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公共投資の非効率性
よく、わが国の公共投資は、土木建築に偏りすぎており、無駄な道路・橋を作るのは無意味だという指摘を聞きます。 これに対し、(オールド?)ケインズ的な発送では、穴を掘って埋めるだけだろうが、何であろうが、財政政策は有効であることになっています。 このような現在の財政政策の有効性について、経済学の初学者にも分かりやすく説明するにはどうすればいいのでしょうか?
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ケインズ流の考え方では、何にせよ有効需要を拡大すれば景気は拡大することになっています。 問題はその財源です。政府の支出は結局のところ税金によって賄われるわけですが、増税によって 市場に流通しているお金を吸い上げれば、その分有効需要が減ってしまうので、目的に合いません。 で、これまでは国債、つまり国の借金によって賄ってきたわけですが、その返済もまた税金で 賄われるわけですから、どうしても限界があります。一方、道路や橋は維持費がかかりますが、 それにも税金が使われます。有効需要を拡大するためには、減税してお金が流通するように したいのですが、その手が使えなくなります。あれやこれやで八方ふさがりになるわけです。 いくら有効需要を拡大しようとしても、結局政府や銀行の借金の返済に消えてしまって、 結局お金は出回らず、景気は停滞したまま、というのが現在の状態のわけです。 お金が出回るようにするにはどうしたらよいか。無駄遣いでお金が消えるような構造を変えよう というのが小泉流の考え方。そうはいってもその前に経済が破綻したら大変だから、ここは もう一度借金してでも乗り切ろうというのが抵抗勢力と言われる人たちの考え方。 は~~~~。
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- Alexwho
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ケインズ経済学では不況期の問題は誰もお金を使わないことにあります。誰もお金を使わないので、仕事がへり、労働者の収入も減る。だから人々はますます少ししか使わないという悪循環に陥っていくわけです。これを断ち切るには政府が大量のお金を使うことが重要で、使いさえすれば公共事業で働く人が給料を受け取り、お金を使い始め、そのほか分野でも雇用が増えいう風に好循環が始まります。 ですからそのお金の使い道は(現在ある資本と労働力を最大限に活用することが目的なら)何でもいいというのがケインズの「穴を掘って埋めるだけでもいい」の根拠になります。ただし、()内の但し書きに注目してほしいのですが、穴を掘って埋めるだけでは「現在ある資本」は変化しませんが、景気対策のお金を有効なことに使えば資本を蓄積し、生産可能な量を増やすことができます。だから景気対策だから無駄遣いしてもいいということにはなりません。使うことが大事でも少しでも有効に使うべきです。 No1の方の書いておられる公共投資用の資金調達についてですが、たとえ増税しても多少の景気刺激効果はあります。それは家計は所得の一部を貯蓄しますが政府は増税した分を全部使うから、使われるお金が増えるためです。詳しくはマクロの入門の教科書で「乗数理論」という項目を探してください。一見増税なしに国債で調達したものを使った方が効果が大きそうに見えますが、人々が合理的であれば国の借金が増えていけば、それを返すために将来増税があることが明らかなので、人々はその分貯蓄を殖やします。結局今増税するのと将来増税する(つまり今借金する)のとの景気刺激効果は変わらないのです。
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ありがとうございました。参考になります。
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