• ベストアンサー

導電性高分子ポリアセチレンはなぜ電気を通すか?

こんばんわ。 昔、趣味で導電性高分子ポリアセチレンについて調べてて分かったつもりになって、あさって人前でそのことを発表することになったものです。(事情は飲み込めないかもしれませんが、とにかく専門ではない僕が、導電性ポリアセチレンを詳しく知りたいという事態です) 半導体の仕組みは一応理解しました。 また、導電率θは  θ=e×n×μ  eは電気素量、nはキャリア濃度、μはキャリア移動度 で表され、それがあがると電気が通ることも分かりました。 そして、中性ソリトン、正電荷ソリトン、ポーラロン、正電荷ポーラロンという存在も知り、ドーピングをすることで電流に寄与できる正電荷ポーラロン(以下+と表記)ができ、ドーピングしたポリアセチレンはキャリア濃度、キャリア移動度が高いので、電気を通すと一応理解してました。 しかし、実際に電子(以下-と表記)の移動を考えてみると、電池から来た-が、+の正孔にぶつかると、そのまま消滅してしまい、電流は流れないのではないか?とわけがわからなくなってしまいした。つまり、いくらポリアセチレン上に正孔があろうが、その正孔は電子によって全部消されて、不導体に戻るだけなのではないでしょうか? 半導体だってPとNがあってはじめて電流が(多分)流れるのでPだけでは流れないと思います。 誰かこの理解できない僕を助けてください。本当にお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • kobuta1
  • ベストアンサー率40% (2/5)
回答No.3

専門家ではないのでかなり定性的ですが、こう考えてはいかがでしょう。 正孔とは、あくまで電子があるべきところにない状態を指し、そこに電子が出会ったとしても、電子と正孔で消滅するのではなく正孔に束縛された電子の状態(電気的に釣り合った状態)に戻ると考えると解り易いかもしれません。例えば、金属の自由電子は、束縛されるポテンシャルが小さく、自由に移動できる電子がたくさんあり、正孔もそれと等量あると考えられるでしょう。たとえ正孔と出会ったとしても、その電子はやはり、自由に移動しやすい状態です。そこで、電池などから、電子、正孔の供給があれば(電場がかかれば)、電子、正孔の衝突を繰り返しますが、やはり、電流として流れるのです。この衝突の確率、束縛の強さなどが移動度に反映されていると思います。 純正の半導体は金属に比べて、電子を束縛するポテンシャル(バンドギャップ)が大きく束縛されていない電子は少ないですが、自由に移動できる電子・正孔に対しては金属の場合と概念は同じかと考えられます。半導体のキャリア濃度は、バンドギャップを電子が飛び越えるのに必要な熱的励起の確率が考慮されています。アモルファスの半導体や不純物半導体の伝導は、バンドギャップがブロードになるため、ホッピング伝導と呼ばれる伝導で、キャリア濃度は熱的励起の確率と束縛されるランダムなポテンシャルを考慮して説明されているようです。 ポリアセチレンは、ドーピングの度合いや結晶性の違いによって、半導体的に振舞ったり、金属的に振舞ったりしますが、電流が流れるという概念は、ポーラロンやソリトンであろうが、同様に考えられます。ただし、電子とは異なる量子パラメーターですので、導電率も異なった方程式で表されると思います。 付け加えて、導電性高分子の電気伝導は、ポリマー鎖内、ポリマー鎖間の伝導が寄与しますので、その解釈も複雑かと思います。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

その他の回答 (2)

  • Lacoon
  • ベストアンサー率31% (7/22)
回答No.2

高分子では共役系が長くなると、分子軌道の重なりからエネルギーがバンド構造をとるようになります。 このバンド構造に含まれる電子はFermi-Dirac分布に従うので、絶対零度以上では空のバンド(伝導帯)に昇位できる電子が存在し、これが電気伝導を担います。 また、ドーピングの効果はそのドーピングされた不純物によるバンドが本来のバンドギャップより昇位しやすい(ギャップが狭い)位置に形成されるため、電子 または ホールをそのバンドに吐き出して新たに外部からのキャリアを注入できるようになっている、とされています。 詳しくはAtkinsの物理化学などにかかれています。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。
  • Ichitsubo
  • ベストアンサー率35% (479/1351)
回答No.1

