• ベストアンサー

Black-Scholes方程式について

デリバティブの価格はBS方程式であらわされますが、 この変数の中に期待利益率μが含まれていないのはなぜなんでしょうか? 式の導出過程でリスク無しポートフォリオを組んでいるからだというのはわかりますが、 いまいち定性的にぴんと来ません。 期待利益率が2倍だろうと3倍だろうと、ボラティリティや行使価格などその他の条件が同じならオプション価格は変わらない、というのがいまいち理解できません。 どなたかわかる方、よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • Chuck_GOO
  • ベストアンサー率64% (1018/1586)
回答No.1

期待利益率によってオプション価格が変わる、とすれば、 ・期待利益率がオプション価格に影響を与える要素である さらに言えば ・期待利益率が市場で(ある程度以上)等しく一致するレンジにあるからこそ、オプション価格に影響を与えうる ということになろうかと思います。 ところが市場の期待が等しく一致しているのであれば、将来の価値は予想可能な精度を保つことになり、そもそもオプションは成り立たないのではないか、と考えられます。 すなわち、「対象資産に対する市場の期待が異なる(=期待利益率を一意に設定できない)からこそボラティリティが生じ、オプションを組む意味がある」ということではないかと考えますが、いかがでしょうか。 CAPMでも、市場全体のボラティリティαと、個別資産のボラティリティΒとを分けて考えますよね。ここでは個別資産のリターンはαとβのかけあわせで決まり、これが即ち、(ヒストリカルな観察に基づいた)期待収益率、ということになります。 ここでは期待収益率は導出できますが、これはあくまでも過去その他の”観察に基づいた”期待収益率であり、純粋な意味での期待収益率ではありません。 ただしこの意味での期待収益率、ということでよろしければ、原資産利回り(安全利子率を考慮)とボラティリティとの組み合わせにて、期待収益率に近似した概念とすることが出来る、という考えることが出来るかもしれません。 以上、もしご参考いただける部分あれば幸いです。。。

funifuni11
質問者

補足

ご回答、ありがとうございます。 僕は、市場の期待が一致していたとしても、オプションは成立しうると思います。 Black-Scholesモデルにおいては株価変動は 期待収益率によるドリフトと、ボラティリティによる正規分布の和で表されます。 この正規分布項は、μとσがたとえ分かっていたとしてもその挙動を予測することは不可能なため、やはり将来の株価にはばらつきが出ます。 将来のばらつきが出る以上、オプションという概念は成立するのではないかと思います。 Black-Scholesモデルにおいては、 CAPMのように、期待収益率とボラティリティの間に線形の関係があることは前提とされていません。 同じボラティリティで、期待収益率の異なるような2種の個別資産が存在しても問題ないと思うのです。 そして、その2種の異なる資産に対するオプションの価値は、 行使価格と満期日が同じでさえあれば同じになります。 しかし、期待収益率が異なる以上、この2種類のオプションの、満期時の期待価値は異なると思います。 満期時の期待価値が高ければ、それが現在価値にも反映されて 現在のオプション価格に差ができると考えることができるかと思うのですが、 いかがでしょうか。 よろしくお願いいたします。

その他の回答 (1)

  • tiuhti
  • ベストアンサー率66% (447/668)
回答No.2

仰られる「期待収益率」が「株式そのものの期待収益率」を意味する、という前提で回答させて頂くと、BSモデルは、「将来の株価が、対数正規分布に従う」という仮定の下のプライシング・モデルですから、非常に乱暴に言えば、上がるか下がるかの確率は同じ、という事です。 実務的に考えても、株式の期待収益率が大幅に上がる(簡単に言えば、すごく上がりそうだと、多くの投資家が考えるようになる)と、それは株価の予想ボラティリティが上がる、という事と同じですから、オプションのインプライド・ボラティリティは上がって、プレミアムもあがり、CallもPutの価格も上がります。 (Callの価格が上がれば、Callの買い=Putの買い+先物の買いですから、裁定関係が働いて、Putも上がります。) つまり、株価の期待収益率の変化は、インプライド・ボラティリティの変化として織り込まれる、という事でしょう。 オプションそのものの期待収益率の話であれば、それがインプライド・ボラティリティの形で、プレミアムに含まれている事は言うまでもありません。 結局のところ、インプライド・ボラティリティという変数に、様々な要素が含まれている、というのが「BSモデルが非常に簡潔で、実務的に優れている」事の最大の要因でしょう。

関連するQ&A

  • 微分方程式の解法ですが、

    (x^2-y^2-z^2)dx+2xydy+2zxdz=0 3変数の微分方程式ですが、完全形ではないものです。 どのように解けばよいか教えて下さい。 積分因子を求めると思うのですが、まず導出過程が分かりません…

  • 方程式の作り方

    販売価格 X2500円 Y3000円 XとYの売上高割合を3:2と考えた場合のXとYの数量の割合を求める方程式がわかりません。 日商簿記1級での答えを求める過程の一部なのですが、 解説を見てもXとYの割合は求めず加重平均貢献利益率を使用して答えを導きだす方法しか載っていません。 方程式からXとYの売上数量の割合を求めることができると思うのですが、方程式が思いつきません。 中学生レベルの簡単な方程式だと思うのですが、教えて下さい。

  • コールオプションの価格

    現在の株価250円、残存期間1年、行使価格300円、無リスク利子率年0.5%、ボラティリティー年15%とするときの、この株式を原資産とするヨーロピアン・コールオプションの価格を、 ブラックショールズモデルの式に当てはめると、 2.380 となりました。 この求めた価格は正しいでしょうか?? 自信がありません;; ちなみに、Excelで次のような計算をしました。 d1=(ln(株価/行使価格)+(無リスク利子率+ボラティリティー^2/2*残存期間)/(ボラティリティー*√残存期間) d2=d1-ボラティリティー*√残存期間 標準正規累積密度関数の計算 N(d1)=normsdist(d1) N(d2)=normsdist(d2) よって、コールオプションの価格は、 株価*N(d1)-行使価格*e^(-無リスク利子率*残存期間)*N(d2) の計算によって、2.380と求められました。 この結果は正しいでしょうか?? また、このコールオプションの価格がわかると、何がわかるのでしょうか??

