、味噌の量とワカメの量も完成する味噌汁の量に影響を与えますが、水の量だけで考えてもほとんど問題がないのと同じことです。 したがって、貨幣量が一般物価を決定しているというのは、味噌汁の量を乾燥ワカメの量が決めているというのと同じくらい奇妙なことです。 > 具体的に岩田氏らが、著書のこの部分でこう主張しているけれども、そのここがおかしいということを言っていただければ、この質問の回答になると思うのですが、at9_amさんにはそれがないです。 > きちんと岩田氏らの主張を引いて(例えば、この本の何ページ部分などと)再反論していただくと有難かったわけです。 私の挙げた批判のポイントに、岩田氏らはどう反論しているかを挙げてもらえれば再批判も可能かと思いますが、別に岩田氏らの著作を追っているわけではありませんので、いちいち岩田氏の著作を押し入れの段ボールから引っ張り出して(手放したような気もするけれども)批判と反論と再批判と・・・などという面倒くさいことをするほど暇ではありません。私の所有する書籍の主張に反論したからと言って、別のところで再反論されているということも考えられます。 岩田氏の主張への反論は、#1の回答で挙げたとおり、「そんなものを起こすことができるのか?」であり、要は政策としての現実妥当性や実現可能性です。 これについての岩田氏の反論は「やったら出来るし、できなくてもまぁそのときはそのとき」という程度を超えません。具体的に「このくらいの時にこうだったからこうすればできる」という反論は見たことがありません。 したがって、批判に対する反論になっていないので、充分に「岩田氏の反論を踏まえた上でリフレ派に反対する理由」になっていると思います。

satuchiko
質問者

お礼

遅くなって申し訳ありません。 >今の日本では全くそうなっていない、ということは既に示しています。 だったら、別にどんどん供給しても問題ないですね!どんどん金融緩和しましょう。 >・・などという面倒くさいことをするほど暇ではありません。 じゃあ回答しなければよいのではないでしょうか。私も回答する立場になるときがありますが、きちんとした回答するのが面倒だったら回答しませんよ。 ちょっとだいぶ長くなってしまいましたので、ここで切り上げますが、印象としては、「量的緩和により予想インフレ率が上昇することによる効果」についてはあまり理解されていないのでないかという印象を受けましたし、量的緩和に反対する理由も強固なものとは全く思いませんでした。いくつかデメリットも上げられてましたが、その程度なら、メリットの方が大きいので量的緩和も含めた金融緩和をどんどんやるべきだとますます思うようになります。 どうもありがとうございました。

  • at9_am
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回答No.12

> つまり、一つの分野だけが技術革新が起きるのならば、その分野のモノの値段が下落するだけで、それにより、一般物価が上がるか下がるかはわからないけれども、様々な分野で技術革新が起これば一般物価も下がる。このようなデフレは許容されるべきだということでしょうか? ここの部分は、実質GDPが増加した分だけ貨幣量が増えなかったためデフレになった、という点について、それが誤っていると指摘した際に、 > 貨幣量が増えてないので、缶ジュースの値段が50円に下がってしまっているのです。 と貨幣量だけで物価水準が決まると質問者氏が発言したことに対し、 > 技術革新で物の値段が下がることは、現在液晶テレビなどで見られるように、珍しくも何ともありません。 と、デフレが良い・悪いという話ではなく、貨幣量以外の部分で物価が決まることを示した部分です。 物価を上昇させるべきか否かという話とは全く別の話です。 > このような態度は、covanonki氏に苦言を呈されていたと思いますがね。 > <略>私の質問は、「岩田規久男氏や高橋洋一氏などに一通り反論しつくされていると思うけれども、それでもリフレに反対する理由を知りたい」ということです。 > 「予想インフレ率にはたらきかける」という部分についても、あまり深くはご存じないのかなと言う印象を受けました。(すなわち、No.11でat9_amさんが書かれている予想インフレ率に関する懐疑的な部分は岩田氏の著書に載っています。 少なくとも、岩田氏らの反論に対する再反論や、岩田氏らの反論が全く反論になっていない場合などもあるので、岩田氏が反論した=その話題は終了、とはなりません。したがって、岩田氏の著作で反論が書かれているからその理由は無効だ、という姿勢は絶対に許容できません。 岩田氏が懐疑的な理由と、私が予想インフレ率について問題だと考えている点が同じであったとしても、主に金融政策を行うことによってインフレを達成できるとは信じていない理由として挙げるのには問題はないはずです。

satuchiko
質問者

お礼

>と、デフレが良い・悪いという話ではなく、貨幣量以外の部分で物価が決まることを示した部分です。 なるほど。そういう意味でのご発言だったのですね。 しかし、「貨幣量以外の」とあるので、at9_amさんは貨幣量も物価を左右する要因の一つとお考えなのですよね。もし仮に技術革新により低コストでモノを消費者に提供できるようになったとしても、貨幣量が増えれば、一般物価は下がらないのではないでしょうか?これは、すなわち、最終的には貨幣量が一般物価を決定すると言えるのではないでしょうか? つまり、技術革新による物価の下落という要因と、貨幣量が少ないことによる物価の下落の要因の二つがあったとして、貨幣量による影響の方が大きいのではありませんか? >少なくとも、岩田氏らの反論に対する再反論や、岩田氏らの反論が全く反論になっていない場合などもある そうでしょう。ですから、私は、具体的に岩田氏らが、著書のこの部分でこう主張しているけれども、そのここがおかしいということを言っていただければ、この質問の回答になると思うのですが、at9_amさんにはそれがないです。 >岩田氏が反論した=その話題は終了、とはなりません。 一般的に、リフレ、反リフレ論争ならばそうでしょう。しかし、私の質問は「岩田氏らが反リフレ論に反論してもなお反リフレを主張する理由をおしえてください」ということなので、 1.岩田氏らが反論していない反リフレ論 2.岩田氏らが反論した反リフレ論に対する再反論 のどちらかを回答していただけるとありがたかったのです。 ですから、 岩田氏らが反論した反リフレ論 を再び回答していただいても、それはピントのずれた回答です。 ですから、2.の場合で回答していただく際には、きちんと岩田氏らの主張を引いて(例えば、この本の何ページ部分などと)再反論していただくと有難かったわけです。

  • covanonki
  • ベストアンサー率48% (219/448)
回答No.10

すみません、2か所ほど致命的なミスがあったので訂正します。 >小泉内閣ではゼロ金利政策を執り行ったため、日本円は外資の標的にされました。 >つまり、日本円は外資によって大量に買い集められ、海外のリスクの高い資産に投資されたのです。(円キャ >リートレード)。 『大量に買い集められ』→『大量に借りられ』 >このとき、円は外貨(特にドル)に両替されますから、当然にして為替相場は円安に向かいます。 >しかも過剰な円高です。小泉内閣に続く安倍内閣でインフレが起きていたのはこの円キャリートレードに伴う >外資の力に他なりません。当然日本もその恩恵にあずかっていたわけですが、これを「アメリカの消費に支え >られていた」と揶揄されるゆえんでもあります。 『しかも過剰な円高です』→『しかも過剰な円安です』 に訂正いたします。

