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デュルケームの環節社会から職業的社会への変化について質問です。

今、社会学の勉強をしていたのですが、 一つお聞きしたい点がありましたので、 質問させていただきました。 デュルケームの環節社会から職業的社会への変化についてです。 環節社会については理解ができたのですが(授業のプリントにも書かれていたので。)、 職業的社会とはどういうものなのかがいまいちつかめません。 もしよければ御回答宜しくお願い致します。

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回答No.1

学生時代のノートを引っ張り出してきました(笑)。 うーん。ずいぶん忘れてるもんですねー。困ったもんだ。 と、個人的な感慨はさておいて。 えっとですね。 まず、ご質問の『職業的社会』というのは"groupes professionnelles"のことだと思うんですが、『職業集団』と訳されることの方が一般的です。なにしろ自分がこの用語で勉強してきたので、こちらの言葉を使わせてもらいますね。 環節社会と職業集団というのは、直接に対応する言葉ではありません。 原始社会に見られるような、同質の人々が、個性的な活動をしないことによって成り立つ社会が環節的社会でした。 その社会の規模が大きくなることによって、生存競争が激しくなってくる。 それを平和的に解決するために、社会は分化していきました。集団に属する個人は、その能力に応じて、社会の中でさまざまな役割を引き受けていきます。こうした役割分担が定着した社会を、デュルケームは『組織社会』と定義しました。 環節社会の人々が、単に機械的に連帯しているのに対して、組織社会では、人々は有機的に連帯している、と規定したわけです。 これが、デュルケームの『社会分業論』を非常に単純化したものです。 『職業集団』という用語は、後期の『自殺論』につながっていく概念です。 詳しい説明は省きますが、さまざまな局面における自殺を分析した結果、デュルケームは自殺を抑制しうる集団は、地域社会でも、家庭でもなく、職業集団しかない、という結論に達したのです。 自由な個人が、自分の持つ職能を通して連帯できるような集団を形成していく。 そういう集団の中で、個人の機能は研ぎ澄まされ、個性が育まれる。同時に社会全体の道徳律が生まれる。 経済の無秩序状態に規制を加え、社会の無秩序状態を脱却させるものとして、こうした職業集団の必要性を説いたわけです。 この『職業集団』というのは、実際にあるものではなく、 デュルケームが有機的連帯の理想像として掲げたものなんですね。 ここらへんをさらに詳しく勉強されるのでしたら、原典の『自殺論』を当たるか、“デュルケム、職業集団”で検索すると、いくつかヒットするので、読んでみてわかりやすいところを探してみてはいかがでしょうか。

snoopinist
質問者

お礼

とても詳しい解説を有難うございました。 「職業の集団ってどんな集団!?!?予想つかない!!」とバカみたいなことを考えておりました(^^;)

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