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山間地での生活用水の汚染問題
- 山間地での生活用水を汚染された問題について、法的な折り合いや補償、供給促進方法について考えます。
- 生活用水を汚染された問題によって17日間もの不便な生活を強いられましたが、補償はされないのでしょうか。
- 相手に水の供給を促す方法や、相手に困っていることを伝える方法はあるのでしょうか。また、この問題を簡易裁判で解決することは可能でしょうか。
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これ以外の事実がないもの、かつ確定した事実が上記だけであるとして回答します。 なお前提として、これは経験からですが、田舎になればなるほど、予想を超えたとんでもない行為に出る人はどこにでもいます。その割には、裁判や警察沙汰を極端に嫌う傾向もあります。ですので、田舎限定の方法ですが、町長さんや地元の人徳者に相談して何とかしてもらう、近所の人に相談して間に入ってもらうという方法を事前にしておいたほうが穏便かも知れませんね。それを十分した上でどうにもならないとなれば下の方法もありかと思います(その時点で近所の人も分かってくれるだろうということで)。あくまで一つの提案ですが。 まず民事上と刑事上に分けて考えてみます。 まず民事上、考えられるとしたら、(誰の土地の湧水か分からないのでこれを無視して考えますが)権利濫用、不法行為、がありうるかもしれません。質問者さんがなした上記交渉が契約関係にあたると考えれば信義則違反、債務不履行と考えることも可能です。 と、いってもおじいさんは理解してくれない可能性が高いですよね…。 ですので、「威嚇」という意味で、弁護士さんに内容証明を書いてもらってはいかがでしょうか。その場合には、内容証明の中に弁護士の職印と名前が明記され、水をキチンと送水すること、そうでなければ不利益を被った分の損害賠償請求等法的処置も取ること、その他おじいさんにお願いしたいこと書いてもらうのです。田舎ならば結構、「威嚇」としての意味があるかもしれません。そのときに10万円を減額したければ、それを明記してもよいと思いますが、無料にはしない方がいいのではないかと思います。コテンパンにやっつけてしまっては、まとまるものもまとまらなくなってしまうかもしれませんし。なお、内容証明自体は裁判にでもならない限りあまり法的に意味のない書類です。 また、その地域の条例違反ということもあり得ます。質問者さんの地域がどこなのか分かりませんので、下記サイトで探してみてください。該当する条例があるのであれば、行政に改善をお願いするのも手です。地域によって罰則のあるものと、ないものがあります。また、条例そのものがない地域もありますので注意してください。 湧水保全に関する条例 http://www.env.go.jp/water/yusui/result/sub2.html また、そのおじいさんの行為があまりに極端な場合、対応がかなりひどい場合には警察に相談するということも可能だとは思います。その際、隣人同士のイザコザと思われたら警察はほぼ確実に動きませんので、このままでは生活できない状態だとかなんとかいって、なんとか来てもらっておじいさんを宥めてもらうというのも手かと思います。 なお、刑事上、できるとしたら、水利妨害罪、浄水汚染罪という罪があります。この罪自体はあまり適用されない部類のものですから、すぐに逮捕とかするわけではありませんが(というか事実上、よほど悪質な行為を続けない限り逮捕まではないと思いますが)、警察を呼ぶ口実にはなるのではないかと思います。 (水利妨害及び出水危険) 第百二十三条 堤防を決壊させ、水門を破壊し、その他水利の妨害となるべき行為又は出水させるべき行為をした者は、二年以下の懲役若しくは禁錮又は二十万円以下の罰金に処する。 →これは生活用水を妨害した=栓を閉めていること、についてです。 (浄水汚染) 第百四十二条 人の飲料に供する浄水を汚染し、よって使用することができないようにした者は、六月以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。 →これは飲料水を糞尿で汚した、ということに関するものです。代替用水を回しているのなら成立する可能性は低いですが。