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FEMの精度
二つ質問があります。 FEMにおいて要素分割の要素の大きさは、 応力集中する箇所で密にすれば計算の精度が上がります。 しかし、無限に密にするわけにはいかないので 要素をある大きさで決めないといけませんよね。 その大きさはどう決めるのですか? また、FEM解析の精度はどうやって評価するのでしょうか? 以上、よろしくお願いします。
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- gawal
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大きさの決め方について。 実際の要請として、ある程度まで正確な値が得られればそれ以上はそれ以上の精度は不要なのでどの程度の精度が欲しいかとメッシングと解析にかけられる手間暇などを勘案して決定するものだと思います。 ・・・こういうところは他の数値解析と同様ですね。 FEMの精度の評価について。 FEMはそれのみで完結しているものではないので、実際の実験結果と比較しながら解析結果を評価します。 たとえばAというモデルがあってそのモデルの強度を図る為に実験をするとします。 一方A’というモデルもあり、このモデルはAと似ているとします。こういった場合、A’の強度はわざわざ実験しなくてもFEM解析で求めめてみよう。というものだと思います。こういった場合はA’の解析の結果をAの実験の結果と比較しながら検討します。 FEM解析の結果の検討には、それだけで簡単に評価できる唯一の方法は未だないのではないでしょうか。 実際の実験結果や他の回答者様の指摘された方法、さらに機械工学の知識(つまり手作業で簡単な方程式を解いてみる)、経験を利用して解析結果が妥当であるか、精度が許容できるどうかを判断するところにエンジニアーとしての器量が求められると思います。
- h191224
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要素の大きさの決め方の代表的な方法には、2通りあると思います。 1つは、正解が既知の問題を適当な要素分割で解いてみて、その誤差を把握するという方法です。 ただし、正解が既知の問題といっても、梁の問題などを解いてはいけません。 梁には、初心者には理解できない仮定が多く含まれているからです。 例としては、中空円板が外圧を受ける場合の問題で、中心孔が非常に小さい場合(内外径比で1:50ぐらい)を解いてみるなどの方法があります。 しかし、FEMで解析したくなるような問題に近い解析解の導かれている問題は多くないために、この方法はあまり現実的ではありません。 現実的な2番目の方法としては、次のようなものがあります。 FEMでは、ある要素分割で計算した後、その分割を縦横1/2、1/3、1/4...1/N...というように、分割を規則的に細かくして計算して行くと、数値計算上の累積誤差がない限り、正解に収束するという性質があります。 その解を1/N^2に対してプロットしてみると、Nがある程度大きくなった範囲では直線性が現れるので、これを1/N^2→0(すなわちN→∞)に外挿してみれば、正解にかなり近い値が得られます。 この外挿値を基準にして、任意のNの分割の時の誤差がわかります。 だから、正解がわかっていない問題であっても、この方法によれば、分割の誤差は把握できます。 この方法は、計算機能力が低かった昔は、理屈の上の話だけだったのですが、近年では現実にこの方法による誤差把握が可能になってきました。 ただし、最近流行の、設計者向けFEMツールを使うと、自動的にメッシュを細分化してくれる機能がついていますが、この場合は規則的なメッシュの細分化を行うわけではないので、正解への収束の保証はありません。実際、細分化の際に規則性がなければ、メッシュを細かくすれば、一般には上昇していくはずの応力値が、下がっていってしまうケースさえ見られます。 ところで、応力解析の世界では、メッシュ依存性が強いということはよく知られています。だから、解析の専任者は、応力集中が強い部位では、メッシュを工夫して解析し、できるだけ高い応力値を出させようとする傾向があります。 しかし、通常使用される構造部材では、クラックでも存在しない限り、このような計算をしてもほとんど意味がありません。 物が壊れるか壊れないか、という基準は、ある点の応力によって決まるわけではないからです。 解析ばかりをやっている人は、とかく高い応力値を計算して見せて、「オマエらの設計はアマイ!」と言って得意になっている光景がみられるのですが、局所的に高い応力値が計算されてきたとしても、それが直ちに壊れやすさに結びつくわけではないのです。 皮肉なことに、応力値のメッシュ依存性が強い形状(=応力値がバカ高い)ほど、そのバカ高い局所応力の値は、壊れやすさとは関係がなくなってくるのです。このことは、破壊力学を含めた強度理論を勉強すればわかることです。 若いうちは、方程式を解く能力、値を精度良く求める技術を身に付けることも大切ですが、計算して得られた結果は、それをもとにして、何かを評価をするわけですから、評価方法の技術もあわせて身につけ、バランスのとれた技術者になっていきましょうね。
- my3027
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まずFEMで厳密解を求めるのはほぼ不可能です。解の精度を上げる方法としては、指摘の要素サイズを小さくする方法(h法)と、形状関数の次数を上げる方法(P法)があります。 >その大きさはどう決めるのですか? P法では要素サイズを小さくして行き、各サイズで解の収束を調べまず。ある程度の収束精度になるまで要素を小さくします。支配方程式や境界条件により違うので、この大きさであれば大丈夫というのはありません。P法は勝手に指定精度まで次数を上げて収束させます。要素サイズは変わりません。 >また、FEM解析の精度はどうやって評価するのでしょうか h法の場合、収束確認を要素サイズを変えることで評価します。ある程度収束すると、値が一定になります。