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旧日本海軍の対空砲火

旧日本海軍の特に機動部隊の対空砲火について教えてください。 よく旧海軍機動部隊の対空砲火の威力というか弾幕密度が、アメリカのそれより貧弱で「米雷撃機が日本軍の凄まじいまでの対空弾幕に阻まれ・・・」という事は寡聞にして聞き(読み)ません。 しかし、太平洋戦争開戦頃ならまだしも、ミッドウエー海戦以降であれば日本軍も対空兵装を強化して、「これ以上はもう搭載するスキマが無い。」という位、全艦針鼠のような状態ではなかったのでしょうか? それともアメリカは門数は1艦隊当たり日本と同等でも、単位時間内での発射弾数などが多いので密度が違うのでしょうか? でも、それほど日本とアメリカで単位時間発射弾数が違うとも思えませんが。 ずっと気になっていたので質問させていただきました。 ご存知の方、よろしくお願いします。

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  • ベストアンサー
  • komes
  • ベストアンサー率29% (147/494)
回答No.9

まず対空砲の射程の問題があります。 雷撃機は高度2~3000メートルで接近し敵艦を発見し次第に高度を下げ高度を海面上10メートル前後までさげないと魚雷を投下できません。  これは海面での衝撃で魚雷の破壊や爆発を避けるためです。 この距離ないし接近中に早期に射撃して雷撃機を撃墜するには日本軍の対空機銃は射程が不足でした。 雷撃機は約2000メートルまで目標に接近すると魚雷を投下し離脱するものです。 従ってこれを撃退するには目標艦より距離2000メートルの海上に護衛艦を配置する必要があります。 日本軍は護衛艦が少数でしたから有効な弾幕を張ることは困難でした。 アメリカ海軍の輪形陣はこの点強力な防御体形でした。 射程の長い対空砲は射撃も種々の理由で制限があったことは他のご回答に示されています。 急降下爆撃機の場合は高度3000メートルくらいから急角度で降下しますから加速度もあり爆弾投下高度まで急速に接近します。 この間の対空射撃は対空砲が有効ですが発射弾数が少なく適当な距離での爆発を設定する事は困難です。 日本軍の対空射撃の有効射程を知っておればその圏外で爆弾を投下して離脱できます。 戦艦や空母は大型ですから至近弾でも損害を与えることが可能です。 これを迎え撃つ機銃座は暴露状態ですから死傷者が続出し対空能力が低下せざるをえません。 アメリカ軍のVT信管、40ミリ機関砲、20ミリ機関砲の組み合わせは極めて有効な弾幕射撃が可能でした。 しかも攻撃地点に近い場所に配置されていましたから雷撃、爆撃、特攻攻撃も困難ないし犠牲者を生むだけでした。

Zeke54
質問者

お礼

やはり対空機銃は射程が不足やレーダー性能など、ここでも基礎工業力などが影響しており、単に門数だけ揃えれば良い・・という訳ではないのですね。 ありがとうございました。

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その他の回答 (15)

  • caesar-x2
  • ベストアンサー率46% (251/542)
回答No.5

日本海軍の艦艇は、ほとんど対空改装をうけていますから、 大艦巨砲主義の悪癖で、艦対艦の戦いを想定して設計されていたということは否めないでしょうし、 船の設計自体も古いものが多いわけですが、日米をわけた 最大の違いはレーダーの性能にあるといえるでしょう。 対空砲火にしても、なんにしても、迎撃するには敵の存在を いち早く察知することが不可欠ですが、 日本軍のレーダー技術は連合軍のそれに比べて著しく劣ったのです。 皮肉な話、レーダーの性能を一躍高めた八木アンテナを発明したのは日本人でしたが 日本軍はその潜在的な将来性を理解できず、その恩恵にあずかれませんでした。 戦後高度経済成長の後だと、当時の日本がさまざまな分野で技術的に劣ったということを 実感できないかもしれませんが、発想や精神にいたるまで、底辺の部分での遅れが 新技術や新しい方策を探ることを阻んだように思います。 特に軍に関しては、”欧米並み”という考えが、染み付いていて、 官僚的体質とあいまって、装備をことごとく二流品にしてしましいました。 ”並”を目指す段階で、一歩遅れるのは当然です。 さて、対空戦闘に関しては、源田とかが、機動艦隊にボックスフォーメーションを 組ませて、対空効率をあげようと努力はしていたのですが、 やはりレーダーで早く敵機を確認して、迎撃体制を整え、空母など主力艦に 近づく前に叩くようでないと成功は望めないわけで、実際、ミッドウェーであれです。 また日本海軍の場合は、重油の供給不足という問題もあったので、 あまり多数の艦艇を同時に動かすことができませんでしたし、 給油も問題で、機動艦隊についていけるような高速タンカーの数が少なく 行動が制限されます。 大艦隊だと、停泊地にも困るわけで、内地はいいですが、他の場所だと 港に入るのも苦労し、さまざまな障害がうまれます。 対空護衛艦を機動艦隊に増やすのは、確かに理想ですが、 日本海軍の場合、数に制約があったのは事実でしょう。 対して、アメリカ軍の場合、真珠湾後しばらくは艦の数が非常に少なかったわけですが、 その後、累乗的に増えていって、護衛艦が二桁はざらで、下手すると三桁の大台にのるような大艦隊が集結するようになりますから、 その大艦隊が、レーダー搭載の駆逐艦を周囲に配置して、 事前に遥かかなたからレーダーで敵機を確認してから、迎撃体制で迎え撃つわけですから その火力集中たるやすごいものになるわけです。 近接信管がさらに加わって、米艦隊の火力は圧倒的なレベルに達します。

