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質量欠損について

shiaraの回答

  • shiara
  • ベストアンサー率33% (85/251)
回答No.8

「質量欠損が起き、エネルギーが発生」するのではなく、「エネルギーが放出された分だけ質量が減る」というのが正しい理解です。 ここで考えている「質量」というのは、複合粒子の質量であることに注意しましょう。複合粒子の質量は、それを構成している粒子の質量の単純な和ではありません。以下に説明しましょう。 n個の粒子からなる複合粒子を考えます。各構成粒子のエネルギーは、その構成粒子の静止質量エネルギーmiC^2、運動エネルギーTi、ポテンシャルエネルギーViの合計です。すなわち、Ei=miC^2+Ti+Vi。 複合粒子のエネルギーEaは構成粒子のエネルギーの和であり、複合粒子の運動量Paは構成粒子の運動量の和です。また、複合粒子の静止質量をMとすると、Ea^2=(PaC)^2+M^2C^4が成り立ちます。 今、複合粒子が止まっている座標系を考えると、Pa=0ですから、Ea=MC^2となります。これの左辺は、各構成粒子のエネルギーの合計ですから、(m1C^2+T1+V1)+(m2C^2+T2+V2)+・・・+(mnC^2+Tn+Vn)=MC^2となります。複合粒子が静止しているとしても、構成粒子が静止しているとは限りません。むしろ動いている方が自然です。とすると、上記の式のTi、Viはゼロでないので、Mが単純にmiの和でないということになります。 Ti、Viは、複合粒子が静止していても持つエネルギーですから、複合粒子の内部エネルギーとなります。内部エネルギーが複合粒子の静止質量に寄与しています。 核分裂や核融合でエネルギーが発生して質量が減る、というのは、内部エネルギーが放出されて、そのエネルギーが減った分、複合粒子の質量が減ったということです。

fusion2011
質問者

お礼

お返事有難う御座います。 回答No.7の添付図で質量m1をウラン235、質量m2を核分裂後のクリプトン92とバリウム141とすると、エネルギーの高い基準の状態とは、具体的にどのような状態でしょうか? 陽子と中性子のばらばらな状態である方が、ウラン235よりもエネルギーが高い状態であることはわかります。しかし、本当に陽子と中性子がばらばらになっているのでしょうか?陽子と中性子がばらばらな状態から、短時間に結合してクリプトン92とバリウム141になると考えるのでしょうか? 基準の状態とは、ウラン235に中性子を含ませた複合核であるウラン236であるようにも思われます。

fusion2011
質問者

補足

お返事有難う御座います。 >各構成粒子のエネルギーは、その構成粒子の静止質量エネルギーmiC^2、運動エネルギーTi、ポテンシャルエネルギーViの合計です。 ポテンシャルエネルギーは、マイナスと聞いたことがあります。ポテンシャルエネルギーとは、結合エネルギーのことなのでしょうか?

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