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歌川広重の東海道五十三次の「宮 熱田神事」についての質問です。

歌川広重の東海道五十三次の「宮 熱田神事」についての質問です。 絵の左上の焚き火の煙は一体、どういった技法で摺られているのでしょうか? また、煙の炎の表現で橙のものや黒いものがあるのですが、これは初摺、後摺(これもよくわからないのですが)によるものなのでしょうか? 他にこの絵について何か情報があったら、お願いします。 いろいろと資料を探してみたのですが、この絵に関するものがなかなか見つけられなかったので、ここで質問させてもらいました。 よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.1

「宮 熱田神事」の煙に使われている顔料は「丹(たん)」ではないでしょうか、作品を見たところ手前の鳥居にもこれと同じ色が使われていますね。 思えば浮世絵の色彩に「丹」はとても欠かせない色であったらしく、初期の「丹絵(たんえ)」に始まり、明治の版画に至るまでその利用は永きに渡っています。 調べてみたところ、丹という顔料は鉛を焼いて作るものらしく、加熱の時間で黄、オレンジ、赤とさまざまな色を作ることが可能なようです。 「宮 熱田神事」の煙の色が鮮やかなオレンジから錆色まで色が異なるのも、この鉛の加熱時間の差によって生じたものと考えられます。 推測ですが、鈍い錆色は鉛を過度に加熱した結果生じた色で、丹を使用している版画はこの錆色が強いものほど後摺の可能性が高いのではないかと思います。 黒猫の究美 http://blogs.yahoo.co.jp/mishima_doo

参考URL:
http://www.mfa.org/collections/search_art.asp?coll_keywords=Atsuta+shinji

その他の回答 (1)

回答No.2

昨日の回答に誤りがありましたので、訂正させていただきます。 丹は鉱物由来の顔料であるため、金などの鉱物と同様に空気に触れると酸化を起こし、ひどいものでは錆色に黒っぽく変色してしまうそうです。これを俗に「丹焼け」と呼ぶとのことです。 「宮 熱田神事」の煙と鳥居の色が一枚一枚異っているのは、たんに錦絵の保存状態の良し悪しによるものであって、初摺か後摺かという点にはなんら関係していないようです。 また、この作品について、鈴木重三氏著の「廣重」(東海道五十三次の細目)を紐解いてみましたが、「宮」の初摺と後摺の特徴的な違いについての記載はありませんでした。 お役に立てず済みません。

languide
質問者

お礼

お返事が遅れてしまって申し訳ございません。 丹ですね。名前だけしか知らなかったもので、全く思いつきませんでした。 あんなに鮮やかな色が出るのですね。 とっても参考になるご回答でした。 助かりました。 本当にありがとうございます。

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