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アイデンティティ・コンプレックスって何でしょうか?
このカテゴリーでよろしいのか解りませんが、質問します。 ふと何かで聞いたのですが、アイデンティティ・コンプレックスとはどういうことでしょうか?多分テレビで流れていたのを聞いたんだと思うのですが、中身を見ていないので解りません。アイデンティティとは、自我同一性と呼ばれていわゆる、『私が私である』と思える状態の事ですよね。それに対してコンプレックスを抱く?よく解りません。 例えば、勉強ができるというのを自分のアイデンティティとしてる優等生がいたならば、その勉強ができない状態になってしまったら、それはコンプレックスとなるのでしょうか?これはどちらかと言うとジェンダー的な問題だと思うのですが、独学でかじった程度ですので間違っていると思うのですが・・・その点の指摘など、 解りやすい回答、アドバイスお待ちしております。
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- jume
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「コンプレックス」(complex)という言葉は、一般に「劣等感」で通っていて、「勉強ができるというのを自分のアイデンティティとしてる優等生がいたならば、その勉強ができない状態になってしまったら、それはコンプレックスとなるのでしょうか」という発想になりがちですが、もともとは「コンプレックス=劣等感」では、ありません。 complex を英和辞書で引くと「複雑な、理解しがたい、複合の」と出てきます。名詞でも「集合体、複合体」という感じで「劣等感」という意味はありません。心理学の用語で用いられた場合も、同様で「複合、コンプレックス、固定観念、(理由のない)恐怖感」となっています。この用語を心理学の分野ではじめて用いたのは分析心理学者のC.G.ユングだといいます。まぁ、ざっくりと言ってしまえば、心の引っ掛かりとか、つまづきみたいな感じでしょうか。「マザコン」という言葉がありますが、あれを「母親に対する劣等感」だと考える人はいませんよね。母親に関する情報に過剰に敏感になっている心の部分とでも言った方がいいですよね。「母親が好き!」でも「母親が嫌い!」でも、どちらでも「マザコン」になり得ます。 さて、「アイデンティティ・コンプレックス」ですが、いままでの話の流れから行くと、つまり「アイデンティティについての心的複合」のことですよね。簡単に言ってしまえば、「私が私であること」に過剰になる人たちのことだと思います。「自分探し」とか、「本当の自分」とか、そこから派生して「本当の仕事」、「自分らしさ」、「自分らしいファッション」、「自分らしいネイル」、「自分らしい化粧」…そういうものを過剰に、とは言わないまでも一生懸命求めている現代人の諸相をさして、「アイデンティティ・コンプレックス」という言葉が使われたのではないでしょうか。言い得て妙ですね。その状況を詳しく知りたい場合は、香山リカさんの『〈じぶん〉を愛するということ』(講談社現代新書)をおすすめしておきます。「コンプレックス」については、河合隼雄さんの『コンプレックス』(岩波新書)がおすすめです。 ちなみに「劣等感」を「コンプレックス」であるとしたのは、精神分析家のA.アドラーです。ですから、「劣等感」は英語で言えば、 an inferiority complex 、つまり「劣等感コンプレックス」となります。
自分がどんな考えをしているかを素直に認めずに、否定してしまうことではないでしょうか。 自分はこれこれこういう風に考えているけれども、どうやら他の人は自分とは違う考えをしているみたい。 自分には、相手の考えていることがわからない。 わからないと、不安になりますよね。 でも、自分が相手のことがわからないということを認めずに、 『あいつはへんだ』 もしくは、 『自分はヘンだ』 と事実から目をそらし、現状に甘んじている状態を指すと思います。 だから、未知のものに対する恐怖を恐れずに、未知のものを理解しようとすれば、 コンプレックスは解消されます。 理解しようとすれば理解できるのです。 怖がってばかりいて、理解する努力を止めてしまったら、分らないままです。 こんなかんじでどうでしょう?
簡単に言えば、自分らしさや自分の価値観が見当たらない。という事ではないでしょうか?
お礼
なるほど、コンプレックス=劣等感ではないんですね。初めて知りました。 でも世間ではそう云った形で認識されている節があるし。 『マザコン』にしても母親が好き!と言うのは解りますが、母親が嫌い!であってもマザコンになるのですね。 今では、個性的なファッションをする人が増えてきましたが、それも度が過ぎるとアイデンティティ・コンプレックスへとなってしまうのでしょうね。 詳しいご回答ありがとうございました。jumeさんがおすすめの本、今度読んでみます。