単純な説明で申し訳ありません。 電気が流れると言うことは電子が流れることです。 金属などでは電子が自由に動けるので電気が流れます。 ポリアセチレンでは、ポリアセチレンの分子鎖が …-C=C-C=C-C=C-C=C-… と非常に長い共役π電子系を持っています。 このπ電子雲上を電子が動いていけるようになるためポリアセチレンは導電性を持ちます。

参考URL:
http://www.denjyo.hiro.kindai.ac.jp/TSUBAKI/frame12.html
全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

関連するQ&A

  • ホール効果で正孔を正電荷のように扱えるのは何故?

    p型半導体でホール効果が起きる時、キャリアである正孔(ホール)をあたかも正の荷電粒子のように扱って、それに働くローレンツ力を考えますが、 そもそも正孔は電子が欠乏している場所のことだから、正電荷とも粒子とも扱うことはできないように思えます。 じゃあ逆に電子の動きで考えたら……? するとホール電場が実際の向きと逆になってしまいました。 しかし、これについてはネットで調べると、 「 半導体中の電子はある程度原子核に束縛されていて、少ししか動けないので、それに働くローレンツ力は無視できるほど小さい 」 とありました。 電子の動きで説明するのは適当でないようです、たぶん……。 となるとやはり、正孔を「正電荷をもつ粒子」として扱うしかないようですが…… 何故「電子の欠乏」を「正電荷をもつ粒子」として扱うことができるのか、教えてください。

  • 半導体のキャリアを複数にできるか?

    キャリアは シリコンにホウ素をドーピングした場合、正孔一つ シリコンにヒ素をドーピングした場合、電子一つ となりますが、半導体の不純物原子によるキャリアを複数にすることはできるのでしょうか?

  • 電子より正孔の移動度が一般的に小さい理由

    移動度の定義がμ=qτ/m ただし、 q:電荷、 τ:電子(または正孔)の緩和時間、 m:電子(または正孔)の有効質量とします。 代表的な半導体であるSiや一般的(?)な半導体では、 有効質量mが電子<正孔なので、 移動度μは正孔の方が一般的に小さくなる、 という理解でよいでしょうか? 有効質量はバンドの分散(傾き)で決まると思いますが、 なぜ正孔の有効質量の方が概して、電子より大きくなるかも 併せて教えていただけると助かります。 宜しくお願いします

  • なぜpn接合に逆バイアスをかけても電流は流れない?