  • covanonki
  • ベストアンサー率48% (219/448)
回答No.9

>ちなみに、日銀の直接国債引き受けか市場での買いオペかは言及しておりませんで、どっちでもいいでしょう。 私は、逆にこの部分、重要だと思います。国債の直接引き受けが行われれば、日銀から政府に渡されるお金 は、一切市場を流通しませんから、純粋に政府が国債発行によって手に入れたお金を、どのようにして使うの かによって、その効果は天と地ほどの開きが生まれます。たとえば貯蓄性向の高い社会保障の分野にばらまか れることと、消費性向の高い、景気回復の分野にばらまかれるのとでは、明らかにその期待される結果が異な ります。 一方、買いオペが行われた場合は、今度は逆に日銀が新規国債を引き受けるわけではありませんし、国債購入 に充てるかどうかはそれこそ市中金融機関に一任されるわけですから、ひょっとすると国債購入に充てられな い可能性もあります。 ただし、買いオペが行われることによって期待される最大の効果は、「流動性が高まること」。 「国債」という形でしか売り買いできない国債を、「通貨」に変えることによって、そのほかの目的物に対す る流通を起こせる結果を期待できるわけです。 現在の市場で最大のウィークポイントは、いつまでたっても民間企業に借り入れを行えるだけの体力が復活せ ず、つまり企業そのものの体力が回復しないため、たとえば株式や社債なども魅力のある資産として、投資の 対象とすることも考えにくい状態です。 結果的に日銀が買いオペを行っても、再びそのお金が国債に回り、流動性の低い資産として塩漬けにされる。 原因は明らかで、現在のように政策金利が低い状態では、投機対象に魅力が生まれにくく、利息が低いわけで すから、資産も増加しません。余分なお金が生まれませんから、結果的にみんな資産を投機対象(民間企業の 設備投資も一つの投機対象ですよ)に向けずに現金としてそのまま保有しようとするわけです。 当然ですよね。現金以外の資産は現金よりリスクが高いのですから。唯一現金と同等のリスクで、利息の付く 唯一の資産が「国債」です。ですから、このような市場では金融政策が全く効果を失ってしまうのです。結果 資産が国債に向かい、おのずと国債発行残高も増える、と。 このことはat9_amさんも記されていますね。(流動性の罠のことです) だからこそ、必要なのは日銀による金融政策ではなく、政府による景気を刺激するための財政出動政策。 たとえば、政府が目いっぱい財政政策を打ちつくして、政府の力だけではどうしようもなくなっているときに 日銀が何の対策を打とうともしていないのであれば、それは日銀を責めるべきだと思います。(安倍総理の時 代などはまさしくそういった状態にありましたよね)ですが、現在は明らかに違うでしょ、というお話です。 それと、小泉政策における量的緩和政策について。量的緩和、って、そもそも市場から国債などの証券を買い 上げて、日銀が市場に資金供給を行うこと、つまり買いオペのことですよね。 ですが、そもそも小泉政策における金融政策は、量的緩和よりも象徴的な政策ともいえる「ゼロ金利政策」。 こちらのほうが資産インフレに対してもたらした効果は大きかったのではないでしょうか。 ゼロ金利政策は金融緩和政策ではありますが、量的緩和政策ではありませんよね。 「円高の正体」という本のことを記されていますが、その本に何が記されているのか、私にはわかりません が、「円高の正体」とは、このとき小泉内閣で行われた金融緩和政策こそがまさしく「円高の正体」です。 小泉内閣ではゼロ金利政策を執り行ったため、日本円は外資の標的にされました。 つまり、日本円は外資によって大量に買い集められ、海外のリスクの高い資産に投資されたのです。(円キャ リートレード)。 このとき、円は外貨(特にドル)に両替されますから、当然にして為替相場は円安に向かいます。 しかも過剰な円高です。小泉内閣に続く安倍内閣でインフレが起きていたのはこの円キャリートレードに伴う 外資の力に他なりません。当然日本もその恩恵にあずかっていたわけですが、これを「アメリカの消費に支え られていた」と揶揄されるゆえんでもあります。 だからこそリーマンショックやギリシャショックであれほどの超円高が起きたのです。 決して日銀の金融政策が原因ではありません。 外資は円をほしがっているわけですから、ここで何の対策(財政政策)もなく市場に円をばらまいたりしたら 何が起きるか。想像に難くありませんよね。より一層の円高が進行するのです。 そのことは、東日本大震災の直後に日銀によって大規模に行われた量的緩和(その額105兆円)によって証 明されています。 量的緩和政策は、ここぞ、というとき、誰も想像もしないタイミングで、絶妙に行うのが最も理想的です。 そのためには、量的緩和を行えるだけの状況を先に政府が作らなくてはいけません。 そういった意味で、今回は海外からの要因で、現在の政府は何もしていませんが、結果的に日銀が量的緩和を 行えるだけの絶妙のタイミングが訪れた。だからこそ、たかが10兆円の基金の増資を行っただけで、これほ どの結果が生まれているのです。 >小泉政権時代はそんなに高橋氏とは全く逆の政策だったでしょうか? とありますね。私が言いたいのは、金融政策の面ではなく、財政政策の面です。高橋氏は今おそらく財政出動 が必要だ、と言っている立場ですよね。(というよりも国債の発行が必要だ、と) ですが、小泉内閣はどうでしたか? 明らかに緊縮財政政策をとっていましたよね。「聖域なき構造改革」とか、「痛みを伴う改革」だとか、「財 政改革なくして景気回復なし」とか。 良い悪いは別として、高橋洋一氏の現在の主張とは、全く相対する政策だと思いますが、どうでしょう。 >at9_amさん この場を借りて申し訳ありません。なるほど。そういうお考えであれば、納得できます。 回答者の中に、妙な連中が多い、と思っています。何の目的で回答しているのか、理解に苦しむ回答者が。 ですが、その中でもat9_amさんの回答は、ときに私とはスタンスの違う回答も記されるな、とは思いながら も、いつもしっかりとした理論に裏打ちされた回答で、勉強になることも多いです。なるべくバッティングし ないように注意しています。これからも回答を楽しみにしています。

satuchiko
質問者

お礼

今回は、十分なお礼ができなくて申し訳ありません。 ただ、一言だけ指摘させてください。 >そのことは、東日本大震災の直後に日銀によって大規模に行われた量的緩和(その額105兆円)によって証 明されています。 とありますが、こういう冗談はやめてください。騙されませんよ。 105兆円の量的緩和とありますが、105兆円もマネタリーベースを増やしたということですか? そんな事実はありませんよね。マネタリーベースの拡大を伴わないなら量的緩和とは言いません。 短期金融市場に総額で105兆円資金供給したということなのかもしれませんが、短期ですから。 1日目に10兆円貸し出して 2日目に10兆円回収するとともに10兆円貸し出す(総額20兆円) 3日目に10兆円回収するとともに10兆円貸し出す(総額30兆円) なんてことをやっても一時的には効果はあるかもしれませんが、長期的に見ればマネタリーベースの拡大が伴わない限り無意味です。 それを105兆円規模の量的緩和と言うのであれば、covanonkiさんの経済に関する見解を疑わざるを得ません。 冗談でおっしゃっているのだと思いますけれども。

