熱膨張係数:冷却して収縮するときは使えない?

このQ&Aのポイント
  • 熱膨張係数とは、物質が温度変化によってどれだけ体積が変化するかを表す値です。
  • 熱膨張係数を使って物質の体積を計算する際、冷却して収縮する場合には同じ結果が得られないことがあります。
  • 具体的には、熱膨張係数をそのまま使って体積を計算すると、元の体積に戻ることはありません。
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熱膨張係数: 冷却して収縮するときは使えない?

単純な問題かも知れませんが、真剣に頭を抱えております。 熱した物質を冷却して、もともとの温度に戻しても計算上体積が同じになりません・・・ ある温度T1において体積Vの物質があり、その熱膨張係数がαだとします。 これを加熱し、ΔTだけ温度が異なるT2の状態とします。このときの体積は V + VαΔTとなるかと思います。 さて、このT2から、T1に温度を戻した場合、つまりΔT分だけ冷却した場合 熱膨張係数αをそのまま使わせてもらうと、T2での体積を考え、計算上は T1に戻ったときの体積は V + VαΔT - (V + VαΔT) x αx ΔT と表され、整理すると・・ V - V (αΔT)^2 となり、もともとの体積Vに戻りません。 式を立てた時点で、もうVには戻らないことは目に見えていたのですが、 どうすればこの状況を理解できるのかが、分からず、是非教えて頂ければと思います。 どうぞ宜しくお願い致します。

  • jeccl
  • お礼率90% (376/414)

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.4

以下の議論をまとめてみます。 #1の方は質問のαΔTを使用した疑問にから、はずれています。つまり、体積を温度の関数V=f(T)としたとき、V1=f(T1),V2=f(T2)となり、各温度T1,T2では体積V1,V2をとると言っているだけです(αΔTを使っているようにみえるが)。 #2の方の式は、元の体積にかかわらず膨張体積は一定なので、もとに戻るのです。現実の膨張と一致しません。 #3の方の議論で、正確な式を使うと、ΔT=T2-T1として、V2=V1exp(αΔT)。V2の温度を下げれば V2exp(-αΔT)=V1 となります。

jeccl
質問者

お礼

なるほど、わかりました。ありがとう御座いました。

その他の回答 (4)

  • drmuraberg
  • ベストアンサー率71% (847/1183)
回答No.5

今までの議論をまとめるために、簡単な例を考えてみます。 1)100円で仕入れた物を、その1割の利益を見て110円で売ろうとしました。 売れないので仕入分だけでも回収しようとして表示価格の1割引で売りました。 手許には99円戻りました。あれ? 2)100円で仕入れた物を、寒いと売れる物なのでその5割の利益を見て150円で売ろうとしました。 暖かく成って売れないので損失回避のため表示価格の5割引きで売りました。 手許には85円戻りました。あれ、あれ!? 問題なのはa)同じ利益率で計算している事とb)利益率が大きいほど外れが大きくなることです。 物理の問題に置き換えて見ましょう。 ここで、体積Vは温度Tだけの関数であるとしてV(T) と置き、 温度がΔTだけ上昇した時を考えます。 V(T+ΔT) = V(T){1 + (dV/dT)ΔT + (d^2V/dT^2)ΔT^2/2 +・・・・} = V(T) {1+ αΔT + O1(ΔT^2)+ O3(ΔT^3)} ここでα= dV/dT、O(ΔT^2) はΔT の2次以上の偶数べき項を、 O(ΔT^3) はΔT の3次以上の奇数べき項をまとめたものです。 基準温度T=T1 とし、V1=V(T1) から V2=V(T2) 、T2=T1+ΔTに温度が上昇したとすれば V2=V(T1) {1+ αΔT + O1(ΔT^2)+ O3(ΔT^3)} ここで、T2からT1に温度が下がったとすれば V1=V2{1- αΔT + O1(ΔT^2)- O3(ΔT^3)} = V1 {1+ αΔT + O1(ΔT^2)+ O3(ΔT^3)} {1- αΔT + O1(ΔT^2)- O3(ΔT^3)} =V1{1-α^2ΔT^2 + 2 O1(ΔT^2)+ O’2(ΔT^3)+・・・・・} O’3(ΔT^3) は改めてΔT の3次以上のべき項をまとめたものです。 ここで左辺と右辺が等しく成るためには{ }内の第2と第3項以下が相殺しなければ 成りません。 以上をまとめると、それぞれの回答は次の様に解釈できます。 回答No.1:T1→T2→T1はΔT=0だから体積は変化しない。 回答? 回答No.2:第二項までの近似で切っても、(dV/dT)=(V2-V1)/(T2-T1)とすればOK。 回答No.3:第二項で切るのはあくまでも近似で、第三項以下の項も考慮すればOK。         この回答はNo.3と同じベース。 値引きの例に戻ると、αΔTが小さいほど近似の精度は高くなります。 金属ではαΔT<<1ですので、その2乗は無視して良い大きさとなります。

jeccl
質問者

お礼

丁寧な解説をしてくださり、ありがとう御座いました。

  • rnakamra
  • ベストアンサー率59% (761/1282)
回答No.3

簡単に言ってしまえば > ΔTだけ温度が異なるT2の状態とします。このときの体積は > V + VαΔTとなるかと思います これが近似に過ぎないからです。 近似の1次項だけを取っているのですから2次までの計算をすればずれて当たり前。むしろずれないほうがおかしい。 膨張係数の定義式 (1/V)*dV/dT=α でαが一定であれば、 V=V0*exp(αT) となります。この式を1次まで展開したものが V=V0+V0αT なのです。つまりもともとの式が1次までの項までを取った近似式であるということなのです。

jeccl
質問者

お礼

お礼が遅くなり申し訳御座いません。ありがとう御座いました。

  • sat000
  • ベストアンサー率40% (324/808)
回答No.2

そう考えるよりも、元々の体膨張係数の意味を思い返しましょう。 温度T1の時に体積V1、温度T2の時に体積V2とすると体膨張係数a (αは面倒なのでaと書きます) は、 a = (V2-V1)/(T2-T1) と書けると思います。 温度T1からT2に変化させると、体積は、 V=V1+a(T2-T1)=V1+(V2-V1)=V2 となります(まあ当たり前ですね)。 逆にT2からT1に変化させると、 V=V2+a(T1-T2)=V2-(V2-V1)=V1 となり、元に戻ります。 αΔTを残したままにしているので、話がこんがらがるのだと思います。

jeccl
質問者

お礼

回答ありがとう御座いました。

noname#224896
noname#224896
回答No.1

熱膨張係数,即ち、熱膨張率は,ある基準の状態からの変化分で表されます. T=0の時を基準として,その時の体積をV0,熱膨張率がαとすると, T=T1での体積V1は, V1 = V0(1 + αΔT) = V0 { 1 + α( T1 - 0 ) } (∵ΔT= T1 - 0 = T1) = V0 ( 1 + αT1) ∴ V1 = V0 ( 1 + αT1) ....(1) T=T2での体積V2は, ΔT= T2 - 0 = T2 より, V2 = V0(1 + αΔT) = V0{1 + α(T2-0 ) } = V0(1 + αT2 ) となります. さて,T = T2 から,T = T1に戻した時の体積Vは, ΔT= T1 - T2ではなく,ΔT=T1 - 0 = T1より, V = V0{1 + α( T1 - 0 ) } = V0(1 + αT1) = V1 ( ∵ V1 = V0 ( 1 + αT1) ) となり,完全な閉鎖系であれば体積は元に戻ります.

jeccl
質問者

お礼

回答ありがとう御座いました。お礼が遅くなり申し訳御座いません。

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