    なぜpn接合に逆バイアスを印加しても電流は流れないのでしょうか? まず私が理解しているpn接合の流れを書きます。 ・ドナー不純物をドープされているn型半導体(キャリアとして動ける電子が多数存在) ・アクセプタ不純物をドープされているp型半導体(キャリアとして動ける正孔が多数存在) 両者を接合させると (1)濃度勾配により、n→p向きに電子が、n←p向きに正孔が拡散していく。 (2)接合面近傍では電子と正孔の結合によりキャリアは消滅。空乏層ができていく。 (3)そして接合面近傍では、n型半導体がプラスに、p型半導体がマイナスに帯電していく。 (4)それによってできた電位差によって、拡散方向とは逆向きの力を受けて電子と正孔の移動は停止する。 ここに順バイアス(n側にマイナス、p側にプラス)をかけると、 n側で多数キャリアである電子は接合を横切ってp側へ移動していき、回路へと流出していく。 そしてその分、電子が回路からn型半導体に流入し、これが続くため、電流が流れる。 このようなストーリーだと理解しています。 しかし私が思うに、逆バイアス(n側にプラス、p側にマイナス)をかけたとしても、 n側で多数キャリアである電子はそのまま回路へ流出していく。 そしてその分、電子が回路からp型半導体に流入し、接合を横切ってn側へ移動していき、そのままやはり回路から流出する。 という事が起こるのではないでしょうか? よく参考書等に書かれているのは、 (1)p型半導体はキャリアとしての電子が少ないので、n側へ流入してくる電子がない。このため電流は流れない。 (2)逆バイアスによってキャリアが両端に引き寄せられ、空乏層が広がるだけで電流は流れない。 と言った内容です。 しかし、私の疑問として (1)p型半導体には確かにキャリア電子が少ないが、電子は回路から流入してくるから、それが流れるのではないか? (2)意味は分かります。例えばp側に注目すると、正孔が電極側に集まっていきます。  つまり価電子帯に充満している電子が少しずつ接合面に向けて移動しているということだと思います。  しかし価電子帯の電子は自由に動けるキャリアではないので、そのままn側へ移動していって回路へと流出するわけではありません。  しかし、この(2)の説明でも、(1)の疑問を解決できているとは思えません。 以上、長くなりましたが要約しますと、 逆バイアス時になぜ回路からp型半導体にキャリア電子が流入しないのか? ということです。 どなたか、よろしくお願いします。

  • p型半導体について

    p型半導体における正孔濃度pと電子濃度nと導電率の温度依存性はどうなりますか?教科書にはn型半導体の場合は書かれていますが、p型の場合だとどう変わりますか?できれば詳しく理由もお願いします。

  • 電子工学の参考書について

    電子工学の参考書について質問させていただきます。 大学編入学試験で「電子工学」という分野の試験が出題されるのですが、学校で電子工学の講義がなかったため、何を勉強すればよいのかもわからない状態です。 そこで、電子工学を勉強した、あるいは勉強している方に質問なのですが、おすすめの参考書、入門書、定番書籍等がありましたら、教えていただければと思います。 また、電子工学と一言にいっても、様々な範囲の内容があると思うのですが、過去の問題を見る限り、以下に挙げるような単語が問題中に出てきています。 半導体/シリコン結晶/電気素量/キャリア密度/電子濃度/正孔濃度/導電率/移動度/ホール電圧/伝導電子/サイクロトロン共鳴/有効質量 など 問題としては ・半導体中を流れる電流に関する問題 ・電子、正孔濃度を求める問題 ・移動度を求める問題 ・移動度と絶対温度との関係に関する問題 ・抵抗率を求める問題 ・キャリア密度を求める問題 ・サイクロトロン共鳴に関する問題 ・伝導電子の有効質量を求める問題 ・金属中の電子の運動に関する問題 など 初学者なので何とも言えませんが、電子工学の中でも「物性」に関する内容が中心なのかなと思っているのですが、どうなのでしょうか? また、これらの内容を一日10時間弱程度の勉強量で1~2週間でマスターすることは可能でしょうか? 全くの無知であるため、大変わかりづらい質問で申し訳ありませんが、回答よろしくお願いいたします。

  • 電流は正電荷の流れ

    すみません。yahooでも同じ質問をしています。 電流についてですが、 ・電流の流れる方向は、正電荷が流れる方向と同じ ・電流の流れる方向は、電子が流れる方向と反対 ・電気的に±0の原子が電子(-電荷)を失うと陽イオンになる ということを考えると、正電荷が実在するのか疑問に思います。 原子核が持っている陽子を正電荷と考えて、電子のように 導体を流れるものではないと思っています。 水平に電線を引いて、左から右へ直流電流を流したとき、 実際に左から右へ正電荷が流れているのでしょうか? それとも、正電荷が流れているのではなく、原子がもっている電子が 右から左へ流れる、つまり、原子のもっている電子が、その左隣の原子に 移動していくことにより、電子が抜けた原子が+イオンになり、またその+イオン が右隣の原子から電子をもらってということを繰り返し、原子自体、陽イオン 自体が移動するのではなく、原子が左から右へ順番に陽イオンになっていく ので、正電荷が流れているようにみえるのでしょうか? よろしくお願い致します。