  • at9_am
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回答No.8

> 貨幣量が増えてないので、缶ジュースの値段が50円に下がってしまっているのです。 技術革新で物の値段が下がることは、現在液晶テレビなどで見られるように、珍しくも何ともありません。それすら貨幣量のせいにするのは、かなり我田引水です。 さらに、通貨量がインフレ率にどのように関係しているのかも、全く分かっていないようです。 バブル景気の場合には、取引需要以外の投機的需要が資産価格に大きな影響を及ぼし、その後に消費財に影響が与えられた、という形になっていました。 したがって、取引動機による貨幣需要が変わらなければ、同じ貨幣量で資産価格が上昇する可能性はありません。 ちなみに、マネタリーベースで言えば、直近の数字でバブル崩壊直前の3倍程度になっています。 > >厳密には、利子率に影響が出るかもしれないから、そこからの影響がある可能性がある > そこが問題なんです。マンデルフレミング理論でも示されるように、です。 質問者氏の言っているのは、何のことはないIS-LM分析のようですね。 政府支出の国債発行や財政政策で、通常の場合では利子率上昇となる、というのは理論的には正しいのですが、そうならない場合があります。流動性のわなです。日本が流動性のわなに陥っているというのは、今から10年以上前から、例えばクルーグマンらによって指摘されてきたことです。 実際、昨年度も今年度も、40兆円~50兆円規模の国債の新規発行を継続して行っており、2年間で90兆円程度発行しましたが、コールレートなどや国債の利回りを含む国内の利子率は全く反応していません。 > >つまりは、金融緩和の効果は小さい、ということには同意するのですね。 > 同意しません。私は量的緩和の効果は十分にあったと思っています。 どの程度を指して十分といっているのか、という点について争いがありそうですが、それは置いておきましょう。 ここまでマネタリーベースで議論しているのは、単に質問者氏がマネタリーベースで議論しようとしているからというだけなんですが、もう少し踏み込んで、より実態に近いマネーサプライに変えましょう。金庫の中のお金が増えようが減ろうが、使われなかったら何の意味もないはずですからね。 市中に出回っているお金はマネーストック(マネーサプライ)ですが、日本では金融緩和のゼロ金利でもトレンド周りでしかなく、アメリカでは2008年の緩和に全く反応しませんでした。 2000年にはマネタリーベースは大体3割増えましたが、市場に出回っていたお金はほとんどその影響はありません。 マネタリーベースがいくら増えても、マネーストックの伸び率は、94年~02年までは前年前月比2%~4%、その後03年~08年までは06年に一度下がる以外2%前後で張り付いたまま、ほとんど反応がありません。 要するに、日銀が通貨を発行してもそのほとんどは金庫に入れられたままピクリとも動かなかったことになります。 アメリカも同様です。量的緩和としてマネタリーベースを増やしましたが、マネーサプライは全くと言っていいほど反応していません。 なぜこれで金融緩和の効果が出るのでしょうか? > 2001年に日銀が量的緩和を行った。その影響もあり、 > 2001年には-1.27だったインフレ率が2002年には-0.3まで上昇(マイナス幅が減少)した。 > アメリカの場合も、2008年には0.7、2009年には1.92ですので、 > インフレ率が上昇したという点では、量的緩和の効果は日本においてもアメリカにおいても1年程度で効果が見え始めていると言えます。 上記のような事情は置いておくとしても、 01年の物価下落は、第一勧業銀行の経営破たんなど、金融危機の問題が強いです。それが終われば元の水準に戻るだけです。 またこの時期は森内閣と小泉内閣が交代した時期でもあり、特に2002年は竹中氏が経済政策・金融担当大臣に就任し、彼の主導のもと不良債権問題への対応が開始された年でもあります。これが一応の決着がつくのが2005年です。 その次の年からは、インフレとなっています。 日本においては、山一・拓銀の破たんなどで不良債権問題が顕在化し(それ以前から問題視されてはいたが)ています。その後、これが最終的に決着する2005年まではデフレ基調、決着後はインフレ側に振れますが、2008年のリーマンショック後にデフレ局面に入ります。 アメリカの場合も同様です。 アメリカは1.2兆ドル規模の財政出動を行っています。この額は、大体100兆円なので日本の1年分の国家予算に匹敵します。 前にも言いましたが、アメリカの財政政策の効果を全く無視するのは、一体何故なんでしょうか。 このような、金融政策以外の効果を全く無視するのは、一体何故なんでしょうか。 > リーマンショックのような、熱力学で言うところの相転移点的な現象後と、2000年代前半のような危機の後ではないようなときを単純に比較するのかということです。 では、金融緩和をしなければ、リーマンショック後にはどの程度のデフレになったか、を何らかの推定を使ってきちんと示す必要があります。それもなしに、というのは通りません。 そもそも、リーマンショックでなぜ物価が下落するとお考えですか? リーマンショック前後で、市場に出回っている通貨量は増えても減ってもいませんよ? > 反リフレ派の方が言うように、量的緩和は効果がない。けれども、経済に悪影響を及ぼさないならやってみれば良いのではないですか? ダメなら変えれば良い、という考え方は、民主党政権で懲りたと思いますが。 量的緩和をどのようにやるのか、という問題もあります。市中銀行から国債を買い入れる場合には、BIS規制の問題で貸し出しが細ったり銀行の収支に大打撃を与える可能性がありますし、CP、債権等は買い入れて損が出た場合、中央銀行が債務超過を起こす可能性もあります。 効果がないのに、リスクを抱えたいなどというのは、丁度「当たれば掛けたお金がそのまま帰ってくるが、負けたら全額失う」という賭けをほとんど誰もしたいと思わないように、したいとは思いません。駄菓子屋のクジみたいなものです(コンビニのくじで当たりが入っていないと訴えた人いましたね)。 > これは良く分かりません。金融政策の効果がなくなるとはどういうことでしょうか? > アメリカもリーマンショック後、政府が国債を発行して財政政策をする一方で、FRBがきちんと国債を買い支え金融政策を同時に行い、景気の大幅な低迷を阻止しました。 FRBがそれしか行っていないと思っていますか? 利下げが同時にありました。市場にとってはこちらの方がより重要です。 日本の場合には、既にゼロ金利なのでそれ以上下げることができませんでした。 > 「財政政策をやるならば、金融政策とセットで!」ということです。金融緩和なしでの財政出動は景気を回復させない。これがマンデルフレミング理論が教えるところではないでしょうか。 IS-LM(質問者の言っているマンデルフレミング理論はIS-LMでしかないようなので)で通常の場合はIS-LM理論では財政政策を行うことで均衡点におけるGDPが増加するとともに利子率が上昇するはずです。流動性の罠の場合でも、財政政策のみで均衡点におけるGDPが増加します。 IS-LM-BPモデルでは、資本移動が完全、ゼロ、不完全などで効果が変わりますが、いずれの場合でも両方がセットでなければ均衡点におけるGDPが増加しないというケースは該当しないようです。 一体どういう場合を想定していますか? また、いずれにせよ物価については何ら言及がないモデルだと思いますが、なぜインフレ・デフレという物価の話で登場したのですか? > >それならば、金融政策ではないアプローチを考えるのが普通ではありませんか? > ちなみに具体的にはどのような方法をお考えで?参考までに教えてください。 財政政策や、構造改革(経済構造改革、行財政改革および社会福祉改革等)などです。 構造改革はすぐには出来ない上、どのような形に改革するかという点でかなり難しい問題だと思いますが、財政政策については(余地が少なくなっているにせよ)すぐにも可能です。 > covanonkiさん。 横になりますが。 私は財政政策には反対ではありません。が、その余地も残り少なくなってきていると考えています。ただ、別に民間金融資産1400兆円云々ではありません。 現在、国債の利払い費が13兆円~14兆円ほどです。国債の利回りは1%~2%程度で推移しています。税収が40兆円そこそこなので、3割が利払い費ということになります。 したがって、国債利回り≒長期利子率を大きく上げるような政策や、そもそもの国債額を大きく増やすような大規模な財政政策の余地はあまり大きくはない、と考えています。 なので、社会保障政策に力を注ぐのも良いですが、景気対策をしっかりやるべきだと思います。

