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原発の停止後の冷却処理について
- 原発の停止後、冷却処理が必要かどうかについて質問があります。
- 停止後は高熱の内部が徐々に自然温度に下がるのを待つことができるのか疑問です。
- 原子力発電所を湯沸かしポットでモデル化することに対して疑問があります。
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質問者が選んだベストアンサー
原子炉の停止と湯沸しポットでは同じ停止でも状況が異なります。原子炉の運転停止は、核物質の連鎖反応を抑えるということであって、核物分裂を完全に止めた状態ではありません。原子炉に使われているウラン235やプルトニウム239などの核物質は自ら放射線を出しながら崩壊していく性質があり、これを止めることはできないのです。原子炉の停止とは核物質の崩壊の際にでる中性子が、核物質にあたり連鎖的に核分裂反応が進むのをためただけで、核物質が自然に崩壊していくのを止めたわけではないのです。従って、放っておけばこれらの核物質の崩壊熱でドンドン温度が上がってしまいやがてはメルトダウンに至ります。使用済みの核燃料でも、内部にはまだ核分裂を起こす物質が残っているため冷やしてやら無いと、自らの出す熱で溶けてしまいます。 ウラン235やプルトニウム239は自然に放射線を出しながら崩壊していき、これを止めることはできません。また、この時に原子炉を運転している時の連鎖反応のように大きな熱量ではありませんが、崩壊熱を出すので冷却してやる必要があります。
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- okormazd
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質問1:自動停止=核分裂反応停止=発熱停止と理解してよろしいでしょうか? 制御棒が差し込まれて中性子が吸収されるので、核分裂連鎖反応は起りません。核分裂による発熱は停止します。 しかし、 それまでの核分裂反応で生じた分裂生成物が多量に残ります。これらのほとんどは強い放射能を持っています。高いエネルギーを持った放射線を出して崩壊します。これによって加熱され、温度が上昇するのです。この放射能を遮る方法はありません。したがって、放っておけばどんどん温度が上がって、原子炉が溶けて壊れ、放射性物質が外部に放出されます。それで、水冷します。これらの放射性物質が崩壊して少なくなり、発熱が抑えられるまで冷却します。強い放射能を持つ物質は崩壊が速く数10秒未満(半減期)で半分になるものから、数時間から数10年のものが多く、なかには何億年もかかるものがありますが、冷却が必要なのは、数日から数年のものでしょう。また、これらを集積すると熱がこもって熱くなるので、分散することでも冷却効果があり、過熱を抑えられます(現行の原子炉の中では無理でしょうが)。 質問2:停止後は高熱の内部が徐々に自然温度に下がるのを気長に待っても良いと思うのですが、なぜ待てないのでしょうか? 質問1の回答を参照してください。徐々に自然温度には下がりません。 質問3:「系の熱収支と温度変化」に関して、原子力発電所を湯沸かしポットでモデル化するのは、何が間違えなのでしょうか 質問1の回答の通り、適切とは言えないでしょう。発熱がなくなるまで何千年、何万年もかかります。それで、高レベル放射性廃棄物を処分する場所の確保がいまだにできないのです。 1. 発電中の高温に耐え、メルトダウンしないように作られています。 2.緊急停止で核分裂反応は停止しました。 3.核反応による発熱が無くなったので、これ以上温度は上昇しません。 4.したがってメルトダウンは起こりません。 質問1の回答の通りです。 現在の原子炉の設計理念が間違っているのです。このようなシステムの設計では、フェイルセーフ(事故や操作の間違いがあっても結果が安全側になるようにする)の設計をするのが基本です。現在の原子炉の設計でもそうしているといわれますが、そうはなっていないことが今回の状況を見ても明らかです。詳しくは書きませんが、事故が起こって温度が上がって、一部が溶けて流れ出すことによって安全になるような設計をするべきなのです。燃料集合体を寄せ集めているからダメなので、分散することで過熱を抑えられます。
お礼
