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日本陸軍はなぜ海軍より悪役にされるのですか?
海軍は真珠湾攻撃、ミッドウェー、カダルカナルなど攻勢終末点を越えた無謀な作戦ばかりして戦火を広げ、陸軍はそれに引きずられたそうですが。 また戦闘機の開発、思想では陸軍のほうが進んでいた。 (海軍格闘戦にこだわる。陸軍一撃離脱を取り入れる)
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前に 「帝国海軍について」 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4902336.html と言う質問があり、No.4で私が回答しています。 その中から今回のご質問「日本陸軍はなぜ海軍より悪役にされるのですか?」の答になる部分を引用しますと ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 戦後、陸軍が悪玉、海軍が善玉ということでイメージが定着しています。この理由は、 1) 海軍は「短期現役士官制度」「予備学生制度」で、現在で言えば「大学在学以上の青年」を短期間の教育後に士官とするしくみを作りました。 昭和15年以降は、大学を卒業したら何もしないと陸軍に二等兵として入営しなければならない状況でした。それから逃れる唯一の道である「短期現役士官制度」「予備学生制度」に応募・採用された学生は多数に上りました。 こうした「学徒士官」は「最初から士官に準じる待遇」で海軍に入り、戦争を生き残った人は中尉か大尉で一般社会に戻ったわけですが、海軍のことを悪く思うわけがありません。 そうした人の中で、著名な作家になったり(例:阿川弘之)、官界・実業界・言論界・学界で有力者となる人が多数出ました。こうした、社会に影響力を持つ人が海軍びいきであったことが現在にかなり影響しているようです。 特に、海軍予備学生出身の高名な作家である阿川弘之が 「山本五十六」「米内光政」「井上成美」 の「海軍三部作」をはじめとする多くの海軍関係の著作をものしたことは、「海軍の良いイメージ」を世の中に広げるのに役立ちました。 一方、陸軍の場合「大学在学以上」の人であれば、二等兵として入営しても約1年後には少尉になっているのが普通でした。「甲種幹部候補生」になった人です。「大学在学以上」の人は、特に問題がなければ「甲種幹部候補生」になりましたので、「大学在学以上」で陸軍に入り、戦争を生き残って兵卒や下士官で復員した人はそれほど多くはありません。この点で、海軍と大差なかったようにも見えます。 しかし、陸軍の場合は「甲種幹部候補生」になる前に必ず何ヶ月か二等兵として兵営生活を送らねばなりませんでした。これが「軍隊より監獄の方がよほど楽だ」というとんでもない苦しい生活でしたので、陸軍に入って戦争を生き残って中尉や大尉で復員した人も、「陸軍びいき」になる人は通常いなかったようです。 2) 昭和20年の時点で、健康な20歳以上の男子はほぼ全て陸軍か海軍に属していると言う状態でしたが、人数で言えば陸軍の方が圧倒的に多いです。そして、その多くは学歴がないため「幹部候補生」にはなれず、二等兵として入営して地獄の責め苦を最後まで受け、死なずに復員できたと言う人たちです。こういう人たちが「陸軍大嫌い」になるのは当然のことでした。 3) エリートの「大学在学以上」の人が「海軍びいき」か「沈黙」、一般庶民は「陸軍大嫌い」であれば、陸軍の味方をする人は 「元・陸軍の職業軍人」 程度です。 ただし、一般にこうした人たちは戦後は沈黙を守りましたので、世の中に聞こえるのは「海軍びいき」の声が圧倒的となります。 4) 陸軍にも宮崎繁三郎中将、山下奉文大将、今村均大将のように名将・智将として評価されている人はおりました。 また、開戦責任・敗戦責任が陸軍にだけあるわけではありません。 開戦時の東條英機首相(陸軍大将)は、自分の意思で首相になったわけでもなく、自分の意思で戦争を始めたわけでもありませんが、彼が首相になった時には既に「アメリカを相手に戦争する以外はない」状況でした。「東條首相と陸軍が積極的に戦争を始めた事実」はありません。 しかし、現在は 「太平洋戦争は陸軍が始めたもの。陸軍にはとんでもない連中ばかりいた」 という「常識」が成立してしまっています。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「大東亜戦争の敗北についての海軍の責任」について良く分かる本として、 「太平洋戦争はなぜ負けたか」 別宮暖朗 http://www.amazon.co.jp/dp/4890632409/ 「なぜ敗れたか日本海軍 (光人社NF文庫)」 是本信義 http://www.amazon.co.jp/dp/4769825250/ 「大本営参謀の情報戦記(文春文庫)」 堀栄三 http://www.amazon.co.jp/dp/4167274027/ の3つを挙げます。 また、帝国海軍が、それなりに充実していた潜水艦部隊を有効に使用せず、まるで「鉄の壁にタマゴをぶつける」ようにして無駄に消耗させていったことが分かる本として 「本当の潜水艦の戦い方」 中村秀樹 http://www.amazon.co.jp/dp/4769824939/ をお勧めします。 4冊買ってもそれほど高くありませんので、ぜひお読みください。 いかに「海軍善玉・陸軍悪玉説」が事実と乖離しているのかが良く分かります。
