• ベストアンサー

短期記憶と長期記憶

短期記憶と長期記憶という概念を提唱した人は誰でしょうか? 本を見ると学習曲線ではエビングハウスという名前がよく出てくるのですが、エビングハウスが提唱したのでしょうか? 電話をかけるとき、一時的に電話番号を覚えておくのが短期記憶で、電話番号を何度も唱えると長期記憶に入る、 という意味では学習曲線とよく似ています。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • Diogenesis
  • ベストアンサー率49% (859/1722)
回答No.3

短期記憶,長期記憶という用語が現代的な意味で用いられるようになったのは 認知心理学がまだ揺籃期にあった1960年代と思われますが, 最初に用いた人が誰なのかははっきりしません。 短期と長期,2つの独立したシステムからなる記憶モデル=記憶の二重貯蔵モデルを提唱したのは アメリカの心理学者アトキンソンとシフリン(Atkinson, R. C. & Shiffrin, R. M.)で, エビングハウス(Ebbinghaus, H. 1850-1909)の没後60年近くたった1968年のことです。 ただしアトキンソンらのモデルでは  感覚登録器(Sensory Resister)  短期貯蔵庫(Short Term Storage;STS)  長期貯蔵庫(Long Term Storage;LTS) という用語が用いられています。 このうち感覚登録器は感覚受容器から感覚中枢に至る経路, たとえば視覚なら網膜や視神経における情報の保持や処理を想定しています。 つまり「見えた!」と感じる以前の話なので,狭い意味での記憶系とは区別されていました。 短期/長期の別は単に保持時間の違いというだけでなく, その機能や情報処理様式,それを担う解剖学的部位の違いが想定されています。 二重貯蔵モデルは系列位置曲線をはじめとする過去の実験データをうまく説明するとともに その後の認知科学,神経科学における記憶研究の海図としての役割を担い, 研究の進展に伴ってさまざまな修正や拡張が行なわれてきました。 静的な短期貯蔵庫の概念からダイナミックな作業記憶ないし作動記憶への発展はその一例です。 短期/長期に加えて中間的なスパンの記憶システムを導入する仮説も現われています。 二重貯蔵モデルは遠からぬ将来,歴史博物館入りするかもしれません。 教科書に書かれたモデルや法則は執筆時点で広く受け容れられている最良の仮説であって, それをより良いものに書き換えていくのが研究者の仕事ですから。 なおエビングハウスの実験は今でいうところの長期記憶に関するものと解されます。 彼の方法では秒単位で書き換えられる短期記憶の効果をすくい上げることはできません。 怪しげな記憶促進教材の広告などで今も目にするエビングハウスの実験データは 自らを被験者として,無意味綴りのリストを再記銘する際の時間の節約率を指標に得られたもので, 正確には忘却曲線,上下反転させた場合は保持曲線と呼ばれます。 心理学で学習曲線と言えば,まったく別のものを指すのが普通です。

white-tiger
質問者

お礼

分かりやすい説明、ありがとうございます!

その他の回答 (2)

  • cyototu
  • ベストアンサー率28% (393/1368)
回答No.2

私は物理学者ですが、人間45歳を過ぎた頃には長期記憶を覚えていても短期記憶がすぐ忘れてしまうことは、まともな人間なら誰でも経験するものです。こんな当たり前なことをことさら提唱したことで歴史に名前が残るとは、心理学っていい加減な学問なのですね。驚きました。 物理学なんかやらないで心理学でもやった方が良かったのかなと反省させられました。

white-tiger
質問者

お礼

今は、短期記憶と長期記憶という言葉がほとんど日常用語になるくらいに浸透していますから、気付かない方が不思議です。 そういうモノの見方が無かった時代に気付くかどうか。 あと、歴史に名前が残るかどうかで研究分野を選ぶのでなく、 物理学は物理を研究したい人、 心理学は心理を研究したい人が研究しないと あとで苦しむことになると思います。

回答No.1

アレキソンとシフリンではないでしょうか。 正確にいうと、記憶が2つの過程から成立しているとする「2過程モデル」を提唱したわけですが。 2過程とは貯蔵がごく短い時間に限られた短期記憶と、何度もリハーサルや注意を繰り返した長い記憶である長期記憶のことをいう。 最近ではこれに外部からの情報が最初に貯えられる感覚記憶を加えて、3つの過程を考えるのが一般的であるそうです。

white-tiger
質問者

お礼

ありがとうございます!

