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憲兵がパンを持っていく?(映画「硫黄島からの手紙」)
Ganymedeの回答
- Ganymede
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> 憲兵は軍の警察ですので、民事不介入のはず。 旧日本軍の憲兵は軍隊内だけでなく、軍隊外の国民生活も取り締まりました。主に治安に関してですが、戦時色が濃くなると、防諜や生産増強に関することまで取り締まりました。パン屋さんは食糧生産、食糧生産は「聖戦遂行」を縁の下で支えるとも言えるので、憲兵が介入する口実はあったと思われます。 〔解説〕 (1) 私も専門知識を持ってるわけではなく、以下の記述は類推を交えている。それでも、「憲兵は軍の警察ですので、民事不介入のはず」などというのは余りにも無知なので、回答してみたくなった。 (2) 佐木隆三の『復讐するは我にあり』(1975年直木賞受賞)の中に、管轄区域の有力者の家にちょくちょく立ち寄って酒を飲ませてもらうのが癖になってる、田舎の駐在がいたという話が出てくる。警察官がそんなことでいいのかよ……。小説だが、現実の事件に取材して書いてある。 これをもっと悪質にして考えてみよう。飲み屋の弱みを握り、タダ酒を常としている悪徳警官とか、いそうである。「パン屋にたかる憲兵なんてありえない」とは言えないだろう。 > 憲兵がいかなる理由でパンをとりあげるのか? もちろん、正当な理由はない。「こいつなら反撃して来ない」と分かると、イジメは常習化し、たかられ続けるだろう。 > また商売道具を金属供出させられる話は聞いたことがありません。 検索するとすぐ見つかった。パン屋さんじゃなくて花火師であるが。 2尺、3尺に挑峨した西沢長蔵氏(長野) http://japan-fireworks.com/news/newsback22.html#Label4 (引用開始) 長蔵氏の嗣子博氏が昭和49年に県に対して戦時中没収された3尺筒その他打揚筒の返還を求め、損害賠償の訴訟を起こしたことである。博氏は長蔵氏の手伝いをして花火製造に従事していたが応召中の19年5月に金属回収のために打揚筒54本が供出されてしまった。(中略)これらの商売道具を失って廃業においこまれた損害は大なるものがある(中略)とかくこの金属回収や、ダイヤモンド供出には不明朗なトラブルが多い (引用終り) 金属類回収令(田村譲・松山大教授) http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/kinnzokuruikaisyuurei.htm (引用開始) 法律的強制力のない任意の供出であったため、それでは需要をまかなえなかった。そこでとられたのが金属類回収令の制定であり、これにより、回収は、官公署(役所)・職場・家庭の別なく、子供の玩具を含め、金属類は根こそぎ回収の方向へと進んで行った。 (引用終り) (3) この映画が良く出来た作品であることは、最初のほうのシーンからも分かる。主人公・栗林中将が「健康のために歩きましょう」と言う。まず、これにツッコミを入れた批評があった。 ユーザーレビュー 硫黄島からの手紙 - goo 映画 http://movie.goo.ne.jp/review/movie/MOVCSTD9694/2_50/index.html (引用開始) 健康のために歩くなんて、それから50年も先の思想だぞ。 瑣末なツッコミを入れて、と思われるかもしれないが、映画というのは観ていてスイッチが入る瞬間がある。その逆でスイッチが切れる瞬間もある。この映画は早々にスイッチを切ってくれた。 (引用終り) このかたは、1920年代の米国(いわゆる Roaring Twenties)で健康ブームが起こったことをご存知ないのだろう。繁栄を謳歌した米国では、富裕層だけでなく一般市民でも、栄養過多による肥満を恐れて、せっせと体を動かし始めていた。米国以外では、まだ「無駄に動くな、腹が減る」と言ってた時代である。 栗林の経歴を見ると、1927年に武官補佐官としてワシントンD.C.に駐在し、軍事研究のためハーバード大学にも学んでいる。なるほど、20年代のアメリカを肌で知っている人だった。 栗林の「人となり」や、アメリカとのつながりが、「健康のために歩きましょう」という一言で鮮やかに示されている。
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