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全微分可能性
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- grothendieck
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εが微小な時、o(ε)はランダウの記号と呼ばれ、ε→0のときo(ε)/ε→0となる無限小を意味します。 f(x,y)-f(a,b)=m(x-a)+n(y-b)+o(√(x-a)2+(y-b)2) のときy=bとおいて両辺を(x-a)で割ると、 (f(x,b)-f(a,b))/(x-a)=m + o((x-a))/(x-a) この式でx→aの極限をとるとm=∂f/∂xとなることが分かります。同様にn=∂f/∂yも分かりますから、 「f(x,y)が点(a,b)の近傍で全微分可能とは、∂f/∂xと∂f/∂y が存在し、 f(x,y)-f(a,b) =(∂f/∂x)(x-a)+(∂f/∂y)(y-b)+o(√(x-a)2+(y-b)2) …(1) という形に書けることである。」 と言っても同じことです。しかし 「全微分可能性であるのは f(x,y)-f(a,b)=m(x-a)+n(y-b)+o(√(x-a)2+(y-b)2) を満たすm,nが存在するときにいう」 と言ったほうが∂f/∂x, ∂f/∂yの存在を最初は仮定してないので仮定が少ない分だけ良いと考えられるのでこのような言い方をしているのです。 点(a,b)で∂f/∂x, ∂f/∂yが存在し連続であってもこの点の近傍で全微分可能であるとは限りません。例えば f(x,y)=xy/(x^2-y^2) (x,y)≠(0,0)のとき f(x,y)= 0 (x,y)=(0,0)のとき とすると(0,0)で∂f/∂x=∂f/∂y=0ですが、y=xの直線上で発散し、(1)の形には書けません。 φ=m(x,y) dx + n(x,y) dy という形の1次の微分形式がある関数の全微分になっているかという問題も重要です。φが十分滑らかな関数fの全微分になっているとき、m=∂f/∂x, n=∂f/∂yとなっているはずです。∂2f/∂y∂x=∂2f/∂x∂yなので ∂m/∂y=∂n/∂x …(2) となることが必要です。(2)を満たす微分形式は閉じていると言われます。しかし閉じている微分形式で全微分でないものも存在します。例えば φ = -y/(x^2+y^2) dx + x/(x^2+y^2) dy がfの全微分であるとするとf=arctan(y/x)でなければなりません。fは原点以外の全ての点で偏微分可能で(2)が成立します。しかしfは負のx軸上で連続ではないので全微分可能ではありません。φがある関数の全微分であるとき完全であると言われます。閉じた微分形式が完全な微分形式になるための十分条件にはポアンカレの補題があります。 ポアンカレの補題 一次微分形式φが星形の領域の内部で閉じていればφは完全である。 完全な微分形式は線積分した時積分の値が途中の経路によらないという性質があります。 上に述べた例から星形の領域では閉じた微分形式はすべて完全であり、穴の開いた領域では完全でない閉じた微分形式が存在することになります。このような完全な微分形式と閉じた微分形式の差はド・ラームのコホモロジーと呼ばれ、空間のトポロジーを調べるのに使われます。
- jmh
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ベクトルで書くとこんな感じです: f([a+h, b+k]) = f([a, b]) + (m, n)[h, k] + o(||[h, k]||) (1) x = a + h, y = b + k と書き直しました。 (2) [,] は転置して縦ベクトルとして読んで下さい。 つまり、[a, b] の周辺で、f の増減が行列 (m, n) に近いということだと思います。
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