オイル交換と言う整備の中では基本的な項目にあたるものであり、自動車を正しく使う上でもとても重要な項目であるので、蛇足かとも思いますが敢えて記載させていただきます。
用意するものは14ミリのメガネレンチまたはボックスレンチ(スパナはだめです)とエレメントレンチ、廃油受け皿・意外に忘れがちなドレーンボルトのガスケット(銅またはアルミ製のワッシャーでディーラーや自動車部品店で入手可能)・ウエスと言ったところでしょう。もちろんオイルとエレメントは必要です。あとはあれば便利な物としてパーツクリーナー(CRCのブレークリーンなど)です。
手順としてはまず車を水平なところにとめエンジンを暖気しますが、このときエンジンを完全に暖める必要はなく水温計の針が少し上がる程度(50度程度)でじゅうぶんです。この程度でもオイルの流動性は十分に良くなりますので、これ以上暖気してもあとの作業で火傷等の危険性が増えるだけです。次に廃油の受け皿をエンジン下部のオイルパン下に入れ、ドレーンボルトを緩めてオイルを抜き取りますが、慌てずにゆっくり時間をかけて抜き取りましょう。オイルが完全に抜けたら、オイルエレメントをエレメントレンチで取り外します。このときエレメントをはずすとエレメント内部にたまったオイルが抜けてきますので、廃油を受ける準備が必要です。
さて、ここまでで廃油の抜き取りとエレメントの取り外しが完了したわけですが、肝心なのはこれからで意外なことにオイル交換と言う最もポピュラーな整備でも、正しい方法で行っている方は意外に少ないのです。ここでまず最初に行うことはエンジンのドレーンボルトを取り外した部分とドレーンボルトの清掃ですが、ついでにこの部分に傷がないかも点検します。ドレーンボルトの方はガスケットを取り外して(エンジンがわに残った場合はエンジンからガスケットを取り外す)きれいに清掃し傷のあるなしを点検します。点検清掃がすんだら新しいガスケットに新しいエンジンオイルを薄く塗り、手で締め付けられるところまで工具を使わずに十分締め付けます。ガスケットがちゃんと全周に渡りあたっていることを確認した後に3/4~1回転程度締め付けましょう。力任せに締め付けてはいけません。次にオイルエレメントのエンジン側の取り付け面も十分に清掃し傷のあるなしを点検します。清掃点検が済んだらオイルエレメントのガスケット部分に新しいオイルを薄く塗り、手でガスケットがあたるところまで締め付けます。そのご、エレメントに表示してある目盛りにしたがって3/4~1回転ほど締め付けます。この場合も力任せに締め付けてはいけません。
あとは新しいオイルを注入するわけですが、オイルを注入はゆっくりとオイルレベルゲージを頻繁に確認しながら行います。新しいエンジンオイルは温度が低く粘度が高いため、注入したら数分間待ってレベルゲージで確認します。オイルレベルゲージで適正値までオイルを注入したら、エンジンをかけ1分程度まち(この時決して空ぶかしなどはしない)エンジンを止め数分間待ってオイルレベルの確認を行います。ここで不足であれば再度注入をおこないますが、このときも最初に入れたときと同様の手順で行います。ここで適正な油量であることが確認できたら、オイルエレメント周りとドレーンボルト周りを十分に清掃します。この時パーツクリーナーがあると便利ですが、パーツクリーナーは電気配線やゴムホースなどにかからないように使用しましょう。オイルの汚れが十分にきれいになったら、エンジンをかけ10分程度アイドリングのまま運転します。このときにオイルのにじみや漏れを十分に確認しまし、異常がなければエンジンを停止してドレーンボルトやオイルエレメントの締め付け具合を再度確認(確認のためなので無理に締めてはいけない、緩んでいないか点検するだけです)し、オイルレベルゲージでオイルの量も確認しオイル交換終了とします。
順序が逆になってしまいましたが、オイルフィラーキャップの裏側やドレーンボルトなどの汚れを点検す事を忘れずに行いましょう。この部分の汚れが激しい場合(ドレーンボルトに金属粉がたくさんついていたり、オイルフィラーキャップの裏側がドロドロに汚れている)などの場合は、よほどオイルメンテナンスに問題があるかエンジン内部にトラブルがある可能性があります。
添加剤についてはどのようなものかわかりませんので、なんとも言いかねますが、きちんとしたオイルメンテナンスを行っている限り特に必要なものではありません。ただエンジンの状況によっては効果が有るものがあるのも事実です。
すべての整備に共通して言えることですが、手順を十分に理解してから行うことが良い整備の条件です。中途半端な知識での整備は大怪我の元になります。面倒でも手順どうり行い、どうしてその様な手順を踏むのかを十分に理解した上で行うことをお勧めします。プロの整備士の仕事が確実なのは必要な手順とその理由を十分に理解しているからなのです。交換部品などに説明書がついている場合はそれも熟読して完璧に内容を理解しておけば完璧でしょう。
プロのメカニックのような完璧な整備で彼女を驚かせてあげてください。GOOD LUCK
お礼
詳しい説明どうもありがとうございました♪ やはりメンテナンス専用の本を購入して知識を付けたいと思います。 基本的な流れはバイクと同じなようでちょっと安心しました。ただ、完全にクルマの裏側なので不安があります。ジャッキアップの必要はあるのでしょうか?もし必要ならもう1つ買わないとだめなので… 皆さんはご自分でオイル交換をしていらっしゃいますか?自分のバイクの場合、自分でやるときもあればショップでやってもらう事もあります。後者の方が大多数ですが… もしオススメのメンテナンスブックやサイトをご存知でしたら是非教えてください♪ お願いします★