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書面によらない死因贈与は相続人が撤回できる?

先頃、私の祖父が亡くなりました。相続人は、子が3人います。私は祖父の孫ですが相続人ではありません。 生前、祖父から、「私(祖父)が死んだら、これをお前(私)にやる」と言われ、銀行の通帳と印鑑を預かりました。 ただし、口頭で言われただけなので証拠はありません。遺言もありません。書面によらない死因贈与です。 最近、相続人の一人から法定相続分を要求されました。 今後争いに発展しそうなので、いろいろ調べていたところ、「書面によらない死因贈与は相続人が撤回できる」と、弁護士の書いた分厚い相続の専門書に書いてあるのを見つけました。 死因贈与って、死んだ時点で贈与の効力が生まれて、受遺者に権利が移転するんですよね? 「書面によらない贈与」なら相続人に撤回する権利も相続すると思いますけど、それと同じ考え方が死因贈与にも通用するのでしょうか? これだと、死因贈与の意味がないと思うんですけど。 ※書面によらない死因贈与は立証が困難云々は回答不要です

みんなの回答

  • buttonhole
  • ベストアンサー率71% (1601/2230)
回答No.7

>預金通帳と印鑑についての法解釈をいただきましたが、譲渡禁止特約があろうと、当事者間での債権譲渡は有効で、銀行に対してその譲渡を主張できないだけだと思いますがいかがでしょうか?  おっしゃるとおりです。 >現実的に、手元にある通帳と印鑑を使って、預金全額を引き出してしまえば履行は完了です(後に相続人が銀行に対し意義を申し立てても、銀行は準占有者に対する弁済を主張するでしょう)。  本人になりすまして預金を引き出した場合の問題点は別にしても、厳密に言えば債権譲渡による方法ではないですよね。預金を引き出す権限を与えて、引き出した金を贈与するという趣旨の贈与契約という法律構成でしょうか。(余談ですが、債権の準占有者を持ち出してはいけません。あくまで、贈与契約が有効「撤回もできない。」というスタンスを取るのですから。)  撤回権の趣旨は、軽率的な贈与の防止、贈与者の意思を客観的に明確化することにより将来の紛争を防止することにあります。それゆえ、贈与者の意思が客観的に明確に現れていればよいので、「書面」の意義も緩やかに解され(贈与証書である必要はない。)、また「履行の終わった」という部分も、例えば登記のある不動産でしたら、引渡又は登記(贈与者の履行すべき義務としては、引渡「及び」登記手続をすること。)がなされていれば良いとされています。そういう観点からすると、預金通帳と印鑑を渡すことが「履行が終わった」と評価できる余地はあるかもしれません。

  • buttonhole
  • ベストアンサー率71% (1601/2230)
回答No.6

>これらの事情を考慮せず、一般論で回答されても困ります。相談内容に対応した回答をお願いします。 「死因贈与って、死んだ時点で贈与の効力が生まれて、受遺者に権利が移転するんですよね?「書面によらない贈与」なら相続人に撤回する権利も相続すると思いますけど、それと同じ考え方が死因贈与にも通用するのでしょうか?」  というのは、「書面によらざる死因贈与における撤回権の相続の可否」という一般的な質問のように思えたのですか。 >の事例の場合、すでに通帳印鑑が私の手元にあり、民法550条但書の「履行の終わった」に該当すると思っています。  死因贈与は贈与者の死亡により効力が生じるのですから、効力が生じる前に債務の履行のしようがないという反論が考えられます。それから、贈与の対象は預金通帳や印鑑その物なのでしょうか。そうではなく、預金債権ですよね。しかし、譲渡性預金ならともかく、一般的には預金債権は、金融機関の約款により譲渡が禁止されいることが多いです。そうすると受贈者が権利をそのまま実現することは困難ですから、当事者の合理的意思解釈として、贈与者(その相続人)が預金を解約して、現金を受贈者に渡す趣旨と解した場合、現金を渡した時点で履行が完了するのであって、通帳や印鑑を渡しても履行を完了したことにならないという反論が考えられます。  判例や文献を調査したわけでもなく、単に頭に浮かんだ上での回答ですので、具体的な解決策としての回答をお望みでしたら、弁護士に相談されることをお勧めします。