satuchiko
質問者

お礼

ちょっとしばらく家を空けまして、今、時間がないので少しだけですが、 「予想インフレ率にはたらきかける」という点についてはどうお考えでしょうか。 予想インフレ率が正ならば、予想実質金利まマイナスをとりえます。 名目金利がゼロに張り付いてそれ以上下げられないならば、予想インフレ率をあげれば良い。 岩田氏らは予想インフレ率をあげる手段としての量的緩和を指摘していると思います。 >市中銀行から国債を買い入れる場合には、BIS規制の問題で貸し出しが細ったり銀行の収支に大打撃を与える可能性があります 薄学で申し訳ないのですが、この部分をもう少し詳しく教えていただけないでしょうか。 >CP、債権等は買い入れて損が出た場合、中央銀行が債務超過を起こす可能性もあります。 紙幣を自由に発行できる中央銀行を民間の銀行や企業と同等に考えていいのかというのは、興味があって、勉強しようと思っております。 マネーサプライについてはそんな単純な話をしているわけではないということは岩田氏の著書に書かれており、岩田氏が反論しているので、私がここで知りたい“岩田氏らが反論してもなお”反リフレである理由というわけではありませんのでその点については、スルーしますね。 >このような、金融政策以外の効果を全く無視するのは、一体何故なんでしょうか。 前にも言いましたが、無視してないですよー。財政出動に関しても言及しました。

  • covanonki
  • ベストアンサー率48% (219/448)
回答No.7

口挟みます。 私、「リフレ派」とか、「反リフレ派」っていう表現って、あまり好きじゃないんですが、ど ちらかと言われれば、おそらく「リフレ派」になるのでしょう。 ですが、at9_amさんとのやり取りを見ている限り、satuchikoさんはこのリフレーション政 策というものにあまりにもとらわれすぎなのではないでしょうか。 是清が行った政策がそのリフレーション政策の代表的なものですが、是清は大蔵大臣という 立場にありながら、「日銀による国債の直接買い取」という荒業で日本を世界で最もデフレ 不況から脱却させたわけですが、これ、日銀が国債を直接買い取ったことが重要なんじゃな くて、そもそも政府がそれほど大量の国債を発行して市場に流動させたことの方が重要なの ではないかと思います。 私、このサイトで様々な方に回答していて、つくづく感じているのは、何もかも日銀のせい にしてしまう人があまりに多すぎること。反吐が出そうです。 日銀による金融政策は、政府による財政出動政策があってこそ初めて有効となるのです。 http://www.nicovideo.jp/watch/sm16998757?via=thumb_watch ↑こちらの動画の中で、麻生さんがこのように発言しています。 「日銀。1%というものを正式に出したということで、まあわあわあ書いてある。それなり に反応しているところがいくつもありますが、忘れないでもらいたいなぁ。 今から10年も前に、あの種の話は、竹中さん、当時の日銀との間に、あの時は日銀が30兆 やったんですよ、30兆。それでやって、マネタリーベース。マネタリーベースというのは 銀行の中に置いてある金の話。あれはマネタリーベースというんですが、これ、全然動か ず。ず~~っっと、ということになって、 『結果的に日銀が緩めても、それに呼応してきちんとした、政府の対応。すなわち金融政策 と財政政策はうまくマッチしない限りは、かたっぽだけやってもダメ。もうはっきりしてん だから。もう一回やって答え出てるじゃないですか』 と、日銀は思ってましたよ。間違いなく。 私は、そういった意味では、政府側、財政側がきちんとやるべきことをやってないような予 算ではとてもできないんだと、私はそう思っていますんで、金融と財政の双方がきちとやる ということが大事なんじゃないかと、私どもはそう思っているわけで、ぜひ・・・」 これ、私はまさしくその通りだと思います。財政は出動するべきだと思いますが(ここでは おそらくat9_amさんとは意見の分かれるところだとは思うのですが)、なんでもかんでも日 銀のせいにしてりゃいい、ってわけじゃない。 たとえば今回日銀が10兆円の基金の追加を発表しました。私はインフレ目標を設定したこと より、このタイミングで日銀が基金を追加すると発表したことの方が重要であり、価値があ ると思います。インフレ目標を設定することなど、バカでもできる。目標を設定すればいい だけなんですから。 要はその手法。どのような方法で行うのかということ。 今回日銀が基金の追加を行ったのは、国外の株高が要因となって、日本の株高もつられて上 昇する気配を見せ始めたから。かなり絶妙なタイミングでしたよ。 結果今見てごらんなさいよ。日銀は基金の追加を行っただけで、市場にびた一文撒いていな いにも関わらず、株価はグングン上昇し、円が売られる動きがグングンと加速しているでは ありませんか。 逆に言うと、今こそ政府が明確な財政出動を発表する、これ以上ない、というくらい絶好の タイミングなんですよ。にもかかわらずバカみたいにやれ増税するだ、やれ最低保障年金制 度に切り替えるだ、消費を冷え込ませるような政策ばかりに熱を入れ込んでいるではありま せんか。 実は、いま現在のタイミングで・・・というより、この国に住んでいる限り、日銀による国 債の直接買い取りを行う必要性など、これっぽっちもないと思っています。 全くの・・・とまでは言いませんが、ほとんど無意味。無駄でしかありません。 買いオペで十分だと思います。国債の原資が日銀による直接買取なのか、それとも銀行の買 い取りなのか、そんなことはまるっきり関係ないですよね。要は国債が発行されたことによ り国が手に入れたお金を、どのように政府が有効活用するのか。そこでしょ? 政府が仕事を発注するからGDPギャップは埋まる。日銀が通貨を発行して買いオペを行っ ただけでは、民間の銀行の資産が国債から通貨に変わるだけで、市場には何の変動も起きま せんよね。 私、岩田規久男氏のことはよく知りませんが、高橋洋一氏のことはあまり好きじゃないんで す。というのも、彼は小泉内閣のブレーンの一人であったわけですが、小泉政策は今彼が口 にしている政策とは全く逆の政策ですし、現在彼が口にしているような政策をもろに実行し ていた麻生氏のことは、著書の中でメタメタにたたいていた。 信用できないんですよ。時流に乗って、都合のいいことばかり言っているような男にしか見 えないんです。 私も麻生さんの発言を引用しているわけですから人のことは言えないのかもしれませんが、 あなたは回答者なのですから、せっかく親切に回答してくれている人の回答にケチをつけ て、「誰それの著書を読め」などという表現をされるのではなく、せめて引用するという形 を取って、この著者のこの意見に私は賛同しているのだ、といったような表現をなされるの が、せめて回答者に対するのマナーであり、礼儀なのではないですか。

