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牛や鶏の殺処分
殺処分と言うのは熱や薬品で殺菌した後廃棄すると言う事ですか? 宮崎で今度は鶏が鳥インフルエンザウイルスで殺処分されたとか。 何か勿体無いと思うのです。 熱処理して無害化した後その肉を他の家畜などの餌にすると言う様な 利用方法は駄目なのでしょうか?
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No.6のJagar39です。ちょっと補足します。 >口蹄疫も鳥インフルエンザも急速に広がる空気感染なので始末が悪いです。 口蹄疫は空気感染があり得ますが、鳥インフルエンザは一般的には空気感染しません。 鳥インフルエンザは「飛沫感染」もしくは「接触感染」によって感染するウイルスです。空気感染というのはいわゆる"専門用語"を使うと「飛沫核感染」のことです。 飛沫感染と飛沫核感染の何が違うかというと、要するに「ウイルスを乗せて飛ぶ粒子」の大きさが違うわけで、飛沫感染は大きく=飛距離が短く、飛沫核感染は小さい=飛距離が長いわけです。 インフルエンザウイルスでも条件を上手く作ってやれば飛沫核感染は起きるでしょうが、環境中でのウイルスの生存性が口蹄疫ウイルスと比較して著しく低いので、たいした距離は飛べないでしょう。口蹄疫ウイルスなら、海上で250kmくらい飛んで伝播したらしい記録もあるのですが、インフルエンザウイルスは現在のところ「飛沫核感染によって伝播した」事例すらありません。 というわけで、インフルエンザ対策としては「フィルター付の外気導入」は意味が非常に薄いです。 ちなみに、 >これからの養鶏舎は全面ガラス張りにして外気はフィルターを通して供給し、餌や水は殺菌処理したものを与える という構造の鶏舎は既に一般的です。フィルターはありませんが。それに「ガラス張り」でもなくただの「壁」ですが。 いわゆる「ウインドレス鶏舎」というのがそれにあたります。 今までのところ、鳥インフルエンザが発生しているのは大半がウインドレスではないいわゆる「開放鶏舎」ですので、ウインドレス鶏舎が鳥インフルエンザの防除に有効なのは確かなのですが、それは主に「野鳥の侵入防止」に関してウインドレスの方が有利だから、ということです。 野鳥、ネズミ、人などが物理的にウイルスを付着させて鶏舎に持ち込む、という侵入方式が主なので、壁によって密閉された構造が有利なのは当然と言えば当然ですね。ネズミの侵入はウインドレスでもありますが・・・ 飲水の消毒も、大半の養鶏農家ではしていると思います。沢水をダイレクトに引いていたりして難しい農家もあるとは思いますが。 口蹄疫では飛沫核感染があり得るので「フィルター付の外気導入」は有効なように思えますが、現実的には不可能です。 ウイルスをフィルターにかけようとすれば(HEPAフィルターというのがありますが)、まともに外気など導入できないほど目が細かいフィルターになりますし、そんなフィルターを設置しようものなら5分経たずに詰まってしまいます。交換も数十万円しますし。 ところで「前面ガラス張り」の「ガラス」には何か質問者さんなりの意味があるのでしょうか?? 採光を考えてのことでしょうか?温室みたいになってしまって夏になると鶏が全て死ぬ、と思われます。 ウインドレスでは窓のない壁で全面を覆い、灯りは電灯でコントロールしています。灯りの点灯時間(つまり日照時間)で産卵もコントロールしているので自然採光より都合が良いわけです。元々は「伝染病の防疫」からではなく産卵をコントロールする目的で採用された方式ですから。 >燃やしてから埋めるのであれば良いのですがそのまま農場内に埋設すると土壌汚染と言う事にならないのでしょうか? 燃やしたら埋める必要はないのですが(他の焼却灰と同様に扱えば良い)、死体をそのまま埋却すると確かに土壌汚染の心配があります。 不透性のシートで覆ったり、可能な限りの土壌汚染防止対策は講じていますが、ともかく「伝染病の防疫が最優先」ということなんです。 実際、宮崎の口蹄疫では埋却地がなかったり、あっても掘ってみたら地下水が出てきて埋却地として使えなかったり、といった理由で「発生を確認しても直ちに殺処分→埋却ができなかった」ことがあれだけの感染拡大を招いた大きな理由の一つ、と言われていますから・・・