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- ?橋 昌也(@fudousin)
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陸軍は天皇の意向に反し、日中戦争を拡大したあげくに下手こいて蒋介石ごときに手を焼いた。中国全土を完全掌握していれば、英雄だったでしょう。 あげくに、蒋介石ががんばるのは援蒋ルートのおかげだという屁理屈で対米英戦の原因をつくった。さらに、国家としての戦闘能力が消失し、原爆を落とされても講和に反対しつずけた。 対して海軍は開戦にも反対し、戦争終結を実際リードした。と、このように多くの者が考えているわけで、実際には複雑な事情があったとしても、陸軍を悪役にされる理由がわからないという質問の趣旨がわからん。
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- debukuro
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陸軍が進撃すると人家を壊し農地を踏みにじり民間人さえも殺します 海軍が進撃しても迷惑をするのは魚くらいです 戦闘も船同士の戦いになり民間人にはあまり被害が及びません 海軍兵士が民家に押し入ったとか軍艦が畑や人を踏み潰したなんてことは寡聞にして聞かず 一般感情としては海軍に分があります
お礼
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- tanuki4u
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海軍の戦前の相手 イギリス海軍であり、アメリカ海軍。 これが、戦うべき相手であり交渉すべき相手です。なので、海軍にはイギリスやアメリカに留学したり駐在していました。よって、戦後交渉チャンネルがあった、あるいは自己弁護をすることができた。 海軍の戦前の相手 中国軍とソ連軍が仮想敵であり、ドイツ軍が模範でした。なので、中国通やソ連通あるいはドイツ通はいても、イギリス通やアメリカ通はいなかった。そのため、戦後交渉チャンネルもなければ自己弁護することができなかった。 アメリカのスタンスで言えば、話す相手が海軍系となり海軍系から戦前の日本を理解したわけです。 ここで陸海のバイアスがかからないと言ったら嘘になる。
お礼
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- k16399638
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陸軍は、その土地その土地に、郷土連隊と言うものがあり、健康な日本人であれば当時だれでも兵役がありました。東京でいえば赤坂と麻布ですね。 この時、殴られます。 当時の日本軍では殴られる、殴るはみな経験しているので、それ自体が善悪では論じられません。が、海軍より陸軍ははるかに大所帯で、しかも、地元に部隊があり、みなそこに入る。 軍隊はつらいところだったね、という会話は、必然的に陸軍のほうが多くなるわけです。 その大所帯、上のほうの組織になると、キングギドラか八幡の大蛇の頭が、ケンカしていると思ってください。みな権力闘争していたのです。 また外部の人間にしてみれば、ひとつの頭と話がまとまっても、ほかの頭が「だめ」といえば御破算です。これも、評判が悪いところでしょう。 ノモンハンの時は、現地と関東軍と東京がケンカしながら、ソ連と戦っていたようなものです。結果、国内からみても外国からみても結果は負けなのに、各々の頭が「勝った。ほかの頭のせいで大勝利できなかったけど」と言い張るのです。 兵士の質と下級将校の連度はすばらしく高い帝国陸軍ですが、日本の国軍としてみた場合、これでは評判が悪くなってもしかたないでしょう。
お礼
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- jkpawapuro
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強弱ではなく善悪となると、問題の本質は戦闘じゃないんですよ。 5・15、2・26といったクーデターを起こし、終戦間際にもクーデタ未遂を起こした。 天皇の意向さえ無視し、軍部大臣現役武官制を建てに、自分の意に沿わない内閣を壁で潰した。 政府の意向を無視して、ノモンハン事件や満州侵略を起こし、勝手な軍事行使をした。 これらの行為が、近代国家では絶対悪なんです。 さらに対米戦を引き起こしたのも陸軍ですから、当然嫌われます。