satuchiko
質問者

お礼

回答どうもありがとうございます。 私もちょうどNo.6のお礼のところで、「財政政策と金融政策の二つの歯車がきちんと合わさって経済政策が実行されるべき」と書いたところです。 ちなみに、日銀の直接国債引き受けか市場での買いオペかは言及しておりませんで、どっちでもいいでしょう。(これは昨年の夏前ごろにcovanonkiさんに回答していただき理解できました。あの時はありがとうございました) >政府が仕事を発注するからGDPギャップは埋まる。日銀が通貨を発行して買いオペを行っ >ただけでは、民間の銀行の資産が国債から通貨に変わるだけで、市場には何の変動も起きま >せんよね。 ところがそうでもないんです。日銀が、例えばインフレ率が3%になるまで国債を買い続けるなどとアナウンスし実行し続けることで、 予想インフレ率が上がる。そすると、円安にり、輸出が増加し、輸入競争産業に対する需要が増加する。と同時に予想実質金利が低下し、株価が上昇する。すると、総需要が増え、デフレから脱却できる。 というのが岩田氏が「デフレと超円高」p212で指摘していることです。 >、「誰それの著書を読め」などという表現をされるのではなく、せめて引用するという形 >を取って、この著者のこの意見に私は賛同しているのだ、といったような表現をなされるの >が、せめて回答者に対するのマナーであり、礼儀なのではないですか。 私もそうしようと思ったのですが、数ページ分をまるまる引用することになり、これは著作権的にどうなのかと思って躊躇したのです。特に、その本において核心的な部分でありますので。 また、一部分を切り取ることにより曲解されてしまっては、著者の意図に反してしまうかもしれないという恐れもありました。 もし、at9_amさんやcovanonkiさんが「円高の正体」や「デフレと超円高」の本をほしいということでしたら、1冊程度ならお渡しできるほどの経済的余裕はありますのでおっしゃってください。 >高橋洋一氏について:信用できないんですよ。時流に乗って、都合のいいことばかり言っているような男に >しか見えないんです。 そうですかね。。あそこまで財務省に毛嫌いされて、しかも、財務省は彼をテレビに出演させるなと在京各局に圧力をかけてるらしいです。財務省時代から財務省からは嫌われてたみたいですが。 御用学者になろうとして財務省や日銀、政府寄りの発言をする人よりはましだとおもいますし、時流に乗って都合のいいことばかりを言っているというわけではないと思います。 例えば、増税には反対する一方で、TPPに関しては賛成を出していますし、都合のいいことばかりではないと思います。 小泉政権時代はそんなに高橋氏とは全く逆の政策だったでしょうか?小泉時代では、経済財政諮問会議で日銀に対して金融緩和を常に要求していたみたいですし、財政出動の規模だって額面的には減らしてはいないはず。経済成長したのでGDP比では減ったかもしれませんが。 まぁ小泉氏や安倍氏を持ち上げる一方で麻生氏には批判的なのは確かですが(笑)。

  • at9_am
  • ベストアンサー率40% (1540/3760)
回答No.6

色々言及がなくなっているのは、納得してもらえたのだろうということにします。 > >どう見ても財政政策です。 > ぶっちゃけ、財政政策か金融政策かというのは定義の問題なのでどうでも良い。 つまりは、デフレギャップを埋めるのはお金の量ではないということです。 したがって、金融緩和の目安にデフレギャップが何の意味ももたないということです。 > 「100兆円国債を発行して日銀が買い取り、政府が国民に配る。」 > これをやってもインフレ率はほとんど上がらない(効果が少ない)とお考えで? つまりは、100兆円規模の財政政策を行う、ということでしょうが、景気に対してプラスの影響があるので、物価水準は上昇するでしょう。 ただし、日銀が買い取っても買い取らなくても、同じ効果が出るでしょう(厳密には、利子率に影響が出るかもしれないから、そこからの影響がある可能性がある)。 > マンデルフレミング理論ぐらいはご存じでの発言だと思いますが、 > アメリカでは金融政策を強力に行い、リーマンショックから直ちに経済が立ち直ったではありませんか。 マンデルフレミングモデルは、IS-LMモデル+海外部門であり、このモデルの中では物価は全く決定されない、と理解しています。したがって、金融緩和→インフレ、という流れとは全く関係がないように思います。もし物価が決定されるとお考えなら、その論拠をお示しください。 もし違う理論を指しているのであれば、そちらをお示しください。 しかも、アメリカ経済が立ち直ったのは金融政策しか行っていないように思っているかもしれませんが、財政政策もかなり強力に行い、そのためにオバマ・米大統領はアメリカ国債発行上限を二度も引き上げています。 財政政策の効果を無視するのは一体いかなる根拠からでしょうか。 > 日銀の量的緩和は2001年からです。 2001年12月期にゼロ金利政策を復活させていますので、その時を開始と取りたければそれで良いと思います。勿論、それ以前の、ゼロ金利政策を開始した2000年8月でも構わないでしょう。2003年末のそれは、日銀当座残高目標を35兆円に引き上げた時点で、引き上げとしては最終のものとなります(実際に積み上がるのは翌月)。 ただし、2001年のインフレ率は-1.27%、2002年は-0.4%ですので、デフレのままですね。 > >明らかに2006年から2008年までの方が、2003年から2005年までよりもインフレ率が高いです。 > 量的緩和を解除したらすぐに景気が悪くなるとお思いですか?こりゃめでたいですね。 インフレ・デフレの話をしていたはずですが、なぜ景気悪化が出てくるのか、理解に苦しみます。 それには目を瞑ったとしても、すぐ上で、質問者氏自身「アメリカでは金融政策を強力に行い、リーマンショックから直ちに経済が立ち直った」と書かれていますが、どのように整合性が取れるのですか? また、#3のお礼欄では2006年初頭までの金融政策の効果が2006年以降に遅れて出たとしながら、#4のお礼欄では04年に既に出ていたとし、#5のお礼欄ではまた2006年以降に発現したとしています。結局、いつ効果が出たと考えているのですか? もし2006年以降だとするなら、すぐに効果が出る場合とでない場合の違いは何ですか? 結果的にそうなったから、というのはご都合主義以外には見えません。 なによりも、何年も金融政策をやりましたが効果がありませんでした、止めたら効果が発現しました、金融政策の効果がある証拠です、というのは、あまりマトモな論調ではないように思います。 例えば、 「何年もこのダイエット食品を使っていましたが効果がないので止めました。止めて半年ちょっとしたら痩せました。このダイエット食品に効果がある証拠です。」 こんな話で、このダイエット食品に効果があると納得する人もいないでしょう? > なぜ景気が悪いときと良いときを比較するのでしょうか。不思議でなりません。 つまりはインフレ・デフレは、少なくとも現時点のそれは景気要因(及び経済構造要因)が強いと考えているからです。私の回答も一貫してそうなっているはずです。 このような発言をするところをみると、質問者氏自身が少なくとも「金融政策以外の要因も物価を左右している」ということに同意しているようです。 > >この10年ほどの物価に関して言えば、その通りだと思います。 > 量的緩和の影響が小さいのならば、どんどん量的緩和すればいいのではないですか? つまりは、金融緩和の効果は小さい、ということには同意するのですね。 明らかに効果が薄いことでも、するのには相応のコストがかかります。金融政策のコストは、一番端的に言えば、現状のように金融政策の効果がなくなるという点です。なので、リーマンショックでもほとんど何も出来ませんでした(例えばアメリカは大幅な利下げをしましたね)。 それならば、金融政策ではないアプローチを考えるのが普通ではありませんか? 例えばRPGで、武器で殴ったら1、魔法を使ったら1000のダメージが与えられるとして、武器で殴り続けますか? ということです。 質問者氏の意見では、武器で殴り続ければいつかは倒せるはずだ、ということのようで、理論的には間違いではありませんが、普通は魔法を使いますね。