Zeke54
質問者

お礼

確かに護衛艦艇の数が違うでしょうね。たとえ個艦に積む機銃は同数であったとしても、艦艇の数が多ければ門数も増え弾幕も厚くなると言う事ですね。 レーダー含む基礎工業力や軍人・官僚の体質も遠因という事ですね。 長文詳細な回答ありがとうございました。

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  • pri_tama
  • ベストアンサー率47% (674/1411)
回答No.4

 アメリカの巡洋艦とかの砲(38口径5インチ砲)は、対艦、対空の両用砲ですから、日本のように対艦用の砲と高角砲を別々に搭載するより、砲数面で有利です。    また、アメリカの場合、システム的に対空防御を行っています。  (1)レーダーで日本軍機を遠方で発見(レーダーピケット艦を配置する場合も)        ↓  (2)迎撃戦闘機を日本軍機までちゃんと誘導する        ↓  (3)直援の戦闘機が、日本軍機を有効な射点に着かせない様に妨害し、防空火力が集中している箇所に誘導        ↓  (4)防御弾幕はNo1さんが仰るとおり、遠~近まで隙間無く配置され、艦隊規模で弾幕の隙間が出来ないように考慮されていました。(一方向に集中する場合も)  レーダーや無線等のシステムも含めて、アメリカが勝っていたからこその結果だと思います。  まあ、ある程度の護衛機を伴った数十機以上の日本機がアメリカ艦隊に到達してしまうと、(3)が出来なくなって、結果(4)が不十分になって、アメリカの空母と言えども撃沈の憂き目に…。

Zeke54
質問者

お礼

レーダーや無線等のシステムトータルで勝っていたので、対空砲火も有効的に活用出来た。という事ですね。 箇条書きで詳しく回答いただき、ありがとうございました。

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  • HPLC
  • ベストアンサー率22% (280/1224)
回答No.3

基本的に物量の差ではないでしょうか。 日本も後期様々な艦船の対空兵装を強化したり換装したりしました。 秋月型などの防空艦も作りました。 しかし機銃や砲の門数はアメリカのそれと比較すると少ないです。 例えばアトランタ級等の防空艦と比較すると歴然かと思います。

Zeke54
質問者

お礼

(スペース的に)機銃を載せられるだけ載せれば、門数は日米同じ位になるのかな?と思ったのですが、現実では門数にも差があったのですね。 ご回答ありがとうございました。

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  • outerlimit
  • ベストアンサー率26% (993/3718)
回答No.2

使用できる弾薬の量に圧倒的な差がありました 砲はあっても撃つ弾が無い(使い切ってしまえば、補給の保証が無い)状態でした 米軍の様に気前良く撃ちまくるわけには行かないのです (有名な格言 百発百中の砲1門は 百発一中の砲百門に匹敵する )

Zeke54
質問者

お礼

補給(が期待出来ない)という概念があったのですね。 早速のご回答ありがとうございました。

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  • AVENGER
  • ベストアンサー率21% (2219/10376)
回答No.1

米軍の場合、長距離5in砲(VT信管付き)、中距離40mm機関砲、近距離20mm機関砲と揃っていました。 特にVT信管は効果が高かったです。 日本の場合、13mm、25mm機銃が主体でしたので、中距離以遠では効果的な武器がありません。 (長10cm高角砲はあっても、信管が時限式) また門数においても、発射速度においても米軍の方に軍配が上がります。

Zeke54
質問者

お礼

なるほど機銃は(スペースの許す限り)積めばよいでしょうが、中距離以遠に有効でなかったのですね。 早速のご回答ありがとうございました。

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