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原核細胞が原形質流動をしないことについて

生物を勉強しなおしていたら、岩波生物学辞典に「原核細胞においては原形質流動は起こらず、アメーバ様運動は見られない。」という記述がありました。 細胞壁を持つ原核細胞がアメーバ様運動をしないというのはなんとなくわかるのですが、原形質流動もしないということにはどのような理由があるのでしょうか。原核細胞と真核細胞は、持っているオルガネラは違っても細胞質にはたいした違いはないのではないか…というふうに理解していたので、つまずいています。 どうぞよろしくお願いします。

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noname#29428
noname#29428
回答No.2

原核生物は,真核細胞と違いオルガネラを持たないだけでなく,細胞骨格も持ちません。 中間経フィラメントや微小管やアクチンフィラメントといった細胞骨格は,中間経フィラメントのような骨格としての働きを主とするものだけでなく,微小管やアクチンフィラメントはレールタンパクとしての働きがあります。 微小管にはキネシンやダイニンといったモータータンパクが微小管上を移動し物質輸送します。また,ご存じのミオシンはアクチンの一種のモータータンパクです。 これらの機構を持たないがために原形質流動が出来ないのではないかと思います。 また,アメーバ様運動もアクチンフィラメントが先端部で重合して伸びることにより生ずるようです。ですからこれもやれないのではないかと思います。 レールとモーターについては全くの素人です。的はずれかも知れませんが…

akaishi
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 お二人の回答を読んで、自分が拡散と原形質流動とを特に区別して考えていなかったことに気づきました。 原形質流動への細胞骨格の関与ということを考えると、 ・拡散=エネルギーを必要としない受動的な輸送 ・原形質流動=エネルギーを必要とする能動的な輸送 というふうな理解でいいんですよね。

その他の回答 (2)

noname#29428
noname#29428
回答No.3

suiranですが補足します。 #1さんのご指摘のように,原核生物の体積は,真核細胞に比べて10-3乗から10-5乗ほどの大きさにしかなれません。葉緑体やミトコンドリアは元は原核生物です。ですからそれらと同じ大きさと思って良いのではないでしょうか。 原形質流動はATPやGTPのエネルギーを利用します。それらの阻害剤を加えますと当然流動は起こりません。

akaishi
質問者

お礼

わざわざ補足ありがとうございます。 原核細胞は拡散で物質の輸送をまかなえる大きさであることと、細胞骨格を持たないことという二つの点から、原核細胞に原形質流動がない理由を理論的にも感覚的にもとらえることができたと思います。 本当にどうもありがとうございました。

回答No.1

大きさが違いますじゃだめでしょうか? 原形質流動は細胞内の撹拌が目的となっているようですが、原核生物は一般的に小さいために普通の拡散で十分だそうです。 余談ですが、原形質流動の仕組みについてはここ十数年で一気に進んだようですね。

akaishi
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 >原核生物は一般的に小さいために普通の拡散で十分だそうです。 これはとてもわかりやすいですね! このように考えると、「原核細胞は一般に、拡散でまかなえないほどの大きさにはなれない」と言ってしまってもいいのでしょうか。

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