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不活性電子対効果とは

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回答No.2

> s電子が酸化や結合などで奪われにくいのは結局どう理解したらよいのでしょうか? 相対論効果によりs軌道が収縮して、s電子のイオン化や昇位がしにくくなるから。という説明はどうですか。 p軌道も同じように安定化されるのですけど、その度合いはs軌道のそれよりも小さいので、s軌道とp軌道のエネルギー差が相対論効果により開きます。相対論効果は原子が重くなるほど大きくなるので、6s電子は5s電子よりも不活性になります。 なぜ相対論効果によりs軌道が収縮するのか、の説明もあったほうがいいでしょうか?

platinized
質問者

補足

回答ありがとうございます。 「安定化」とは、その軌道を占有する電子のポテンシャルエネルギーがさらに負(核電荷から無限遠の基準0ev)になり、言い換えるとイオン化エネルギーがより大きくなる、という理解でよいでしょうか? こうなると、各軌道のエネルギー準位の関係がどうも分かりません。 相対論効果による軌道の収縮によってsやp電子(主にs電子)による遮蔽効果の増加のため、最外殻付近のd軌道やf軌道に対する有効核電荷は減少し、そのd軌道やf軌道は拡張する。つまり、最外殻付近のd軌道やf軌道を占有する電子のポテンシャルエネルギーがさらに正になる、と思うのですが? でも、この解釈は実際の系には当てはまっているのでしょうか? ちなみに、核電荷が最小の水素原子(Z=1)における軌道のエネルギーを比較すると、6s軌道が5d軌道より不安定でした。 では、タリウムTl(Z=81)の6s軌道と5d軌道のエネルギー準位はどうなっているんでしょうか?水素原子の6s軌道と5d軌道を基準として、Tlでは2電子に占有されている6s軌道がまあまあ安定化し、10電子に占有されている5d軌道がほんのわずか不安定化(あるいは、ほとんど変化なし)するんでしょうか?原子内でエネルギーは一定と考えたので、安定化と不安定化は相殺されるとして、「まあまあ」と「ほんのわずか」とあえて表現しましたが、この考え方は適切でしょうか? そもそも、相対論効果が生じるときの過程はどのようものでしょうか?例えば、外殻のs電子は原子核付近にも若干の存在確率をもっていことから、あるときそのs電子が原子核付近にいたとすると、安定化によるポテンシャルエネルギーの余剰分だけ運動エネルギーに変換(遷移ではないので)され、そのs電子の速度が光速の数十パーセントまで加速される、というような感じでしょうか? 質問事項が多くて申し訳ありません。これまでの質問をまためますと、 (1) 相対論効果を生じさせる電子がもともと存在する軌道とその加速過程などはどのようなものか? (2) 重原子でみられる相対論効果による安定化、不安定化する軌道が同時に存在するという解釈は正しいか? (3) (2)が正しいという前提で、安定化と不安定化エネルギーはキャンセルされるか? (4) (2)と(3)が正しいという前提で、実際重原子ではそれらの軌道のエネルギー準位の関係はどうなっているのか? 結局は(4)が明確に説明できれば、重原子の物性の理解に繋がる気がします。    現在、QNo.3257617の「最大核電荷数」というタイトルで相対論効果と物性の関連に関して議論の途中です。 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3257617.html?ans_count_asc=20 テーマは共通なので、いろんな方と考えを共有し、それが深い議論になつながると良いと思うので、よろしかければそちらで回答してくださるとうれしいです。お願いいたしますm(_ _)m

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