- 締切済み
原核生物のポリシストロン性mRNAについて
なぜ原核生物はモノシストロン性mRNAではなくポリシストロン性mRNAなのですか?また真核生物がモノシストロン性mRNAである理由も教えてください。よろしくお願いします。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
みんなの回答
- cilantro
- ベストアンサー率65% (15/23)
検索してみると、過去に関連のある質問もあるようですね。 リンク先が参考になると思います。 Q1 「原核生物は翻訳までに余分なタンパク質等を使用しない」とはどういった意味でしょうか? 「真核生物の場合mRNAには5'CAPとpoly-A tailが結合し、5'CAPと多数のタンパク質(Initiation factor)が翻訳開始(リボソームとの結合)に関与します。」 この部分を指したつもりだったのですが、真核生物は翻訳開始のために原核生物よりも多くのタンパク質を利用します。このため、原核生物に比べると細胞内資源をより多く消費しているのでは?と推定したまでですが、あくまで個人的な推論です。 Q2 真核生物はなぜ複雑な代謝や形態であるからといってモノシストロン性でなければならないのですか? 「なければならない」と言うわけではなく、進化の過程でモノシストロン性のほうが有利だったと言うことだと思います。生物が長く生存するためには生体内の状態を一定に保つ必要があります。発現するタンパク質量を個別にコントロールできるモノシストロン性のほうが、外部要因の変化(温度や摂取するエサなど)に応じて、体内環境を微調整できる点で有利だと思います。 また、たとえば「A→B→C→X」という代謝経路がある場合(アルファベットは化合物)、各反応を代謝する酵素はまとめて発現量を調整しても問題ありません。しかし「C→Y」という経路も追加されると「C→X」を触媒する酵素と「C→Y」を触媒する酵素の量比でXとYの生成量も変わってきます。XとYの需要に応じてここを調節しようと思うと「A→B→C」までと、「C→X」「C→Y」は別々に調節したほうが有利であるということです。
- cilantro
- ベストアンサー率65% (15/23)
「なぜ」の明確な回答にはならないかもしれませんが、モノシストロン性の長所はタンパク質ごとに発現を微調整できることにあります。御存知かもしれませんが、真核生物の場合mRNAには5'CAPとpoly-A tailが結合し、5'CAPと多数のタンパク質(Initiation factor)が翻訳開始(リボソームとの結合)に関与します。ただし、そのために、基本的にはmRNAの5'末端からしか翻訳は行われません。 原核生物の場合はATG上流のSD配列にリボソームが直接結合します。SD配列は同一mRNA中に複数存在してもよく、例えば2番目のコード領域から翻訳が開始されたりします。このため、ある代謝経路に必要な一連の酵素をまとめて発現することが可能です。mRNAの二次構造である程度の調節は行われているのかもしれません。 以上の違いから、おそらく真核生物はその複雑な代謝や形態のために細やかな転写制御が必要なためモノシストロン性が採用され、原核生物は翻訳までに余分なタンパク質等を使用しない省資源なポリシストロン性のままでいるという感じではないでしょうか?
補足
ありがとうございます。 少しわからなかったのですが「原核生物は翻訳までに余分なタンパク質等を使用しない」とはどういった意味でしょうか?あと、真核生物はなぜ複雑な代謝や形態であるからといってモノシストロン性でなければならないのですか?たびたびすみません。