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クリーク問題の計算複雑度
最近計算量理論を独習する中で「クリーク問題」なるものを知りました。 <クリーク問題> 入力: グラフG、正整数k 質問: Gは大きさkのクリーク(完全グラフ)を含むか? このクリーク問題の計算複雑度はNP完全とのことです。一方 <3クリーク問題> 入力: グラフG 質問: Gは大きさ3のクリークを含むか? この3クリーク問題の計算複雑度はPとのことです。そして3に限らず(5とか100とか)任意の数の場合でやはり計算複雑度はPとのことです。(下記URL参照) ここで疑問に思ったのですが、(PとNPは同一ではないという前提で)上の二つ(クリーク問題はNP完全、3クリーク問題はP)は矛盾してはいないでしょうか。すなわち、3クリーク問題、4クリーク問題、...がPで解けるのであればクリーク問題もPで解けるのでは、ということです。 どなたかこの件を解説していただけないでしょうか。 どうぞよろしくお願いいたします。 http://www.cs.bris.ac.uk/Teaching/Resources/COMS30126/30126probs2.pdf http://www.cs.bris.ac.uk/Teaching/Resources/COMS30126/ex_2_ans.pdf
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先ほどの回答の後でよく考えてみたら、昔はクリークに関する問題で有名なものは最大クリーク問題だけでした。従って、最大クリーク問題を単にクリーク問題と言っていたような気がします。 実際、私は質問者様が挙げた形のクリーク問題は知りませんでした。 AHOの本で言っているクリーク問題とは最大クリーク問題のことのような気がします。その本を持っていないので確認できませんが。 これだけでは何なので、下のサイトから状況証拠を。 http://www.ipsj.or.jp/katsudou/sig/kaikoku/MPS42.html ここには、ある研究会の発表タイトル一覧にがありますが、その中に、以下の内容があります。 [クリーク問題と応用] (42-11) 15:30-16:00 Title: 最大クリーク抽出アルゴリズムの実験的評価
- graphaffine
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英語は弱いので、参考のPDFはおいといて回答します。 >このクリーク問題の計算複雑度はNP完全とのことです。 ただのクリーク問題と最大クリーク問題がごっちゃにされてるような。 NP完全は後者のことでしょ。 ご質問でのクリーク問題は、3クリーク問題、4クリーク問題、..を一般化させたkクリーク問題ですよね。本質は変わらないと思います。 最大クリークは、下記参照。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E5%A4%A7%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%AF%E5%95%8F%E9%A1%8C
お礼
どうやら以下のようなことのようです。 -------- たとえば <3クリーク問題> 入力: グラフG=(V, E) 質問: Gは大きさ3のクリークを含むか? はGの頂点数をnとしてO(n^3)で判定できる。しかし、 <クリーク問題> 入力: グラフG、正整数k 質問: Gは大きさkのクリーク(完全グラフ)を含むか? についてはcをある定数としてO(n^c)で判定できるようなアルゴリズムはまだ見つかっていない。なので現在のところクラスPに属するとは言えない。(しかし、「証明」が与えられたときにその正しさをnの多項式時間で検証できるので、クラスNPには属する) -------- 貴重なお時間を費やして考えてくださった皆様、どうもありがとうございました。
補足
御投稿ありがとうございます。 >ただのクリーク問題と最大クリーク問題がごっちゃにされてるような。 >NP完全は後者のことでしょ。 「アルゴリズムの設計と解析II」(エイホ他著、サイエンス社)という本の143,144,153ページに「クリーク問題はNP完全」とあり、ネット検索で見つかるいろいろな大学の講義資料でも「クリーク問題(kクリーク問題)はNP完全」と書かれているのですが、それらは誤りということでしょうか。 >本質は変わらないと思います。 クリーク問題(kクリーク問題)はPに属する問題ということでしょうか。 御教示どうぞよろしくお願いいたします。
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お礼
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