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保釈金金融って何?
デニーロの「ミッドナイトラン」などアメリカの映画でたまに見かける保釈金金融ですが、日本ではあまり聞きません。「ミッド~」の話から推測すると、刑事被告人に保釈金を貸し付ける金融業のようですが、そういう現象の背景にあるアメリカの刑事訴訟制度と、そのような業者のいない(いるのかもしれませんが)日本の法制度の差はどの辺にあるのでしょうか。 それから、なんでもアメリカのまねをしたがる日本ですので、もしかしたら将来日本も賞金稼ぎが闊歩するようになるのでしょうか。
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お礼
そうですね、日米の刑事訴訟制度については何も知りませんが、例えば司法の現場を描いたアメリカのテレビドラマ「ザ・プラクティス」などを見ていても、日本とはずいぶん違うなと感じます。裁判の中で弁護士や検察官はシェークスピア俳優のように演技して、陪審員や裁判官の心証を得ようとします。それは証拠や証言を背景にして、説得力のあった方が勝ちという極めて単純なしくみにも思えます。 またアメリカのように、捜査や起訴の過程で法的なミスが分かれば、犠牲者の心情に報いることや社会正義の実現という大きな目的よりも、被疑者の人権を優先して罪を問わないという態度はある意味潔いと言えなくもありません。 アメリカは建国の過程で、日本人から見ると極端とも思える個人主義を育ててきました。米国憲法修正第2条でしたか、民間人が武器を持つ権利に関して、大きな批判と犠牲を払いながらも維持してきた経緯には、確かにそのような一つの背景があってのことと理解しています。 一方、日本人には少なくとも江戸時代の昔から、「お上」感覚があり、犯罪捜査や司法に関しては民衆が関わらないことが暗黙の規則のように扱われてきました。その影響でなのか、犯罪捜査を一般人が行うことに大きな違和感があるのだと思います。 そのような彼我の差はあるのでしょうが、ここで忘れてならないのは、殺人事件などの凶悪な犯罪には必ず被害者や遺族が存在し、その悲しみや悔しさを考えるとき、その裁判がシェークスピア劇の田舎芝居のように扱われるのは、やはり心情的に大きな抵抗があるのです。 そして、またこれとは別の問題として、万万が一冤罪で罰を受ける人がいるなら、真犯人を取り逃がすことになり、捜査手法や司法手続きの硬直化によって社会正義の実現も被害者の心情に報いることも永久に失われてしまいます。 それを回避するには人々が大きな関心をもって司法制度の維持や運営を注視し、知性と世論によってコントロールしていくしかないということになります。今後、日本でも、市民生活と犯罪捜査の現場は、犯罪の発生が増えると予想されることとあいまって、いろいろな意味で益々接近してくるのは、必然だと言えます。 ご回答いただきありがとうございます。