pig_big
質問者

補足

>というのは、「書面によらざる死因贈与における撤回権の相続の可否」という一般的な質問のように思えたのですか。 確かに相談タイトルも上記の通りですから誤解を与えたと思いますが、相談の前段で事情は説明していますから、一般的な回答をされても参考にならないのです。 預金通帳と印鑑についての法解釈をいただきましたが、譲渡禁止特約があろうと、当事者間での債権譲渡は有効で、銀行に対してその譲渡を主張できないだけだと思いますがいかがでしょうか?現実的に、手元にある通帳と印鑑を使って、預金全額を引き出してしまえば履行は完了です(後に相続人が銀行に対し意義を申し立てても、銀行は準占有者に対する弁済を主張するでしょう)。 何にせよ、書面によらない死因贈与は相続人が「常に撤回できるわけではない」ことが知りたかったのです。「常に撤回できる」なら裁判上でも裁判外でも争う余地がありませんからね。

  • buttonhole
  • ベストアンサー率71% (1601/2230)
回答No.5

>「書面によらない贈与」なら相続人に撤回する権利も相続すると思いますけど、それと同じ考え方が死因贈与にも通用するのでしょうか?   死因贈与契約も贈与契約の一種です。条件や期限を法律行為の附款といいますが、死因贈与契約というのは、人の死亡という不確定期限がついているだけのことであって、民法第549条の贈与契約と本質的な違いはありません。(死因売買契約というのは民法にかいてありませんが、死んだら甲不動産を100万円で売却するという契約は有効ですし、それも、売買契約です。) >この要旨の文言から、死因贈与は民法550条によるのではなく、1022条、つまり遺言の方式に従って撤回すべきだと判示しています。  遺言の方式に従う必要はないというのが判例です。死因贈与契約と遺贈は、契約と単独行為という違いはありますが、人の死亡により効力が生じる点は似ているので、遺贈の規定が準用されるのですが、判例の方式以外について準用されるという意味は次の通りです。  仮に御相談者のお祖父様が、御相談者と書面による死因贈与契約を締結したとします。この場合、お祖父様は民法第550条に基づく贈与の撤回はできませんが、遺言はいつでも撤回できる旨の規定(民法第1022条)が準用されて、お祖父様は死因贈与契約の撤回をすることができます。ただし、方式に関しては準用されないので、撤回の方法は遺言の形式(民法第967条以下)による必要はありません。(判例の事案は、内容証明郵便による撤回をした事例です。)  このように遺贈の規定が準用されますが、このことは民法第550条の適用を排除するものではありません。死因贈与契約が書面によらない場合、民法第550条を根拠に撤回をしてもかまわないわけです。 >私が思うには、相続人は撤回権を相続するのではなく、財産移転義務(民法549条)を相続するんじゃないですか?  相続が開始すると、相続人は、一身専属的なものは除いて被相続人の権利義務の一切を承継します。(民法第896条本文)したがって、贈与者が死亡すると、贈与者の地位は相続人に承継されますから、移転義務を承継しますが、権利も承継するので、撤回権も相続人に承継すると考えるのが素直です。もし、これを否定するのでしたら、贈与契約と死因贈与契約に本質的な違いはありませんから、死因贈与契約だから、撤回権が承継しないのではなく、そもそも贈与契約の撤回権は一身専属的な権利なので、相続人に承継しないという理論構成を取る必要がありますが、一身専属的な権利といえるかは疑問です。 >これだと、死因贈与の意味がないと思うんですけど。  書面による死因贈与でしたら、相続人は撤回できませんし、かりに書面によらざる死因贈与だとしても、負担付死因贈与契約で、受贈者が負担部分を既に履行している場合、贈与者(その相続人も含む)は、撤回できないと解されていますから、全く無意味でありません。

pig_big
質問者

補足

回答ありがとうございます。 なるほど。たしかに判例の解釈が誤っていました。ですが、buttonholeさんの回答は一般論すぎませんか? この事例の場合、すでに通帳印鑑が私の手元にあり、民法550条但書の「履行の終わった」に該当すると思っています。したがい、この時点ですでに相続人は撤回権を失い、残るは財産移転義務のみを相続すると考えました。 これらの事情を考慮せず、一般論で回答されても困ります。相談内容に対応した回答をお願いします。