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獣医師です。家畜衛生分野なのでこの質問にはまさに「専門家」という立場でしょう。 再利用できない理由を順を追って説明します。 まず第一に、殺処分は「農場内で」行わなければなりません。なぜなら処理のため農場外に持ち出すことは「感染拡大のリスク」に直結するからです。農場からウイルスで汚染された物品を持ち出すことは非常にリスクが高いので禁じられていますが、「生きた家畜」は最も高リスクな汚染物品です。 殺処分は別に「殺菌」ではありません。牛なら薬殺、豚なら薬殺や電殺あるいは炭酸ガス殺、鶏なら炭酸ガス殺を用いますが、いずれも「殺菌」ではなく単に殺すだけです。 なぜなら、生きた動物からウイルスを「完全に除去する」方法など存在しないからです。とりあえず殺して「ウイルスがそれ以上増えないようにする」のが殺処分です。 ですから殺処分した家畜の死体は、これ以上ウイルスは増えないとはいうものの、大量のウイルスを含んでいるわけですから、これも極めて危険な「汚染物品」です。 従って、この家畜の死体も基本的に農場外へ持ち出すことはリスクが高い行為です。 とはいっても処理は埋めるか燃やすかしかないわけですから、農場の敷地に埋却する以外の処理方法だと農場外へ持ち出すことにはなるのですが、その際はウイルス拡散防止対策を十分に施してから行います。 殺処分した家畜を食用にする、ということは「処理施設」に搬入しなければならないわけですが、それは最も高リスクな行為です。その処理場は未感染の農場にも使用されるわけですから。 10年ほど前にイギリスで口蹄疫が出た時は、食肉処理場で最初の1頭が発見されました。その数日後にはイギリス全土に拡大してしまい(その処理場はイギリス全土の農家が利用するほど大規模な処理場でした)、アイルランド国境には軍隊まで出て国境封鎖したのに、結局は拡大してしまいました。 「食肉処理場に伝染病に罹患した家畜を入れる」というのはそれほど恐ろしいことです。 では農場内で食用に処理できるか? とても無理です。農場の全家畜を殺せば、その頭羽数は平常時の食肉処理施設の毎日の処理頭数並になります。農場内にそれほど大規模な機械施設を設置することなど不可能です。 また、何日かかけて処理するとなれば、その間「農場内にウイルスが残存している」ことになります。これも感染拡大のリスクを増大させます。 とにかく一刻も早く殺し、一刻も早く「処分」してしまう、というのが伝染病防疫の基本中の基本です。しかも農場内で。 最短で処理できる処理方法が最優先なので、「食肉用に処理する」余地はゼロであるわけです。 あと、インフルエンザだと食肉用に処理する工程がヒトに対する「感染のリスク」を増大させます。 簡単に無害化できる方法がないからこそ、伝染病はこれほど大きな問題になっているわけです。「埋める」か「燃やす」というのが最も「簡単な無害化方法」ですから。
お礼
了解しました。 口蹄疫も鳥インフルエンザも急速に広がる空気感染なので始末が悪いです。 燃やしてから埋めるのであれば良いのですがそのまま農場内に埋設すると土壌汚染と言う事にならないのでしょうか? 素人ですが、これからの養鶏舎は全面ガラス張りにして外気はフィルターを通して供給し、餌や水は殺菌処理したものを与えると言う様な構造にしないといけないのだろうかと考えます。 せっかく育てた鶏を無為の殺さなければならないと言う現状は切ないですね。 有難うございました。
- nahaha55
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昔は、そのようにして使用することもありましたが、 世間から批判され商品が売れなくなった事実がある ので無理だと思います。
お礼
ウイルスとは実に始末が負えないものですね。 処分と言うと穴を掘って埋めていたのを見ましたがバクテリアの餌位にしかならないのですか・・。 有難うございました。
- nyanta5008