  • 透明導電膜GZOについて

    透明導電膜で酸化亜鉛にガリウムをドーピングしたもの(GZO)が注目されているようですがなぜなんでしょうか??アルミをドーピングした(AZO)のほうが電気的特性がいいと思うのですが…なぜ希少金属であるガリウムを使うのか理解に苦しみます

  • トランジスタにイライラしてます。

    お世話になります。仕事で電気関連の知識が必要になり、勉強を始めたのですが行き詰まっています。 実は大学で電気科だったのですが、当時挫折したところと同じとこで行き詰まり、参考書を破り捨てそうなくらいイライラきてます… 問題はトランジスタ(NPN)の動作についてです。 (1)コレクタに電圧をかけると、エミッタの電子がベースに流れ込み、ベースの正孔と飽和した所で電子の移動が止まる。 【とありますが、なぜ空房層を越えてエミッタからコレクタ電圧は電子を引っ張れないのでしょうか。電子は正孔の有無に関わらず正電界に引かれるのではないのでしょうか。】 (2)コレクタの電子もコレクタ電圧に引かれるが、コレクタの正孔と結合しきった時点で止まる。 【コレクタの正孔とはどういうことなのでしょうか。トランジスタに接続されている導線は半導体ではないと思いますので、正孔が余っているということはないと思のですが。】 (3)ベースに電圧をかけると、ベースに正孔が流れ、エミッタの電子がベースに向かう。 【正孔が供給される意味がわかりません。もしベース電圧から正孔が供給されるのであれば、コレクタに電圧をかけた時点でコレクタに正孔が供給され、コレクタ電流が得られ続けるのではないでしょうか。 電子と正孔が結びつくと消えるとすれば、半導体でない普通の導体でもすぐに電流が流れなくなってしまうのではないのでしょうか。】 (4)エミッタからベースに向かった電子で、ベースの正孔と結びつかなかったものは、コレクタに引っ張られる。 【なぜコレクタ電圧で引けなかった電子がベース電圧で引けるのでしょうか。】 番号は参考書、【】内が私の消化不良です。 お詳しい方いらっしゃいましたら、ご助言いただけますとありがたいです。 よろしくお願いします。

  • 等電位線と電気力線という実験を行ったのですが・・・

    実験はプラスチック板の上に白紙をのせ、さらに上にカーボン紙をのせてさらにその上に導電紙をのせて小型万力で締め付け、プラスチック板の裏の電池で、電気を流し、テストリードで等電位の点を探して等電位線と電気力線を引くというものです。 わからないことは等電位線が導電紙の端(境界)あたりにくると、境界に直行する傾向になるのはなぜか。ということです。このサイトでも調べて同じ質問があったのですが、回答が難しくてわかりませんでした。僕にでもわかるように教えてください。 あと、導電紙の上に導体(ステンレスの円柱)をのせて、等電位線と電気力線を引くことをしました。実験の説明部分に導電紙と静電場という題目で(a)導体内部には電場がなく、いたるところでE=0である。(b)導体内部と表面はどこでも電位V=一定である。(c)電気力線は導体内部に存在しない。導体表面の負の電荷で電気力線は終わり、表面の正の電荷から始まる。また、導体表面は等電位面であるので電気力線と導体表面とは直行する。(d)導体の電化は表面にだけ存在し、内部にはない。(e)導体表面近くの電場は、表面電化密度ρとするとE=ρ/ε0となる。とあり、考察部分に(b)(d)(e)を証明せよ。とあるのですが、分かりません。バカですみません。 この4つの中で1つでも分かる方がいらっしゃればどうか回答よろしくお願いします。