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蝶々夫人
ピンカートンはなぜ蝶々さんを娶り、 (最初から遊びのつもりだったのか?) 蝶々さんはなぜ自害したのでしょうか? (ピンカートンへの復讐?人生に絶望?) 一般的な解釈があれば教えて下さい。 一般的な解釈がなければ、回答者様のご意見を教えて下さい。 よろしくお願いします。
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>ピンカートンはなぜ蝶々さんを娶り 最初から遊びのつもりです。 "E al giorno in cui mi sposero` con vere nozze a una vera sposa americana" 蝶々さんと結婚前、シャープレスの「貴方とご家族のために」に対し、「正式な結婚でのアメリカ人本妻のために」と答え、乾杯しています。 ヤンキーは世界中で人生を楽しむ、と言っているのも彼自身です。 シャープレスは、「気をつけろ、彼女は本気だぞ」と忠告するのですが..... >蝶々さんはなぜ自害したのでしょうか 彼女は武士の娘です。父親は帝の命令で切腹しています。 彼女は自害前に、父親の形見である短刀に刻まれた文字を読みます。 "Con onor muore chi non puo` serbar vita con onore." 「誇りを保って生きれぬ者は誇りと共に死す」 自害をしたのは誇りを打ち砕かれたからです。 で、何に対しての誇りだったかというと、一般的には自分は偽妻だったと知ったからなのでしょうが、私は、それよりなりより、母親としての誇りを打ち砕かれたからだと思います。 「貴女の手元の置いておいても子供に未来はない。アメリカでしっかりと教育を受けて...」というようなことをシャープレスからも説得されます。夫と思っていた男にはさらさらその気はなく、「希望」であった息子まで連れて行かれる。子供が手元に残っていたら、彼のために生き抜くと思うんですよね。。。。 日本的に考えれば親子心中なのでしょうが、作も台本も日本人ではないですから、そこら辺はやや欧米的解釈です。 さて、彼女の最期の言葉(アリア)は息子に対してです。 「じっと母の顔を見て。貴女の目に、少しでもその面影が焼き付くように、よく見て。さようなら。....さあ、あっちに行って遊んでおいで」 ジョン・ルーサー・ロングの原作小説や、ダヴィッド・ベラスコの戯曲だと息子がもっと小さかったり、蝶々さんが「私を500円でお買いくださり、ありがとうございます」とピンカートンに言ったりするらしいです。こちらはきちんと読んでないので不確かです。
お礼
大変詳しいご解説をいただき誠にありがとうございました。