関連するQ&A

  • 短期記憶と長期記憶について

    私は短期記憶と長期記憶のどちらが得意なのかよく分かりません。 なぜなら一度覚えようと思ったものなら何年たっても忘れないからです。 3年前に読んだ本の題名を覚えているくらいです。 なので私は短期記憶と長期記憶のどちらが得意なのでしょうか? また、こんな人はどのくらいの確率でいるのでしょうか?

  • 短期記憶に入れるにはどうしたらいいですか

    ネットで記憶に関して私が調べていた情報はほとんどが短期記憶から長期記憶へ移すためにどうすればいいかについて書かれていたと知り今まで頑張って調べて実践していたのにショックです。 自分はなんか記憶力悪いなーと思っていたら短期記憶にすら入れていないのに、長期記憶になるように何度も復習してたことがわかりました。何度も復習してるなら長期記憶になっていると思われるかもしれませんがそうでもないんです。なんとかすこしずつ覚えてます。でも効率が悪いんです。 当たり前ですが一時記憶にはなってると思うんですが、短期記憶をするにはどうしたらいいですか。結構困ってます。曖昧な質問になってるかもしれませんが、短期記憶にするにはどうしたらいいか詳しく教えてください。お願いします。

  • エビングハウスの忘却曲線は短期記憶?

    エビングハウスが忘却曲線を作る際に行った実験について調べた所、 どうも「長期記憶」として定着する前の短期記憶についての実験ような気がしたのですが、どうなのでしょう。 忘却曲線を見る限り「一回やっただけでは無駄だよ。ほとんど忘れちゃうよ」という風にとれるのですが、一回しっかりと勉強しただけで(復習もあまりせず)少なくとも6割ほどの内容は覚えておける人が身近にいるので、信じられません。 色々な場面で引用され復習の大切さを説く上で重要になるこの曲線ですが、あまりその実験の信頼性について述べられる機会がなく、少し疑いの目を持ってしまいます。

  • エピソード記憶・短期記憶

    こんにちは。 荷物をいれたロッカーの場所やパスポートをしまった場所がどこなのかと思い出す記憶は、「エピソード記憶」だと、ある本に書かれていたのですが、 何かの場所を探す際に思い出し、見つけた後、すぐに忘れるようなこのような記憶は、どちらかというと「短期記憶」の部類に入るのではないかと思ったのですか、どうなんでしょうか? 「短期記憶」は基本的に20秒程度のほんの少しだけためておく記憶であると思うのですが、必要でなくなったら忘れてしまうという点で、先の記憶と共通するのではないかと考えました。 また、このような日常の何かの場所を覚えておくという記憶を長期にわたり覚えておく記憶方法というものは、ないのでしょうか? 長い質問文で申し訳ありませんが、 よろしくお願いします。

