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アルケンへのHClの付加について
アルケンに濃aq.HBrを付加させても水が付加することがないのは、臭化物イオンの方が水より求核性が強いからでしょうか? また、ハロゲン化アルキルに水を加えて熱をかけるとアルコールって生成できますか? 生成できる場合、高温化でアルケンに濃aq.HBrを付加させても水が付加することがないのは、その臭化水素酸の濃度が関係しているのでしょうか? どなたかご教授お願いします。
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>臭化物イオンの方が水より求核性が強いから 多分違います。 水が付加して出来たアルコールは強酸である臭化水素酸の存在下でアルコール部分がプロトン化して非常に脱離能の高い状態になり元のアルケンに戻ってしまいます。 つまり、付加能力と脱離能力の比で生成物比が決まる「平衡状態」に落ち着き、この時臭化物の安定度が高い(標準生成ギブスエネルギーが負で絶対値が大きい)ため臭化物が取れると言う事になります。 >ハロゲン化アルキルに水を加えて熱をかけるとアルコールって生成できますか? できます。特に塩基があると室温でも容易にアルコールに変わってしまいます。 >高温化でアルケンに濃aq.HBrを付加させても水が付加することがない 最初に書いた様に「平衡」ですから臭化水素の濃度が低ければアルコールは残ります。また塩基があればほとんど臭化物はできません。
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>アルケンに濃aq.HBrを付加させても水が付加することがないのは、臭化物イオンの方が水より求核性が強いからでしょうか? そのとおりです。 >また、ハロゲン化アルキルに水を加えて熱をかけるとアルコールって生成できますか? ハロゲン化アルキルの種類によります。第3級ハロゲン化アルキルのようにSN1型の反応を起こしやすいものでしたら比較的簡単にそうなるでしょうし、そうでなければかなりの時間を要するか、あるいは全く反応が進まないでしょう。 >生成できる場合、高温化でアルケンに濃aq.HBrを付加させても水が付加することがないのは、その臭化水素酸の濃度が関係しているのでしょうか? これは最初にも出てきましたように、主として求核性の問題です。ただし、2番目の例でもあるように、Br-などの濃度が極端に低ければ話は別でH2Oの付加も起こりうるでしょう。ただし、HBrの濃度が極端に低ければH+の濃度も極端に低くなるので、酸触媒の効きは悪くなるでしょう。 要するに求核性と濃度の両方が『積』としてきいてくると言うことです。
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わかりやすく、早い返信をありがとうございました。 非常に参考になりました◎
お礼
生成したアルコールも酸性条件下では簡単に脱離できるという事は盲点で、思わずなるほどと思いました。 おかげで自分の疑問が完全に解決できました。ありがとうございました。