  • TOGO123
  • ベストアンサー率23% (135/583)
回答No.4

#3です 相続人であっても、遺言書がなければ口頭の遺言はみとめられません 自筆であっても一定の書式にのっとらなければ遺言書は無効です。 相続人でも自筆でも厳格なルールがあります。 つまり言いたいのは、相続人が認めなければ口頭の死因贈与など いつでも取り消せるんじゃないかということです。

pig_big
質問者

補足

「死因贈与は遺贈に関する規定を準用する」と明文化されていて、 「死因贈与の取消は、遺言の方式を準用すべき」との判例があるのに、 なぜ「書面によらない贈与はいつでも撤回できる」と断言できるのですか? との問に対して >遺言書がなければ口頭の遺言はみとめられません では、問に対応してなくないですか? そもそも「口頭の遺言」って何ですか?死因贈与のことを指しています? 死因贈与は諾成契約ですよ?当事者の合意があれば成立するのが原則じゃないですか。 ただ、遺贈と性質が似ているから、遺贈の規定が準用されると規定され、その撤回も遺言の方式に従う、と最高裁も判断してますよ。 >つまり言いたいのは、相続人が認めなければ口頭の死因贈与など >いつでも取り消せるんじゃないかということです。 これは単なる感想ですか?よろしければ根拠を教えていただけますか?

  • TOGO123
  • ベストアンサー率23% (135/583)
回答No.3

口頭による死因贈与(554条)となります。 書面によらない贈与はいつでも撤回できます(550条) 相続人の1人が撤回すれば、質問者様への贈与はなかったことになります。 法定相続分を渡さないと争っても難しいでしょうね。

pig_big
質問者

補足

検索していたら、こんな判例がありました。 「死因贈与の取消については、民法一〇二二条がその方式に関する部分を除いて準用されると解すべきである。」(昭和47年05月25日最高裁判所第一小法廷) この要旨の文言から、死因贈与は民法550条によるのではなく、1022条、つまり遺言の方式に従って撤回すべきだと判示しています。 このような最高裁の判例が存在するのに、なぜ皆さんは、「書面によらない贈与はいつでも撤回できる」と断言できるのでしょうか?

  • mambo_no5
  • ベストアンサー率22% (51/231)
回答No.2

> 「書面によらない贈与」なら相続人に撤回する権利も相続すると思いますけど、それと同じ考え方が死因贈与にも通用するのでしょうか? 通用します。(と考えられている) > これだと、死因贈与の意味がないと思うんですけど。 意味が無い事は有りませんよ。「書面によらない死因贈与」だったからです。 書面による死因贈与であれば、相続人は撤回できませんでした。

pig_big
質問者

補足

回答ありがとうございます。 No.2さんをはじめ、回答者の皆さまは、民法550条を根拠に相続人に撤回権が相続されるとお考えのようですね。 私が腑に落ちないのは、仮に「書面によらない」としても、死因贈与を立証できた場合等の事情を考慮せず、当然に相続人が撤回できると断言できる根拠が知りたいのです。 当然に相続人が撤回できるなら、どれだけ贈与者の最終意思などを主張立証しても裁判で負けてしまいます。 私が思うには、相続人は撤回権を相続するのではなく、財産移転義務(民法549条)を相続するんじゃないですか? そして、相続人が受贈者に対抗するには、死因贈与の撤回でなく、死因贈与の無効を主張立証する必要があると思うのですがいかがでしょう?

  • manno1966
  • ベストアンサー率37% (1085/2875)
回答No.1

民法第550条 書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができる。 との法律があるからですね。 この場合の当事者は送った祖父と質問者ですが、祖父が死亡して代わりに相続人が当事者となったわけですね。 それで一方の当事者である相続人が贈与の撤回として、自分の相続分を求めてきたと言うことになるわけです。 法的な要因はこれで通ると思いますが良いでしょうか。 ただ、民法第550条 はこの後、「ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。 」と続きます。 > 銀行の通帳と印鑑を預かりました。 が、行為として渡したのですから、ここで履行が終わったとも考えることが出来ます。 死んだ後に渡すと言うことであれば、履行が終わっていないので撤回は十分可能でしよう。 既に渡したことを履行したと言えるかどうかが問題で、その答えは色々な事情を加味することが必要でしょうから、裁判というのが一番かな。

pig_big
質問者

補足

回答ありがとうございます。 民法550条については知っています。 書面によらない「贈与」なら、550条但書の場合を除き、各当事者が撤回でき、その撤回権が相続されることには納得できます。 しかし、民法554条で、「死因贈与は、性質に反しない限り、遺贈に関する規定を準用する」とも規定されております。 どの規定が準用される規定なのかは解釈によるとされているみたいですが、今回の場合、遺贈の規定が準用される余地はないのでしょうか? もしこれが遺贈と同視できるとしたら、相続人が撤回できるとは思えません。

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