  • 短期記憶障害

    以前はデータ入力の仕事をメインにしていたので、ほとんど気がつかなかったのですが、最近、電話案内係の仕事をはじめて、他人から指摘されたのですが、少し人より記憶力が悪いのではないか、といわれました。単純な仕事、たとえば電話の取次ぎの際に、番号をおぼえたりすることや、来客の人の顔と名前をおぼえるということ、人から頼まれた業務をメモにとらないと頭の中に記憶できない、という所が気があります。病院へ行ったところ、ストレス性短期記憶障害らしいです。以前から、物忘れが激しいというか、忘れ物も多いですし、「同じことを何度も繰り返す」と怒られてしまうのですが、正確にいうと、言われたこと自体を忘れている、というかんじらしいです。私自体は、明るい性格なので、あまりそういうことは人に言いたくもないし、ある意味、他人からみると「なぜこんなことができないの?」といわれるようなことが、以前から、できないです。計算したり、文章を書いたり、データーを正確に入力するといったことは正常なのですが、単純作業を、忘れてしまうところがあります。こういうことは、人に言うべきでしょうか?それとも日常生活の中で、支障がなければ、あまり言うべきではないでしょうか。そして、このような症状とはどうつきあっていけばいいのでしょう。ある意味、人に話を聞いていないとか、誤解されやすい面もあるようなところがあって、どうしていけばいいのかわからないです。昔から辛いことがあってもすぐ忘れてしまう、ものすごく明るいというか、ある意味、冷たい性格なのですが、こういうことと関連しているのでしょうか。

  • 「長期記憶」の弱さを克服したい。

    日常において「今まで習っていたこと」とか「体験したこと」とかが、思い出せないことがよくあり、日常生活の上で困っております。 例えば読書している時、「今まで習っていた内容」を思い出せず、本に載ってある内容を理解するのに時間がかかることが度々起きています。 「短期記憶」もそうですが、「長期記憶」の弱さを増強・克服するにはどうすればいいのでしょうか? 専門家の方、回答のほうお願いします。

  • 短期記憶がなさすぎて困っています

    仕事柄ワーキングメモリーを大きくして学習能力を向上させたいのですが。 まず、巷によくある記憶術はやってみました。 例えば、数字などの羅列や無意味な文字列等単純なものは物語を つくって意味を持たせることで長期記憶に定着しかなりの効果はありました。 ですが、疑問に思ったのは、記憶術は、 ワーキングメモリーを増やすトレーニングではありませんよね。 物語を想起する、時間(僅かでも)も無駄になりますし、 そもそもチャンクが小さいと、物語の話しも細分化する必要があり。 効率が良く有りません。 そこで、純粋にワーキングメモリを増やしたいと思っています。 (現在3チャンク位しかありません) どのようにトレーニングすればよいでしょうか? 例えば、 N-back問題が有効なのは知っていますが、 苦手で、難しすぎてトレーニングにならないレベルです。 将来は取り入れようと思っていますが、 今は、もっと単純なトレーニングから始めた方が良いと思っています。 ご意見をお聞かせください。

  • 長期 短期 地震時 の意味を教えてください。

    軸力表で長期・短期・地震時の記載がありますが、どのような意味でしょうか、お教えください。また、解説の本をご存知でしたら、お教えください。

  • 一日で記憶可能な新規の情報量について。

    一日に記憶することのできる新規の情報はどれくらいなのか。 これは、私が大学受験、資格試験などを通じて、実践的な要請から生まれた問題意識です。短期記憶、長期記憶の話でチャンクという単位がありますが、このチャンクのような単位でいくつくらいが限界量なのでしょうか。人によってかなり幅はあるとおもうのですが、どのくらいの範囲なのか、ということは示せるのではないかとおもうのです。 また、過去にこのような問題について研究した文献などはあるのでしょうか。エビングハウスというひとを昔紹介されましたが、上記の質問とは違うものでした。

  • 「忘却曲線」に代わるもの

    以前はよく教育現場で使用されていた「ツール」に「エビングハウスの忘却曲線」というものがありました。↓参照ください。 参照; http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%98%E5%8D%B4%E6%9B%B2%E7%B7%9A エビングハウスの実験は3文字の無意味「文字列」(たとえばzit,kokなど)の中期記憶にかかわるものでした。 お粗末なことに教育現場ではこの曲線をさも自説の権威づけのためか(?)援用し、「学習後の復習」について「学問的権威」を背景にした指導というものがありました。ひょっとしたら今でもその被害にあっている中高生がいるかもしれません。 ここで質問です。 「復習理論」(?)で使用されている有効な(根拠ある)記憶理論による「忘却曲線」はあるでしょうか? よろしくお願いします。