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高校生のものです。
高校生のものです。 「ササン朝シャープール1世は、クシャーナー朝を滅ぼした」 は正しいですか? それとも、「ササン朝シャープール1世は、クシャーナ朝を攻撃し衰退させ、間接的に滅亡の原因となった」 が正しいでしょうか? よろしくお願いします。
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- zep19
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はじめまして シャープール1世が事実上、クシャーナ朝を滅ぼしたということで良いのではないでしょうか シャープールはクシャーナ朝のヴァースデーヴァを破り、クシャーナの大部分を占領し ヴァースデーヴァをカブール王に任じ、属国化し後にクシャーナ・ササン朝という藩王国となります 残った東部辺境の君侯もササン朝に臣従してしまうからです ヴァースデーヴァはけっして弱小化した後の王でなく 三国時代の魏の明帝(曹叡)の時代に使節を送り親魏大月氏王の称号を受けてました 魏ではヴァースデーヴァは波調という名で記録されています シャープールはローマのヴァレリアヌスを破り捕らえて剥製にして帝都に飾り (後に帝都を訪れたローマの使節が仰天して本国に報告しました) メソポタミアを抑えペルシャ湾やパキスタンあたりまで領土編入したため クシャーナ朝の重要な収入源であったインド洋を航海してやってくるローマの遠隔地商人との交易を断たれたこともその理由の一つです クシャーナ朝とローマの経済的関係は思ったよりも深く クシャーナ朝の王侯の墓地からはアウレウス金貨などローマの物品が多く出土し そもそもローマ金貨を改鋳して作られたクシャーナ金貨の貨幣単位ディーナーラの語源はローマ銀貨のデナリウスであり クシャーナ金貨の重量基準もアウレウス金貨のそれに準じているのです ローマのプリニウスがクシャーナ朝は産物を原価の百倍でローマに売り付けると歎いているほど クシャーナ朝にとってローマとの交易は大きな利益をもたらしていたので これを途絶させられたら滅んだも同然です 長文失礼致しました