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仮定法を斬る

round_stの回答

  • round_st
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回答No.2

「仮定」法という用語が、とかく誤解を招きやすいと思いますね。 まず「法」というのが何かといいますと、英語では「mood」なんです。つまり「ムード(気分、雰囲気)」のあれと同じです。そして文法で「法(mood)」というとき、その区別は「現実描写の気分、本気でものを言う気分」と「言葉の上だけでものを言う気分、想像の話としてものを言う気分」にわかれます。前者を「直説法(直=ストレートに、そのまま>説<ものを言う>法<気分>」、後者を「仮定法」といいます。 つまり「仮定法」とは「これは事実をそのまま描写しているんじゃないよ」、「言葉の中だけでものをいっているんだよ」という話者の気持ちが動詞や助動詞の姿に現れたものということなんです。 その「仮定法(想像のチャンネルの言葉)」にはさらに2つありまして、 1、「仮定法現在」=想像する内容に十分な現実性を感じている 2、「仮定法過去」=非現実的な内容を想像している とわかれます。ここで「現在、過去」という言葉が使われているのは現実の時制とは何の関係もなく、それぞれの法で用いられる動詞の形が「現在形、過去形と同じ(似ている)」というだけの意味です。特に「仮定法現在」というのは(主語に関係なく)「動詞の原形」を使うのが本来です。 1の「十分な現実味を感じている」仮定法とは、「そういうことがあっても別に不思議はないほどの確率と常識的に考えられる」場合であり、 If it rain(原形) tomorrow, I will stay home. (もし明日雨が降ったら、私は家にいる) >明日雨が降るということが「別にそうあっても不思議のないできごと」と思っている話者の心理が思わず「仮定法現在」を使わせ、その心理が「rain」という原形に現れたものです。  しかし現代英語では2つの理由によって「原形」の代用として「現在形」が用いられる傾向が強くなっています。その理由とは 1、itという主語を口にした限り「rains」とsをつけないと、なんかきもちが悪い(というネイティブの感性)。 2、仮定法現在では「動詞の原形」を使うと理屈では知っているが、「it rain」とやると「無教養な英語」だと思われはしないか不安。 それで If it rains tomorrow, .. と今の英語では言うようになったのです。これを文法的にいうなら「時、条件を表す副詞節では、未来のことを言うのに本来は仮定法現在を用いるが、現代英語<特に口語>では直説法現在で代用するようになっている」となります。 2、さて、もう1つの「非現実的な内容を想像している」場合の仮定法ですが、 (a) If I were a bird, I would fly to you. (b) Would you open the window, please? などに見られます。 (a) には「if<条件節>」とその条件をうけた「帰結節」があります。それらは独立して個別に「法」が適用されます。 「条件」については「まあ、そんなことはないだろうが」という気持ちや「実際は違うんだけど」という気持ちが込められたもの。 「本当は私は鳥じゃありませんが」という気持ちが「were」を使わせます。 「帰結節」というのは「ある条件のもとでなら」「ある条件が整った場合に限り」という含みを常に持ちます。その「条件」が(a)の文のように明示されていることもあれば、(b)のように書かれていない場合もあるのです。 (a)では「もし鳥なら」という「現実に反する条件」がまず設定され「そんな不可能がかりにかなうとしたら」の気持ちが後半の「would」となります。 (b)は「丁寧な表現」として習いますが、なぜ丁寧になるのかが仮定法の理解から納得されます。つまり「if節がそこになくても」話者の気持ちに「なんらかの実現困難な条件」を感じるのです。たとえば「こんなお願いをしても無理かも知れないが、もし可能なら」>「だめでも私はあきらめますが」>「あなたの気持ちや都合が最優先ですが、もしよかったら」という気持ちが「Would..」ににじみ出ていると聞き手は感じ、そこから「遠慮、婉曲、丁寧」な響きを受けるわけです。 文字数制限のため徹底的にお話しできず残念ですが、上記から理解のヒントをつかんでいただければと思います。

noname#47281
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 動詞には「法」がありますが、そもそも学校ではあまり教えないですよね。一番基本的なのは直接法ですが、仮定法の単元が出てくるまで「直接法」とは何かについて言及されませんね。次によく使われるのは 「命令法」ですが、これは「命令形」という呼ばれるだけですね。そして次に重要なのは不定法ですが、これは原型とかto不定詞の範疇として扱われ、特にto不定詞に関しては名詞的用法なのか形容詞的用法なのかの詮索ばかりしています。 >つまり「仮定法」とは「これは事実をそのまま描写しているんじゃないよ」、「言葉の中だけでものをいっているんだよ」という話者の気持ちが動詞や助動詞の姿に現れたものということなんです。 折角ですが、これは参考書に書いてあることであり、これが誤解の元ですね。例えば次の文です。 I thought that he was a nicer boy. この文で、he was a nicer boyは まさに事実をそのまま描写しているのではなく、言葉の中だけでものを言っていますが、仮定法にはなっていません。

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