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小説は進化する?

pascalsの回答

  • pascals
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回答No.2

「生存競争に勝ち残った者だけが進化をする=価値がある」という価値観と、「小説」を含む「書かれたもの」の世界は折り合いません。「書かれたもの」というのは、大きな網のようなもので、その網の目一つ一つが過去の作品群や同時代の状況、他の作品、文学に限らない言語の状況等々と複雑に絡み合って、辛うじて成立するものなので。 そこをあえて「小説」というジャンルは進化するか、という問いに無理矢理答えるとすると、こうなります。 すでに書かれたものを全く意識せずに書くことは不可能なので、どの作品にも、過去の作品を乗り越えようとする意識はある、そういう意味で進化はする、と。 たとえば阿部和重という芥川賞作家がいます。 彼の作品を読むと、そこに書かれたことより、「書かれていない事」が気になり、すごく無気味な気持ちになります。それは阿部和重という人が「語る私」というものに対して、根本的に疑いを持っていることの表れだと思います。語り手の特権、あるいは語る事を許された人間とはどういう人間なのか、という問いかけについて、阿部和重は現在もっとも先鋭的であり、彼を通じて、日本の小説は新しい局面を迎えている、と言えないこともないです。 小説というジャンルについて、手軽に読めるものをあげます。後にいくほど、手軽になります。 ・大塚英志『初心者のための「文学」』(角川書店) ・坪内祐三『「近代日本文学」の誕生』(PHP新書) ・岡野宏文、豊崎由美『百年の誤読』(ぴあ) ・麻野一哉、飯田和敏、米光一成『日本文学ふいんき語り』(双葉社)

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