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>出来ないとか無理だとかは言うのは簡単なのですよ。 >それでは野鳥もキャリアとして役割を果たしている鳥インフルエンザが今後養鶏業の脅威となりうる事を想定して回答者様はどの様なアイデアがあるのですか? >噛み砕いて説明される程その道の専門家なのかも知れませんが今後の展望などを回答してもらえれば幸いです。 >私の質問は鶏の肉についてのリサイクルを提示しましたが最初の回答はBSEと言う的外れな回答であったので少しキツイお礼になってしまいました。 >その無礼はお詫びしますが、この回答もWEBや他のメディアで知りうる情報であったことには失望しています。 なにかこう、根本的に食い違ってる部分がありますので、あらかじめ断っておきますが・・・ 駄目なのでしょうか?と聞かれたので、アレコレコウイッタ理由だから駄目だと思いますよと回答したまでなんですけど。 「熱処理して無害化した後その肉を他の家畜などの餌にする」なんて言われたら、肉骨粉と考えるのが普通ですよね。 肉骨粉ときたらBSEにつながるのが、私の思考回路です。 ようするに世間様から見たイメージ的に無理だって話をしてるんですよ。 確かにBSEと鳥インフルエンザは直接関係はありませんが、それを肉骨粉として再利用となれば、何か問題があるんじゃないかと疑うほうが普通だと思います。 あえて言いますが、やるかやらないか以前に、できないもんはできません。 そんでもって、感染した鳥の治療方等が見つかってない上に、人に感染する危険があるから、現段階で殺処分という手を取ってるわけですよね。「それ以上に何か手があるのか」等と私に聞くのはお門違いでは? 顕微鏡のぞきながら専門的な話をしたいのであれば、ここのような一般人の多いサイトではなく厚生省へどうぞ。 WEBや他のメディアで知りうる情報以上のモノをお望みであれば尚更です。 そもそも私はそのような専門的な話は一切していないはずです。どこから私が専門家だという設定が沸いて出てきたのかは知りませんが、私は最初の質問にそった形で思考しているだけですので、御了承下さい。 仮に私に専門的な話を求めるのであれば、あなたも肉のリサイクル方法の具体案を出すのが筋ではないでしょうか? ついでに質問にも「鳥インフルエンザ対策に携わる専門家限定」とでも付け加えたらよろしいと思います。 まぁリサイクルするしない以前に、法律あるからできないんで、その線の話は終了ですけどね。 深い話をお望みであれば、質問ではなく議論する方向で考える事をお勧めしますよ。
お礼
私は”別の種”の餌としてリサイクル出来ないかと問うたのですがどうも肉骨粉からBSEと言う共食いの危険と言う発想から抜けない様に感じます。 上から目線で検討違いな回答をもらったような気がします。 他の方の回答からそれも現状では困難であると言う事が分かりました。
- nyanta5008
- ベストアンサー率24% (55/223)
>もっと柔軟に考えてくれませんか? 柔軟に考えた結果、無理です。 肉骨粉、BSE等の悪いイメージのある類似品で飼育された家畜を、企業が商品にするとも思えません。 それに「鳥インフルにかかった鶏を」ってところもミソです。 わけわかんないけど危険なのは確かだから処分するんです。当たり前じゃないですか。 それともわけわかんないままに、その肉を無害化したからといって商品化できるわけもありません。 わけわかんないんですから、当然です。 それとも鳥インフルで死んだ鶏の肉骨粉で育てた家畜を人に食わる実験でもしてみます? 一応、前回の回答を噛み砕いたつもりですけど、理解して頂けましたかね・・・
お礼
出来ないとか無理だとかは言うのは簡単なのですよ。 それでは野鳥もキャリアとして役割を果たしている鳥インフルエンザが今後養鶏業の脅威となりうる事を想定して回答者様はどの様なアイデアがあるのですか? 噛み砕いて説明される程その道の専門家なのかも知れませんが今後の展望などを回答してもらえれば幸いです。 私の質問は鶏の肉についてのリサイクルを提示しましたが最初の回答はBSEと言う的外れな回答であったので少しキツイお礼になってしまいました。 その無礼はお詫びしますが、この回答もWEBや他のメディアで知りうる情報であったことには失望しています。
- Kensyusei
