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反復投与における一次吸収

薬物動態の初心者です。 反復投与において、一次吸収における定常状態の血漿中薬物濃度を表す式の導き方について教えてください。下の式はどうやったら導けるのでしょうか?よろしくお願いします。 吸収率F、投与量D、分布容積V、吸収速度定数Ka、消失速度定数Ke、投与間隔をτとすると、 FD/V x Ka/(Ka-Ke)[e^-Ket/(1-e^-Keτ)-e^-Kat/(1-e^-Kaτ)]

みんなの回答

  • stomachman
  • ベストアンサー率57% (1014/1775)
回答No.1

 経口投与だとしてみましょう。時刻tにおける、消化管内の有効な薬剤の量をH(t)、血中の薬剤の量をG(t)(血漿中の濃度はG(t)/V)とすると、連立微分方程式 dH/dt = - Ka H(t) dG/dt = -dH/dt -Ke G(t) というモデルが考えられます。これは、消化管からの吸収が血中の薬剤量とは無関係に起こる(能動的に吸収される)ということを仮定したモデルです。(皮膚パッチだと、もっと難しいdH/dt = Ka (G(t)-H(t))になるでしょう。)  周期τで非常に長期に渡って投与を続けているのだから、H,Gは共に周期τの周期関数であって、 H(0) = H(τ)+F D です。  以上は線形微分方程式なので、ラプラス変換(あるいはフーリエ変換)で解くことができます。ご質問の解をV倍したもの G(t) = F D Ka/(Ka-Ke)[exp(-Ke t)/(1-exp(-Keτ))-exp(-Ka t )/(1-exp(-Kaτ))] が上記の微分方程式を満たすかどうか確かめるには、実際に微分してみれば良いでしょう。((e^x)をexp(x)と書いています。)  しかし、もうちょっと初等的にやってみましょうか。 dH/dt = - Ka H(t) より H(t) = A exp(-Ka t) (Aはまだ未知の定数) と分かります。 H(0) = A、H(τ) = A exp(-Ka τ) H(0) = H(τ)+F D より、 A = A exp(-Ka τ) + F D 従って、 A=FD/(1-exp(-Ka τ)) であり、 H(t) = [FD/(1-exp(-Ka τ))] exp(-Ka t) と決まります。  一方、 dG/dt = Ka H(t) -Ke G(t) を解くと、(ちょいと天下りですが) G(t) = Ka exp(-Ke t) ∫H(s) exp(Ke s)ds (積分はs=0~tの定積分。以下同様) です。ここにH(t)を代入すれば、上記の解が出て来る筈ですね。

purimaro_1977
質問者

お礼

非常に丁寧な回答ありがとうございました。 よく考えてみます。

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