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- unos1201
- ベストアンサー率51% (1110/2159)
http://www.asahi-net.or.jp/~BH3H-SMJY/rekisi/navy.htm >陸軍の無法や横車に対して、海軍はあくまで合法的な抵抗しかしなかった。 >陸軍は日独伊三国軍事同盟、日中戦争への深入り、対米開戦など、自己の要求を通すためには、何でもやった。 >軍事力を背景に議員や財界人、ジャーナリストを脅迫した。 >右翼に金を与え、海軍大臣や次官へ殴り込みをかけた。 >憲兵を使って反対派を尾行し、個人的なスキャンダルをつかんで社会的に失脚させようとした。 >憲兵を実際に使って反対派を逮捕さえした。 >それに対し、海軍は無力だった。 >政治に関わるのは大臣と次官の二人だけ。それも抵抗は閣議や議会での言論に限る、というのだから、はじめから勝てる道理はなかった。 まとまっていたので、引用してしまいました。力関係で明らかに違う、上層部の対等という関係はまったくなく、実質の勢力は陸軍圧勝の状態だったのです。陸の上では河童状態、海上では優秀でも、規模は小さい、権力はほとんどないものでしたので、小説や映画、漫画でも悪いイメージのものを材料に準備できないのです。 海軍の行動も実際には会議で陸軍が中心の部分で承認されたものを実行しただけですから、現場判断での範囲だけです。海軍は形も規律も英国紳士を模倣し、それなりの教育を受けた人で構成されていた、大部分の新兵や戦力は陸軍でしたから、苦情、悪い情報も海軍からは発生しにくかったのでしょう。海軍も陸軍のエリートの特殊部隊の一つだったのです。
お礼
ありがとうございます
- boko10cho
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陸軍は満州事変等、その後敗戦に繋がっていくことになる戦いを実際に始めたことや、 海軍は米内光政(海相)、山本五十六(海軍次官)、井上成美(軍務局長)達が海軍中央にいた頃は 三国同盟締結反対、対米避戦を強硬に主張した事実があるからではないでしょうか。 実際には海軍も若手将校を中心に対米開戦論者が多数派で、彼らは海軍内部では少数派でしたが 省内をよく統制し、三国同盟締結を一度は阻止しました。 しかし米内達が海軍中央から転出すると、海軍も対米開戦論に傾きました。 対米戦について海軍の責任が重大であることは、対米戦は太平洋が主戦場となることから、 海軍の同意無しには対米開戦の決断は出来なかったことからも明らかです。
お礼
ありがとうございます
- tande
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>日本陸軍はなぜ海軍より悪役にされるのですか? いっけんバカっぽく見えるから、というかそういう風潮が定着しちゃったからでしょう。 戦車や自動小銃がさも無くてはならない重要兵器であるという現代人の認識では九七式中戦車や三八式のボトルアクション銃の存在は愚かにしか映らないことでしょう。 それに加え、海軍は世界の第三位の海軍力を誇り、大和や長門のような強力な艦艇を持ち、零戦神話のようなすんごい物語が存在してそれが定着したからでしょう。 他にもいろいろと材料があり、悪役にしやすいのです。 逆にいえば、陸軍という戦犯をつくることで責任逃れだったり、幻の日本軍大活躍を夢見たい現代日本人の主張だったり妄想だったりということなんでしょう。 ついでにいえば、格闘戦とか一撃離脱戦法を何か勘違いしているように感じます。(どうもそういう印象を受けます) 海軍機だろうが陸軍機だろうが速度は重要視していることは明白かと思いますし、日本だろうが英米ソ独どこの国だろうが格闘戦を捨てている国はいません。
お礼
ありがとうございます
- darumazen
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中国への無謀な進軍によって日中戦争を泥沼化させて太平洋戦争の原因を作ったのは陸軍の暴走です。 海軍は戦争前からアメリカと戦っても勝ち目は無いと言って開戦に反対していました。 それなのに戦争に開戦の決断をしたのは「陸軍出身の首相」である東條英機でした。
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- nishikasai
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陸軍→数か多かった。負けたということは死んだ人が多かった→遺族の家族も多かった→評判が悪くなる。 海軍→兵隊の数が少なかった。山本五十六のようにインテリで認識派のパーセンテージが高かった。最後の御前会議でも戦勝終結を支持した。陸軍は阿南陸相が最後まで徹底抗戦を訴えた。
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