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魚などの餌にするとしても、 熱処理するための施設を作るのは莫大な費用がかかりますし、施設に運ぶまでに感染が広がる危険性があるためNG。となると現地で処理することになりますが、その場合も周囲の粉塵が処理後の肉に付着する恐れがあるためNG。 なんとか安全に熱処理することができたとしても、殺処分は非日常的なことなので運送・販売ルートを特別に確保する必要があります。これにも多額の費用がかかります。費用は全て税金から出すことになります。 二次感染の危険を冒してまで、また多額の税金を使ってまですることでは無いでしょう。
お礼
専門家がそう決断したのでそうなのかなと思わざる負えないのですが。 3万羽に及ぶ感染(疑惑も含めて)の蛋白源もバクテリアの食料にもならないのですか・・。 感染してしまうとあらゆるリサイクルも不可能となると業界としてはただ莫大な損失になるだけと言う事でしょうか。 せめて養殖魚の餌に混ぜる位はできるのではないかと思ったのですが。 有難うございました。
- nyanta5008
- ベストアンサー率24% (55/223)
BSE問題を知らない世代の方ですか?それとも忘れちゃいました? 以下、Wikiから転載 ------------------------------------- 牛海綿状脳症(BSE、いわゆる狂牛病)の原因に関係すると考えられている異常プリオンは、肉骨粉の材料となる部位に多く含まれており、また通常の加熱処理では不活化できないため、材料を採取した動物が「異常プリオンを保有している牛」であった場合は、そこから生産された肉骨粉にも異常プリオンが含まれている可能性がある。その場合、この肉骨粉を牛の飼料として与えると牛海綿状脳症の感染源となりえることが指摘されている。 日本では昔から肉骨粉を牛の飼料としては用いられておらず、牛以外の家畜の飼料や肥料として使われる事が多かった。しかし、保管・流通段階で牛の飼料に混入したり、不適切な使用により牛に与えられていた事例があったことから、2001年10月から法律で肉骨粉を含む家畜飼料・肥料の製造・販売が停止された。 ------------------------------------- 処分の方法までは分かりませんが、再利用される事はありません。 肉骨粉にして家畜の餌にする事も法律上できませんし、アメリカで起きた狂牛病の件もありますから、無理です。 参考サイト http://www.kobe-np.co.jp/kurashi/qa01.html http://www.naoru.com/kyougyuu.htm
お礼
熱処理した牛の肉を鶏に食べさせたり牛に鶏の肉を食べさせたらBSEになるんですか? 養殖魚にこれらの肉(熱処理した)食べさせたらおかしくなるのですか? 殺処分した牛肉を牛に食べさせたらどんな影響が出るか分からない位は百も承知しています。 お示しのサイトは当の昔に知っていますよ。 もっと柔軟に考えてくれませんか?
お礼
締め切ってしまってからでしたのですいません。 口蹄疫と鳥インフルと同じ様な感染だと思っていました。 飛沫感染と言うのもありました。 口蹄疫ウイルスが250キロも飛距離がるとは知りませんでした。 ガラス張りの鶏舎とあげたのは自然界から隔離した形の例として挙げたのですが夏にはまさに熱室となって適当でない事は明らかでした。 エアコンを設置したらコストもうなぎのぼりでしょう。 ウインドレス鶏舎と言うものがあるのですね。 フィルターに関しては掃除機のCMでウイルスも取り除くヘパフィルターと宣伝していたのでそれが事実ならそれを導入すべきと思った次第です。 私は現場で熱処理(ボイルするとか)して殺菌すれば他の生き物(養殖魚など)の餌として利用できるのではないかと単純に考えた次第です。 勿論それにかかる経費は考慮していませんでしたけれど。 今回の宮崎では41万羽が処分されたとか。何か勿体無いなあと思いました。 基本的には防疫が最優先である事には全く依存がありませんがこれらのウイルスがある国の経済にダメージを与える兵器として使われるのではないかと言う心配もあります。ウイルス兵器として使われたらいくら防疫に励んでもザルになるでしょう。 色々参考になりました。あっ利が棟御座いました。