satuchiko
質問者

お礼

>色々言及がなくなっているのは、納得してもらえたのだろうということにします。 単に出かける前で時間がなかっただけです(笑)。すいません。 言及し忘れたところがあるので少し戻ります。 >この例では、実質GDPは増えていますが、名目GDPはそのままです。この場合の支払に必要な貨幣量は100円の>ままです。全く増えていません。 >質問者氏が主張しているのは、この場合でも必要な貨幣量が増えていなければおかしい、というようなもの>です。 そうです。おかしいのです。貨幣量が増えてないので、缶ジュースの値段が50円に下がってしまっているのです。つまり、デフレです。 ですので、デフレにならないように貨幣量を増やすべきだということですね。 >つまりは、100兆円規模の財政政策を行う、ということでしょうが、景気に対してプラスの影響があるので、物価水準は上昇するでしょう。 財政政策だけではマネタリーベースは増えないので、物価の上昇はあったとしても一時的でしょう。中長期的には物価の上昇はないと言えます。 100兆円規模の財政政策を行うということは、国債を発行して民間から資金を引っ張ってくるわけですけれども、それをまた民間に戻すわけですからね。 日銀が買い取った場合は、100兆円が民間に新たに出回るわけですから、効果は全然違います。 >厳密には、利子率に影響が出るかもしれないから、そこからの影響がある可能性がある そこが問題なんです。マンデルフレミング理論でも示されるように、です。 日米の量的緩和の効果については散在してしまっているので、ここで私の考えをまとめておきます。 2001年に日銀が量的緩和を行った。その影響もあり、 2001年には-1.27だったインフレ率が2002年には-0.3まで上昇(マイナス幅が減少)した。 したがって、インフレ率が上昇したという点では、2002年にすでに量的緩和の効果はみえた。 その後もインフレ率の上昇傾向にあり、2006年には0.3%となり、ようやくプラスとなり、 インフレ率がプラスになったという点でようやく量的緩和の効果が見えた。 No.3への回答で私が「2006年の物価上昇は量的緩和による効果がようやく見え始めたといえる」と言ったのは、あくまで、“インフレ率がプラスになったという意味で”と言うことです。 誤解を与えてしまい申し訳ありません。 アメリカの場合も、2008年には0.7、2009年には1.92ですので、 インフレ率が上昇したという点では、量的緩和の効果は日本においてもアメリカにおいても1年程度で効果が見え始めていると言えます。 したがって、 >質問者氏自身「アメリカでは金融政策を強力に行い、リーマンショックから直ちに経済が立ち直った」と書 >かれていますが、どのように整合性が取れるのですか? ということですが、きちんと整合性が取れています。上方が散在していて分かりにくくてすいません。 また日本の場合に戻りますが、量的緩和により、好景気がもたらされた。この好景気は量的緩和を解除してもしばらく続いた。量的緩和が解除されてすぐに好景気でなくなるというわけではない。好景気の時にはインフレ圧力が強まるので、量的緩和を解除したけれども、インフレ率は2007年0.7、2008年0.4とプラスのままだった。 >つまりはインフレ・デフレは、少なくとも現時点のそれは景気要因(及び経済構造要因)が強いと考えているからです。私の回答も一貫してそうなっているはずです。 私が「 なぜ景気が悪いときと良いときを比較するのでしょうか。」と言ったのは、つまり、 リーマンショックのような、熱力学で言うところの相転移点的な現象後と、2000年代前半のような危機の後ではないようなときを単純に比較するのかということです。その二つを比較して、 「ほら、量的緩和のときの方がインフレ率が低いでしょ」 と言われても説得力がありません。 そもそも量的緩和は不況という有事の時に行われるものなので、バブルが発生しているようなときとは比較はできないでしょう。 >つまりは、金融緩和の効果は小さい、ということには同意するのですね。 同意しません。私は量的緩和の効果は十分にあったと思っています。 しかし「反リフレ派の方が、量的緩和の効果が小さいというならば、リフレ派がもし日銀総裁になって量的緩和をしたとしても、反対する理由はないですよね。」ということです。量的緩和の効果に否定的なら、「やっても効果ないのにねー。馬鹿だねー」と。反リフレ派の方が言うように、量的緩和は効果がない。けれども、経済に悪影響を及ぼさないならやってみれば良いのではないですか?量的緩和を実行することに反発するということはないですね? >金融政策のコストは、一番端的に言えば、現状のように金融政策の効果がなくなるという点です。 これは良く分かりません。金融政策の効果がなくなるとはどういうことでしょうか? アメリカもリーマンショック後、政府が国債を発行して財政政策をする一方で、FRBがきちんと国債を買い支え金融政策を同時に行い、景気の大幅な低迷を阻止しました。もちろん、金融政策だけで解決するとは思っていません。アメリカのように、財政政策と金融政策の二つの歯車がきちんと合わさって経済政策が実行されるべきです。 「財政政策をやるならば、金融政策とセットで!」ということです。金融緩和なしでの財政出動は景気を回復させない。これがマンデルフレミング理論が教えるところではないでしょうか。 >それならば、金融政策ではないアプローチを考えるのが普通ではありませんか? ちなみに具体的にはどのような方法をお考えで?参考までに教えてください。

  • at9_am
  • ベストアンサー率40% (1540/3760)
回答No.5

> >デフレで問題がないということは言っていません。 > ならば、実質経済成長した分、通貨供給量を増やさなければデフレになってしまうので、通貨供給量を増やす必要があると思うのですが、違うのですか? === 100円で缶ジュースが1本買えるとします。これが物価が半分に、つまり缶ジュースの値段が50円になったので、缶ジュースを2本買いました。実質GDPは単純に考えて2倍になっています。 === この例では、実質GDPは増えていますが、名目GDPはそのままです。この場合の支払に必要な貨幣量は100円のままです。全く増えていません。 質問者氏が主張しているのは、この場合でも必要な貨幣量が増えていなければおかしい、というようなものです。 > >デフレギャップを埋めているのは、財政政策です > 100兆円国債を発行して日銀が買い取り(金融政策)、政府が国民に配る(財政政策)。 > そうすれば、デフレギャップが縮小するのでは? デフレギャップを埋めているのは金融政策ですか? 財政政策ですか? どう見ても財政政策です。 > 財政政策だけでは景気は良くなりません。常識です。 逆に言えば金融政策だけでも景気は良くなりませんね。これも常識です。 現状では、金融政策はあまり効果を発揮していません。 > 「日銀は不況の時には金融政策として国債を買い入れ、民間に出回る資金量を豊富にする」 > 中学生でも習うことです。 その通りですし、金融政策が全く無効だと言っているわけではありません。 しかし現状では、金融緩和→インフレという経路があまり有効に働かない、ということを指摘しています。 > 量的緩和は2001年3月から2006年にかけて行われましたが、インフレ率は <略> > となっており、量的緩和により、インフレ率が高くなってきていると思うのですが。 2003年から2006年までの量的緩和政策ですが、なぜ2004年で切ったのでしょう? アメリカの場合も、なぜそれ以前との比較を行わないのでしょうか。 World Economic Outlook が出典だと思いますが、2001年以降では以下のようになっています。ただし2011年は確定値ではありません。フォントがずれていたらすみません。 日本 アメリカ 2001年 -1.27 1.55 2002年 -0.3 2.62 2003年 -0.4 1.91 2004年 0.2 3.21 2005年 -0.4 3.68 2006年 0.3 2.19 2007年 0.7 4.09 2008年 0.4 0.7 2009年 -1.67 1.92 2010年 -0.4 1.69 2011年 -0.28 2.47 日本では2003年から2006年初頭までが量的緩和政策の期間でしたが、明らかに2006年から2008年までの方が、2003年から2005年までよりもインフレ率が高いです。 また、アメリカは量的緩和前の2007年以前の方がインフレ率が高いです。 以前のお礼欄では2003年からの効果は2006年以降に発現したのだと主張していたのと整合性が取れないという点に目をつむるとしても、都合のよいところだけを切り取って何かを主張するのは、いかがなものかと思います。 > >金融政策以外の要因はこれが最も大きいようです。 > つまり、金融政策にも要因があるけれども、その影響は小さいということですか? > 量的緩和しても影響は小さいと? この10年ほどの物価に関して言えば、その通りだと思います。例えば先の例でも、アメリカは2008年と2009年を除き、GDPは増加し続けていますが、増加幅はそれ以前に比べ小さいものです。インフレ率もその通りとなっています。 勿論、過去の歴史では量的緩和の影響が強い事例も存在します。