ちなみに「浄水」には自然水を含むもので、人工の水道だけのことではありません。 以上のあげた考え方は、大上段に法律を振りかざしていますが、その内実は、弁護士の名前で威嚇する、行政に指導してもらう、警察に宥めてもらう、という目的のものです。 これで何もしないのなら、まず調停で話し合い、それでもどうにもならないなら裁判でもするしかないのではないでしょうか。訴額を140万以下で設定すれば簡易裁判所でも可能です。 その上で質問に答えるなら、 ・法的にはある程度のお金を支払うことはやむなし(相手が譲歩しやすいようにする)だとは思います。ただし、それはキチンと送水してくれることを条件とする必要はあります。そして、それをしなかった場合には損害賠償請求も明示した文書の作成が良いのではないでしょうか。 ・この生活の不便の補償は、内容証明で記載してもいいですし、調停、裁判で言ってもいいとは思いますが、最終的には質問者さんが何を目的とするかで譲歩することもありうると思います。(たとえば請求権はあるが、水を供給することと支払予定の10万円をいくらか減額するのであれば許してあげる、など) ・促す方法は以上のことくらいしか思いつきません ・どれだけ困っているかを知らしめるには、ある程度の法の助力を借りることで知らせるしかないと思います。 ・簡裁でもよいと思いますよ。ただ、支払督促や少額訴訟は金銭の支払いを目的とするものですから、送水しろ、といったことは言えませんので、簡裁での普通の裁判になると思います(地裁になることもあり得ます)。
お礼
きっとお忙しい生活をされているでしょうに、あつかましい要求に応えてくださいまして、本当にありがとうございました。 問題が起こった時、まずこの区域の頼りになりそうな方に相談しましたが、加害者の同級生で、向こう側に付いてしまいました。 こういう田舎の70歳代以上の方は糞尿に対する感じ方が違うのか、タンクやパイプを換えて貰った事をやりすぎだと思うようです。 70代の方の割合が多い町で、力を持っているというか声が大きいので、60代以下の方は同情してくれても、表立って味方はしてくれません。 町長に相談する事は思いつきませんでしたが、考えに入れたいと思います。 条例は、無い地域でした。 水利妨害罪、浄水汚染罪のこと、ありがとうございます。補足説明してくださっているのが、とても分かりやすかったです! 水をもらうのを強制する事について法テラスの弁護士さんが「通水地役権というのがあるけどあんまり使われない」とゴニョゴニョ言っておられたので、調べましたが理解できませんでした(泣) 内容証明は弁護士に依頼するのとしないのとでは効果が違うものですか? 裁判にはしたくないですが、値切ろうとしたり罵倒される(「この機に何もかも新品にしようとしている」とか)ことはムカつくものの捨て置けるのですが、水があるのに供給をちゃんとしないことは私たちの命の尊厳を軽んじていると感じ、すごく腹が立っています。 もう水は断ってもいいから相手への配慮も一切したくない、罰を与えたいという気持ちもつい湧いてきてしまいます。 いただいた回答を参考にして主人とよく相談し、人としての真の在り方から外れない答えを出したいと思います。 できれば結果を報告させていただきたいと思いますので、もう少しの間、締め切らずに置いておきます。 本当にありがとうございました。
補足
田舎暮らしをして4年になりますが、自然は素晴らしいのに人は…?と思うこともこの件以前から良くあり(もちろん良い人もいますが)、数十年長く生きた人生の先輩として田舎の方たちから人間性や哲学をたくさん学ばせて貰えるのでは…と思っていたので、この件で更にがっかりしています。 答えてくださったからこう感じるというのではないと思うのですが、 法律相談のサイトをいくつか見たのですが、fix2008さんの説明は分かりやすく、傲慢さを一切感じさせず、法律の話題でありながら情(人間性)も感じます。 しかし、情に溺れる事も、知恵に重きを置きすぎて人間性に欠ける事もなく、知と情のバランスが取れておられると感じました。 『一般人』と書かれているのに法律にとても詳しいので、司法修習生の方かな?と勝手に推測しました。もしそうだとしたら、将来たくさんの方が救われることでしょう 体調の悪さと水の事も重なり、普段から少ない冷静さを更に失いがちになって不安になっている私も、救われました。できることなら、私たちの作った野菜をお送りしたいくらいです。