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活性化エネルギーの定義に関する質問です。
活性化エネルギーの定義に関する質問です。 活性化エネルギーについて、ある参考書には 化学反応が起こるために必要なエネルギー と記述されているのですが、別の参考書には 活性化状態になるのに必要なエネルギー と記述されています。 どちらが正しいのでしょうか。
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- c80s3xxx
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厳密に言うと,どちらも間違いです. 活性化エネルギーとは,反応速度定数の温度依存性をアレニウスの式に当てはめたときに出てくる,温度依存性を記述するエネルギーの次元を持つパラメータという,それ以上でもそれ以下でもないのです. アレニウスはじめ,このパラメータの物理的意味はさんざん議論されましたが,結論としてはどちらでもない,ということになってしまうのです. ひとつには,そもそもアレニウスの式があまり広い温度範囲では成立しない,精度の決していいとは言えない実験的近似式であることがあります.なので,その近似式を記述するパラメータには,厳密な物理的意味を求めることは無意味である,ということがあるからです. それでも,活性錯合体モデルは反応速度の分子論に大きな成果を挙げています.その意味では,アレニウスに始まる解釈は一定の近似的妥当性を持っていると言えなくもありません. そういう意味では,後者,「活性化状態になるのに必要なエネルギー」という表現の方がまだマシとは言えるでしょう. ただ,エネルギーというのも大変に曖昧ではあるのですが.
- htms42
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(1)化学反応が起こるために必要なエネルギー (2)活性化状態になるのに必要なエネルギー 似た表現ですが(2)の方が正確だと思います。 (1)が不正確であるというのは「起こるために必要な」の部分です。 「起こるため」というのが「反応をスタートさせるためには」という意味で言っているのか、「反応が終わりまで進むためには」と言っているのかがはっきりしないからです。書いている人は前の意味で言っているつもりでも読んだ人が後ろの意味で解釈してしまうということが起こります。 あなたはどちらだと思いますか。 2H2+O2→2H2O この反応はよく知られている発熱反応です。 反応が進むと大量の熱が出ます。 でも気体の水素と酸素をただ混ぜてやっても反応は起こりません。 初めに外部からエネルギーを与えてやる必要があります。点火と呼んでいる操作です。一旦反応が進み始めると反応によって生じた熱がまだ反応していない気体の加熱に使われてどんどん反応が進みます。この時、最初に加熱が必要という部分が活性化エネルギーに対応します。反応が起こるためには途中の障壁を越えなければいけません。この障壁の高さをエネルギーで表したものが活性化エネルギーです。(2)はただこの障壁の高さのことを言っているだけです。あいまいさがありません。 反応が起こっている最中も活性化エネルギーは必要としています。でもこのエネルギーは内部で供給されますから外から加える必要はありません。 常に必要としているのだから(1)でもいいと考える人もいるでしょう。 だから微妙な違いになります。 化学を習い始めたばかりの人が誤解しないのはどちらだろうかという判断です。