satuchiko
質問者

お礼

>どう見ても財政政策です。 ぶっちゃけ、財政政策か金融政策かというのは定義の問題なのでどうでも良い。 「100兆円国債を発行して日銀が買い取り、政府が国民に配る。」 これをやってもインフレ率はほとんど上がらない(効果が少ない)とお考えで? >逆に言えば金融政策だけでも景気は良くなりませんね。これも常識です。 >現状では、金融政策はあまり効果を発揮していません。 マンデルフレミング理論ぐらいはご存じでの発言だと思いますが、 アメリカでは金融政策を強力に行い、リーマンショックから直ちに経済が立ち直ったではありませんか。 >2003年から2006年までの量的緩和政策ですが、 日銀の量的緩和は2001年からです。 >明らかに2006年から2008年までの方が、2003年から2005年までよりもインフレ率が高いです。 量的緩和を解除したらすぐに景気が悪くなるとお思いですか?こりゃめでたいですね。 >また、アメリカは量的緩和前の2007年以前の方がインフレ率が高いです。 だから、あの頃はアメリカでは景気が良かった。だからインフレ率は高かった。 だけどリーマンショックで景気が悪くなり、FRBが金融緩和をしたことで景気の悪化に一定の歯止めがかかり、 デフレに陥らずに済んだ。 なぜ景気が悪いときと良いときを比較するのでしょうか。不思議でなりません。 世界恐慌の時は不景気が数年も続いたのに、リーマンショックの時は2010年には成長率はプラスに転じた。 これは明らかにFRBの量的緩和のおかげです。 >この10年ほどの物価に関して言えば、その通りだと思います。 量的緩和の影響が小さいのならば、どんどん量的緩和すればいいのではないですか? 量的緩和の効果があるというリフレ派、効果は少ないという反リフレ派、どちらの主張が正しいかわかりませんけれども、「効果が少ない」と言う程度ならば、やってみればいい。もし、量的緩和により、日本経済に大きな悪影響を及ぼすというならば、量的緩和はやってはいけないと思いますけれどもね。 もし効果がなかったらそれで終わりだし、リフレ派の言うように効果があり景気が良くなればそれに越したことはないんですからね。 一件落着です。ありがとうございました。

  • at9_am
  • ベストアンサー率40% (1540/3760)
回答No.4

> >これは経済を分かっていないのかな? と思います。 > あなたのその言い方で行くと、デフレでも問題ないということになりますが、その理解でよろしいですね? 私の回答をもう少し丁寧に読むことをお勧めします。 この部分は、貨幣需要のうち取引需要については、実質GDPではなく名目GDPに影響を受ける、ということを示している部分です。デフレで問題がないということは言っていません。 > つまりですね、例えば、政府が国債を20兆円発行する。そして、国民に配る。 <略> > 実際には政府は公共事業に使ったりして直接国民に配るわけじゃないですけれども。 デフレギャップを埋めているのは、財政政策です(公共事業などは財政政策の典型です)。金融政策で、といいますが、それは単に財源の話のようです。財政政策の方が望ましい政策と思いますし、景気にも影響があるためインフレ要因になりますが、日本政府の財政状態からいって、あまり好ましいとは思えません。 > 融緩和しなければ物価の下落になっていて、金融緩和により、物価下落を阻止できたということを述べています。 もしそれを主張するなら、過去10年ほどで、金融緩和が物価上昇につながった例を示すか、何らかの方法で物価を推定し、その物価推定を元に金融緩和がなければどの程度のデフレになったかを示す必要があります。 いずれもなしで、単にそれを言いたてるだけなら、丁度占い師が「ご利益のあるお守り」を勧め、悪いことが起こっても「これを身に着けていたからこの程度で済んだ」と言っているのと同じようなものです。 > 何度も言いますが、量的緩和を実行してすぐに物価の上昇になると言っているわけではありません。 > 量的緩和を実行してからインフレ率に影響を及ぼすまでにはラグがあります。 例えばアメリカは、量的緩和をしたのはリーマンショック後です。質問者氏は前段で、「リーマンショック直後の金融緩和によりデフレを回避できた」という主張をしています。この主張通りなら、精々数カ月で効果が表れているはずです。 一方で、日本の例では、2003年から2006年初頭にかけての金融性緩和による効果が、2006年末から表れている、と述べています。 なぜ日本では何年もラグがあり、アメリカでは精々数ヶ月なのでしょう? しかも、日本では金融緩和を行っていない時期に、物価が上昇したものまで、金融緩和の効果であるといえるのはなぜでしょう? 私には、「物価が上がったから金融政策に効果があったからだ。そのとき金融緩和が行われていなかったのであれば効果が遅れて出てきただけだ」と主張しているだけのように見えます。 > >金融政策以外の要因がインフレ率を左右しているという事例ばかりです。 > これには興味があります。具体的にはどういったことでしょうか? 経済を勉強したというのであれば、AD-AS分析はご存じのはずです。簡単に言えば、需要側と供給側のバランスで物価が決まる、という話です。 これによれば、AD曲線が右にシフトすれば物価が上昇します。総需要は、単純に言えば景気が良くなるなどGDPを上昇させるもの全般により右にシフトします。 金融政策以外の要因はこれが最も大きいようです。 一番見やすいのは、少し遡りますが1997年前後です。 1997年は、かなりの好景気で、GDP伸び率も名目でも実質でも1%以上の伸びとなり、インフレ率も1.5%を超えました。しかしその直後、いわゆる金融危機により、1999年にはGDP伸び率も名目でも実質でもマイナス成長となり、インフレ率も-1%とデフレになっていました。 少しこちらは見難いですが2003年以降です。 2003年は名目ではマイナス成長で、デフレでした。その後、2006年、2007年はいずれも名目で1%を超えるプラス成長で、インフレ率も消費者物価指数はマイナスの伸びを記録しています。

