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ステンレスの色は高温で変化しますか?

タイトル通りなのですが、 ステンレス(SUS304)のパイプをヒーター等を巻いて加熱したところ、 色が茶色っぽく変化しました。 これは酸化なのでしょうか?  どういう理由(メカニズム)で色が変わるのか教えてください。

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noname#107878
noname#107878
回答No.1

 ご存知の通り、ステンレススチールとは鉄、クローム、ニッケルで構成された合金ですが、その組成比率にはいろいろなものがあります。ここで取り上げられたSUS304は、クロームを18%、ニッケルを8%とそれぞれ含んだ鉄系の合金をさして言いますので、別名では18-8ステンレスとも呼ばれます。  一般的にステンレススチールが錆び難いのは、素材の表面部分で大気に直接接したクローム分が大気中の酸素と結びついて表面に不動態皮膜を形成することで素材内部の腐食を防いでいるためです。  ところで、金属にはそれぞれ固有の色がありますが、これは金属表面からの反射光の干渉によって生じるものですが、酸化皮膜を形成する種類の金属では皮膜の厚さによって色調が変化し、さらに鉄材(鋼材)の場合には、酸化皮膜は加熱した温度によっても変化します。  こうした変色現象を通常「テンパーカラー」と呼んでいますが、ステンレススチールに生じるテンパーカラーは、素材に含まれる鉄分が大気中の酸素と結びついて出来た酸化皮膜です。およそ300℃から500℃ぐらいで変色が始まりますが、加熱温度を上げると一般的に酸化皮膜は厚くなり、これにともなって色調もより濃くなります。  最近ではテンパーカラーを利用してステンレススチールに着色をすることが広く行われていますが、ただひとつ問題なのは、テンパーカラーが鉄分の酸化によって出来ていることで、前述のように「クローム分が表面に不動態皮膜を形成することで素材の腐食を防ぐ」というステンレススチールならではの耐食性がそのままでは保てないといった欠点が生じることです。    このため、加工によって生じたテンパーカラーの部分を再度研磨して落としてしまい、クローム分が表面に不動態皮膜を形成しやすくして、元々のステンレススチールならではの耐食性を取り戻させるか、あるいはテンバーカラーを応用した製品などでは別に耐蝕処理をするか塗装によって耐蝕性を高めるようなこともします。

questioman
質問者

お礼

詳しいご説明ありがとうございます。 非常に参考になりました。

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