回答ありがとうございます。 大変よく分かりました。 私も、マスコミの図解を見て、制御棒が下から上に上がって、核分裂を停止する設計に???を持ちました。極めて重要な制御棒挿入ですから、動力を失っても自重落下でスクラムを組める設計がフェイルセーフですよね。 それとも、制御棒構造体以上に重たいカウンターウェイトが付いており、自重落下で制御棒を引き上げることができるのでしょうか。
- sailor
- ベストアンサー率46% (1954/4186)
日単位ではなく年単位です。核燃料を低い濃度にしてガラス固化などの方法で低レベル放射性廃棄物にするまで続けます。 平常時でも自己崩壊熱だけでは熱量が低くて採算が取れる運転は出来ないでしょうし、今回のような緊急停止ではタービンやその他の蒸気配管などが無事である保障はなくそれらの点検がすべて済むまでは運転すること自体、非常に危険です。下手をすると高温高圧の汚染された蒸気を建屋じゅうに撒き散らすことになりまねません。
お礼
追加の回答ありがとうございました。 道理で使用済み核燃料が長期間水中で保管されているのですね。 低密度の熱でも利用する技術が上がれば、無駄に冷却する必要が無くなる日がくるかもしれませんね。
- yasuto07
- ベストアンサー率12% (1344/10625)
1.発電中の高温に耐え、メルトダウンしないように作られています。 ○40年前は、その予定で造り、施設もだいぶ老朽化しています。3センチの鋼鉄も信用できない。 2.緊急停止で核分裂反応は停止しました。 ○核分裂反応はとめました、反応熱は、延々とのこっています。そのこと自体が問題なのです。 3.核反応による発熱が無くなったので、これ以上温度は上昇しません。 ○他の方も答えていましたが、自分で熱を発生する物質であるのが問題です。 4.したがってメルトダウンは起こりません。 ○人為的事故により、(40年も使い続けたこと、津波災害は、いいわけだと思います。)起こる可能性は多々あります。現在もその手順を踏んでいるから、皆さんがあせっているのでは?。
お礼
ありがとうございます。
- 未 定(@v4330)
- ベストアンサー率20% (417/2003)
質問1:自動停止=核分裂反応停止 ここまでは正解、しかし核分裂時に発生してる中性子は消滅していないので少しだが核分裂は進行する。 質問2:停止後は高熱の内部が徐々に自然温度に下がるのを気長に待っても良いと思うのですが その通り、気長に待ってます、ただし冷却を続けながら待たないと冷却材が蒸発して冷却できなくなります。 質問3:「系の熱収支と温度変化」に関して、原子力発電所を湯沸かしポットでモデル化するのは、何が間違えなのでしょうか? 湯(水)は自分自身で発熱できません、しかし核分裂とは自分が分裂した時に発生する中性子で自分自身を分裂させる・・・つまり外部から熱などのエネルギーを得なくても熱を出し続けられるのが最大の違い。
お礼
回答ありがとうございます。
- yasuto07
- ベストアンサー率12% (1344/10625)
たとえは悪くないですが内容物のイメージが違います。 ポットの中身は自分で核反応する材料(赤く熱した炭(しかも水では消せない))が入っているのです。 スイッチをきっても、熱した材料は、そのまま、熱を有しているのです。 それも、2000度近い、高熱です。全部水につかつて居るべきものが、つかつていません。 その、炭は、自分で冷えるのに、長い月日がかかります。どうしましょう。 冷ますしかないのです。でも、冷ます為のカイロがこわれました、水も事切れました。 また、人がち被けないほどの危険物質です。さあ、どうしましょう。 きながにまっていたら、メルトダウン、容器を溶かして、コンクリート床にたれます そうなったら、高濃度の核物質が飛散されます。それで、皆さん困っているのです。
お礼
回答ありがとございます。 1.発電中の高温に耐え、メルトダウンしないように作られています。 2.緊急停止で核分裂反応は停止しました。 3.核反応による発熱が無くなったので、これ以上温度は上昇しません。 4.したがってメルトダウンは起こりません。 どこかに誤解があるでしょうか?
お礼
回答ありがとうございます。 大変よく分かりました。 追加の質問で恐縮ですが、 1.ウラン235やプルトニウム239の自己崩壊は何日ぐらい続きますか?i.e.何日ぐらい外部からの冷却を続ける必要がありますか? 2.連鎖反応を停止した後も、発電タービンを低出力で運転し、自己崩壊による発熱を奪う方法は考えられないでしょうか? もし、ご存知でしたら追加の回答を頂けると嬉しいです。