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シリコーンや油脂がヘキサンによく溶ける理由
油浴(オイルバス)用のオイルとして、私の知る限り、シリコーンオイルや大豆油がよく使われます。これらのオイルをきれいにふき取るには、身近な溶剤の中ではヘキサンが一番適しています。酢酸エチルやアセトンではきれいに落ちません。ヘキサンが一番よく溶かすようです。 そこでなぜヘキサンが一番よく溶かすのか、分子構造を考えたのですが、シリコーンオイルは、普通ポリ(ジメチルシロキサン)で、大豆油はリノール酸・オレイン酸などの高級脂肪酸のグリセリンエステルの混合物との事です。シリコーンの場合は、疎水性のメチル基に覆われているとはいえ、骨格はケイ素-酸素という比較的極性の高い構造ですし、大豆油も、炭化水素基が非常に長いですが、エステルです。双方ともそこそこの極性を有しているように思うのですが、結果は酢酸エチルのようなエステルよりも、ヘキサンという、最も極性の低い部類の溶剤によく溶けるということです。実験事実だと言えばそれまでなのですが、これをどう解釈すればいいか、なかなか自分の中でうまく説明ができません。大豆油に限らず、動植物油脂は、ヘキサンのような炭化水素によく溶けるようです。用語辞典などを読めば、抽出するのによくエーテル(ジエチルエーテル)も使われるようなので、エーテルにもよく溶けるようですが、エーテルは試したことがありません。 ポリ(ジメチルシロキサン)と大豆油が、ヘキサンに非常によく溶ける理由は、どう説明できるのでしょうか。それと、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ヘキサンの三つの溶剤の極性は、それぞれどの程度なのでしょうか。 (例えば、酢酸エチルが中程度で、エーテルとヘキサンが非常に極性が低く、わずかにヘキサンの方が極性が低い、など) どなたかうまく納得できる説明をお願いします。 (極性の指標は、溶剤の誘電率を見ればよいのでしょうか。双極子モーメントは、条件によってさまざまな値をとるようで、どの値を信じていいのか分かりません) 要領を得ない質問で申し訳ありません。どれか一つにでも構いませんので、ご回答いただきたく、お願いします。
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炭化水素部分が大きいと極端に極性が低くなります。 カルボン酸、アルコール、1級アミンでも炭素数が10を超えると ヘキサンに良く溶けます。 エステルでも脂肪鎖が長いとエステルの特徴は消えてしまいます。 シリコーンも分子表面に出ている部分はほとんどが炭化水素のため極性はとても低いようです。 溶剤の極性ですが、導電率では酢酸エチルとジエチルエーテルが同じくらい、ヘキサンはずば抜けて低かったと思います。 エーテルは抽出にも使えますが極性はどちらかというと高い方ですね。 ヘキサンの次くらいに導電率が低いのはトルエンです。
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少なくともシロキサン、シラザンの極性は非常に低いです。酸素や窒素の極性部分はアルキル基にスッポリと覆い隠されています。 エステルも長鎖脂肪酸のものは極性がかなり低いと考えられます。これも無極性部分と極性部分の比率が問題なのだと考えています。
お礼
明快なご回答をありがとうございます。よく分かりました。
お礼
ご回答ありがとうございます。分子構造と極性の関係については、よく分かりました。 導電率をお答えいただきましたが、誘電率との相関はあるのでしょうか? 溶剤のデータブックには、溶剤の物性として誘電率(比誘電率)が載っていますので、これが電気的な性質、すなわち極性の指標だと思うのですが。それとも、極性の指標は導電率(電気伝導率?)がふさわしいのでしょうか。ご意見をお持ちならお伺いいたしたく、お願いします。