satuchiko
質問者

お礼

>デフレで問題がないということは言っていません。 ならば、実質経済成長した分、通貨供給量を増やさなければデフレになってしまうので、通貨供給量を増やす必要があると思うのですが、違うのですか? >デフレギャップを埋めているのは、財政政策です 100兆円国債を発行して日銀が買い取り(金融政策)、政府が国民に配る(財政政策)。 そうすれば、デフレギャップが縮小するのでは? 私が言っているのは財政政策と金融政策を同時に行うということです。 財政政策だけでは景気は良くなりません。常識です。 「日銀は不況の時には金融政策として国債を買い入れ、民間に出回る資金量を豊富にする」 中学生でも習うことです。 (http://www.tokyo-np.co.jp/k-shiken/11/tokyo/tko/tko-sha/sha9.html) >なぜ日本では何年もラグがあり、アメリカでは精々数ヶ月なのでしょう? 私の「2006年の物価上昇は量的緩和による効果がようやく見え始めたといえると思います」という発言には少し語弊がありました。訂正します。 量的緩和は2001年3月から2006年にかけて行われましたが、インフレ率は 2001年 -1.27 2002年 -0.3 2003年 -0.4 2004年 0.2 となっており、量的緩和により、インフレ率が高くなってきていると思うのですが。 またアメリカも、 2008年 0.7 2009年 1.92 2010年 1.69 2011年 2.47 となり、量的緩和の期間のインフレ率は増加傾向にあると思います。 http://ecodb.net/exec/trans_weo.php?d=PCPIEPCH&s=1980&e=2011&c1=JP&c2=US&c3=&c4=&c5=&c6=&c7=&c8= >金融政策以外の要因はこれが最も大きいようです。 つまり、金融政策にも要因があるけれども、その影響は小さいということですか? 量的緩和しても影響は小さいと?

  • at9_am
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回答No.3

> バブル期ではその程度の通貨量でもインフレであったけれども、現在はその程度の通貨量では足りない。バブル崩壊後も、実質GDPは増えているるのですからね。 これは経済を分かっていないのかな? と思います。 100円で缶ジュースが1本買えるとします。これが物価が半分に、つまり缶ジュースの値段が50円になったので、缶ジュースを2本買いました。実質GDPは単純に考えて2倍になっています。 支払に必要な貨幣量は? 当然100円のままです。 > 今はデフレギャップが20兆円ぐらいありますので、少なくとも間違いなく20兆円ぐらいは大丈夫でしょう。 デフレギャップは、需要と供給の差ですので、市中にある発行済みの国債を買い入れることと何の関係もないように思います。一体全体、どのような関係があるのでしょう? 後学のためにお教え願いたいものです。 さて。 > 「現在」がどの範囲を指しているか分かりませんが、1~2%程度のインフレ率となっているならば、 > むしろ、ECBもFRBもインフレ率を見ながら調節しており、金融政策によりインフレ率の調整ができているという証でしょう。 マネタリーベースの統計を見たことがないようですので、こちらを参照してください。 http://www.zakzak.co.jp/society/politics/photos/20120205/plt1202050814001-p1.htm それ以前からの期間でも構いませんが、ここ10年程の先進国では「金融緩和→物価上昇」となっていません。 例えばアメリカは、2000年から2008年まで、一貫して金融緩和政策はほとんど行わず、8年間で30%弱しかマネタリーベースを増やしませんでした。その後、2008年に約2倍まで増やした後、2009年、2011年初頭にも大規模な金融緩和をし、00年を100とした場合、2011年の緩和後は450近くにまでなっています。 しかしながらアメリカのインフレ率は、00年から07年までで2.8%強であり、2008年から2011年までで1.7%弱です。 その他、ユーロ圏は同一のマネタリーベースといえる筈ですが、例えばフランスとドイツの消費者物価指数はあまり似た動きをしませんし、いずれの動きもユーロの伸び率とは全く関係のない動きをしています。 連動している様に見えるのは、中国のような一貫してインフレで一貫してマネタリーベースを増やしている国位です。こういった場合には、見せかけの相関を疑うべきでしょう。 日本の場合、03年から金融緩和を行っていますが、消費者物価指数(生鮮除く総合)が上向いたのは、量的緩和解除宣言をした06年3月以降の約1年間と、07年10月頃からリーマンショックまでの約1年間だけです。特に07年10月のそれは、短期金利利上げから半年以上経過してからの物価上昇となりました。リーマンショック後の物価下落は最近ようやく下げ止まった感があります。 この事実から、金融緩和が日本の物価を上昇させるとは、私には全くもって信じられません。 まるで、山を掘って徳川埋蔵金を探しているようなものです。探している人はあるはずだと言い、古文書も示しますが、一向に出てこず、出てこない理由を「もっと深く掘っていないからだ」と言います。 このような状況で、探し当てることができると全く信じられないのと同じです。 理論的には、ラッファー曲線のように、減税することで景気を刺激して税収を増やすことも可能ですが、現実には不可能です。全ての理論は、現実に裏打ちされていなければ、空論でしかありません。 この意味で、現状からの金融政策でのインフレ誘導は、全くの空論に思えます。 金融緩和によるインフレ誘導が可能であると主張するならば、少なくとも現在(ここ10年ほど)の経済情勢の中で、なにがしかの金融緩和とインフレが連動しているという事実を提示する必要があると思いますが、私には発見できませんでした。 勿論、全く影響がないとは言いませんが、むしろ、金融政策以外の要因がインフレ率を左右しているという事例ばかりです。

satuchiko
質問者

お礼

>これは経済を分かっていないのかな? と思います。 それはあなたです。 あなたのその言い方で行くと、デフレでも問題ないということになりますが、その理解でよろしいですね? >後学のためにお教え願いたいものです。 つまりですね、例えば、政府が国債を20兆円発行する。そして、国民に配る。 そして、このとき政府が発行した国債20兆円分を日銀がすぐさま買い取れば、市場へ20兆円の通貨供給と言うことになります。 そうすると、国民は全体として20兆円手に入れるわけです。 その分、需要が増えるわけですが、20兆円の一部は支出には回さないので実際には20兆円の需要増とはなりません。 なので、デフレから脱却するには政府が20兆円以上国債を発行し、それを日銀が買い取る必要があるということです。 ・・・と言う意味で書いたので、ちょっと言葉足らずでした。申し訳ありません。 実際には政府は公共事業に使ったりして直接国民に配るわけじゃないですけれども。 >ここ10年程の先進国では「金融緩和→物価上昇」となっていません。 No.2へのお礼で、私が言ったことを読まれましたか? おさらいさせていただきますと、金融緩和しなければ物価の下落になっていて、金融緩和により、物価下落を阻止できたということを述べています。 ですので、マネタリーベースの上昇がすぐに物価上昇につながるわけではありません。 >この事実から、金融緩和が日本の物価を上昇させるとは、私には全くもって信じられません。 何度も言いますが、量的緩和を実行してすぐに物価の上昇になると言っているわけではありません。 量的緩和を実行してからインフレ率に影響を及ぼすまでにはラグがあります。 ここで説明するよりも安達誠司著「円高の正体」p190~193や岩田規久男著「デフレと超円高」212~215を読んでください。 量的緩和やインフレ目標採用によるデフレ脱却の過程が詳述されています。 そもそも、2006年の物価上昇は量的緩和による効果がようやく見え始めたといえると思います。 インフレ率がプラスになったから日銀はデフレから脱却できたとして量的緩和を解除したのでしょう? 実際には2006年はもっとも上方バイアスがかかりやすい年ですので、まだマイナスだったのですけれども。 >金融政策以外の要因がインフレ率を左右しているという事例ばかりです。 これには興味があります。具体的にはどういったことでしょうか?