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樹脂材料の曲げ弾性率について

shota_TKの回答

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  • shota_TK
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回答No.2

結果から言うと,Eに曲げ弾性率を代入しても問題ないと思います. 引張弾性率と曲げ弾性率は測定方法が異なりますので,物性のもつ意味は違います.引張りの場合(丸棒を引っ張るようなケースです),材料内部はすべて引張応力になりますよね. しかし,曲げの場合(板を曲げるようなケース)では,ふくらんでる面には引張応力,へこんでる面には圧縮応力がかかります.このため,例えば引張弾性率と圧縮弾性率が異なるような材料では,引張弾性率と曲げ弾性率は違ってきます. また,少し専門的になりますが,曲げのかかる部材には,引張・圧縮応力の他に,せん断応力もかかっています.これらの効果が総合的に寄与してくるため,引張弾性率と曲げ弾性率は,「意味合いとしては」異なる物性値です. しかし,ごく一般的なプラスチックであれば,引張弾性率と曲げ弾性率はほぼ同じ値になります. 下記などにデータが出ていますが,恐らくほぼ同等か,曲げ弾性率の方が10%程度低い値になっていると思います. http://www.m-ep.co.jp/mep-j/tech/index.htm http://www.mrc.co.jp/acrypet/04tech_01.html カタログデータに曲げ試験が多い理由は,試験が簡単だからです.薄い平板の試験片が使えますからね(チューイングガムのような形状です).それに対し,引張試験では,試験片を「つかむ部分」の加工が難しく,やや複雑な形状になってしまいます. というわけで,プラスチックの分野では,曲げ弾性率を測定して,これをEとして代用するケースが多いと思います. ただし,圧縮やせん断弾性率が引張と極端に違う材料・・・たとえば,ガラス繊維で一方向強化したような異方性材料では,曲げ弾性率とヤング率は大きく異なります. あと,蛇足になりますが・・・ 曲げ弾性率=曲げ応力/曲げひずみ とありますけど,前述の通り,曲げ応力や曲げひずみは一定値ではありませんので注意が必要ですね.材料内部で分布をもっています(ここが引張と違うところ). 通常は,曲げスパンL,破断荷重P,試験片幅b,厚さh,たわみxなどを用いて, E=(P・L^3)/(4・b・h^3・x) のような式で求めます.試験方法によっても式が違ってきますので,材料力学の教科書をお読み下さい.

Kazyo4
質問者

お礼

丁寧なご回答どうもありがとうございます。 大変参考になりました。 今回の材料はポリカーボネートの一種で 特に繊維強化したものではないので 曲げ弾性率をヤング率として計算してみます。 どうもありがとうございました。

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