  • コールオプションの価格

    現在の株価250円、残存期間1年、行使価格300円、無リスク利子率年0.5%、ボラティリティー年15%とするときの、この株式を原資産とするヨーロピアン・コールオプションの価格は、 50.884 と求まったのですが、この価格から分かることってあるのでしょうか?? 回答よろしくお願いします。

  • 方程式の解き方

    年間あたり500ユニットの潜在的販売数量に基づいて、新商品に跡付け可能な個別費用を990、000ドルと見積もった。売上高利益率を15%達成するための目標販売価格はいくらであるか? 500X-990,000=0.15(500X) (1-0.15)x500X=990,000 425X=990,000 X=2,329 数学が大の苦手です。この方程式のわかる方何方か簡単に説明願います。どこから(1-0.15)なんて出てくるのでしょうか?

  • 目標資本利益率達成のための売上高算出の公式

    目標資本利益率を達成するために必要な売上高を算出する以下の公式の導出過程を教えていただけませんか? 目標売上高=(固定費+固定資本×資本利益率)÷(1-変動比率-変動資本率×資本利益率)

  • オイラー・ラグランジュ方程式の導出過程において

    オイラー・ラグランジュ方程式を最小作用の原理から導出する過程において、以下の添付画像の式(6)のように部分積分を行いますよね。 (画像の出展 : http://hooktail.sub.jp/analytic/verifyLagEq/) その右辺第一項の中にある ∂L/∂(q_k)' は定数のように扱われているように見えるのですが、一般には時間依存していると思います。なぜこのように書けるのでしょうか。 はじめにL(q, q', t)と表示してあることから、この3変数を独立として扱うということなのでしょうか? 初歩的な疑問とは思いますがどうかご回答をよろしくお願いします。

  • eのべき乗の方程式について

    以下の方程式について質問です。 ・e^(2y)-2x*e^y-1 = 0 この方程式を y= の形にせよ。 また、x、yは変数です。 私のやり方では (logの底はeです) e^(2y) -2x * e^y = 1 e^y(e^2-2x) = 1 e^y = 1/(e^2-2x) log(e^y) = log|1/(e^2-2x)| y*log(e) = log|1/(e^2-2x)| y = log|1/(e^2-2x)| とやったのですが違うみたいです。 答えは y = log|x+sqrt(1+x^2)| で、この答えの導出方法は理解したのですが、 私のこのやり方だとうまくいかないのはなぜでしょうか? 何度も見直したのですが、解答過程で間違っていそうな点が見つからなかったので。 解答よろしくお願いいたします。

  • 現代ファイナンスの問題がわかりません・・・。

    現代ファイナンスの問題がわかりません・・・。 二人の投資家AとBが存在し、二つのリスクのある証券1、証券2が取り引きされている証券経済を考える。 いずれの投資家の効用もポートフォリオの収益率の平均と標準偏差とに依存し、二つの証券の供給量(存在する量)は共に1であるとする。 市場均衡における証券1と証券2の期待収益率(グロスの期待収益率)は104%と110%、収益率の標準偏差は2%と8%、均衡価格は100と200であり、二つの証券の収益率の相関係数は-1であった。 いずれの投資家も二つの証券に対して自由なポジションを取れると仮定するとして以下の設問に答えなさい。 (1)二つの証券からなるポートフォリオの中で標準偏差が最小となるポートフォリオを考える。このポートフォリオの期待収益率と標準偏差を求めなさい (2)マーケットポートフォリオの期待収益率と標準偏差を求めなさい (3)均衡における投資家Aの最適なポートフォリオの期待収益率はマーケットポートフォリオの期待収益率よりも大きかった。このとき投資家Bの最適ポートフォリオはどうなるか理由も含めて答えなさい (4)”均衡においてはいずれの投資家も二つの証券のどちらであってもショートポジションをとることはない”という主張は正しいか。正しい場合は理由を、間違えている場合は反例をあげて説明しなさい (1)からなにをしていいのかもわかりません・・・。すみませんがどなたか教えていただけるとありがたいです。

  • [証券投資/現代ポートフォリオ理論] 危険回避者と期待リターンについて

    どなたか教えてください。 現代ポートフォリオ理論において、投資家は危険回避者であることを前提としていますが、 ●質問1●危険回避をするなら、そもそもなぜリスク性商品に投資を行うのですか?国債を買っておけばいいと思うのですが。やっぱり期待リターンが高いからでしょうか? しかし、デリバティブのプライシングの立場(リスク中立)からみると株式の理論先物価格は 無リスク金利-配当率 から算出されますよね? 株式の期待リターンは3~7%ぐらいとすることが多いようですが、今の日本だと無リスク金利-配当率は明らかに3%を上回りません。 ●質問2●どのような根拠から期待リターンを3~7%と置くのですか? 将来の株価(もしくは収益率)を考えるにあたって、その期待値を、「危険回避者」は高く見積もり、「リスク中立者」はそれよりは低く見積もる、というのが、どうもしっくりきません。 そもそも長期分散投資が時間分散および投資対象分散により当初期待通りのリターンを出す見込みが高まるという前提の下で推奨されるのであれば、証券会社などは手数料収入に頼らず、もっと自己勘定取引をやってもいいと思うのですが・・・