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殿様の性生活

starfloraの回答

  • starflora
  • ベストアンサー率61% (647/1050)
回答No.5

    わたしは原典資料などを見ている訳でも研究しているのでもありませんので、色々な本に載っていたことなどから述べるのですが、まず、日本の文化、そして多分中国の文化でも、「男色」あるいは「男性同性愛・同性愛行為」は、社会的に禁じられていたものでもなければ、悪いことでもなく、風俗が乱れているとか、道徳が頽廃しているとか、そういう意味でもなかったのです。それは、ごく自然なこととして社会的文化的に認められていたのです。     男性同性愛を「悪」「罪悪」「風紀の乱れ」などとする考え・規準は、西欧のキリスト教文化と共に入って来たもので、それが入って来た後も、日本の文化の大勢としては、男性同性愛が悪だとか異常だとか、そういう認識は一般庶民にはなかったはずです。ただ、明治期において、西欧の文明国を自称する国の人々は、日本では、公然と男性同性愛があるというのを知って、その部分が「日本が遅れている部分だ」と評価した事実はあります。これは、江戸時代前、日本に訪れた、スペイン、ポルトガルなどのイエズス会士なども、本国や修道会本部への報告で述べています。日本人は(西欧を除いて)世界でもっとも優秀な国民であるが、男色の悪弊・悪習がある云々というようなことです(そういう当時の西欧でも、公然と認めていなかっただけで、男性同性愛は一杯ありました)。     明治政府は、文明国として西欧に認められたがっていたので、我が国の男色の流行は憂えるべきことである、などと言っていて、男性同性愛を禁止乃至、文化的に悪だ、良くないことだという啓蒙を、上からの指示や教育を通じて、徐々に浸透させていったということがあります。     日本には、考えてみれば、男色とか男性同性愛が社会的に悪だとか、風紀紊乱だとか、罪悪だとする何の根拠もありません。西欧のキリスト教国でも、実は男性同性愛は多数あり、かなり一般的なことで、庶民も貴族もやっていたというか、自然にあったのです。ただ、キリスト教では、『聖書』に、「男と、女のように一緒に寝る者は、これを殺さねばならない」とか、非常に厳しい「男性同性愛否定」の律法があり、キリスト教では、公然と、男色・男色行為は「悪」である、「神の御意志に反することである・不自然なことである」ということになり、男色が理由で、死刑になったり、重罰を受けたりする者が多数いましたし、単に宗教的なだけでなく、世俗の法律でも、男色・男性同性愛が発覚すると告発され、裁判になり罪となりました。ごく最近まで(半世紀前ぐらいまで)、西欧の国々には、そういう法律(男性同性者を裁く)があり、裁判がありました。有名な例としては、オスカー・ワイルドは、さる貴族の子弟と、そういう関係を持ったということで、裁判にかけられ、獄中生活数年を送りました。その後、出てきてワイルドは、身体を悪くして間もなく死にますが、これは、本当かどうか知りませんが、監獄のなかは、それこそ、女がいないので機会的同性愛の修羅場で、ワイルドのような上品な男だと、暴力囚人の玩具で、やりまくられたので、健康を害したのだいう説(俗説だと思いますが、事実である可能性が高いです)があるぐらいです。     日本に戻ると、江戸時代には、公然と武士も庶民も、それが好きな人は、男性同性愛をしていましたし、戦国時代、室町時代、鎌倉時代も同様です。武士階級だからということはなかったようです。平安時代以前になって来ると、資料が少なくなってきて(公然とは、性的な事柄は露骨に書かない文体であったので、記録に残らないのです。ただし、文章の行間を読むと、それと分かります)、確実には言えませんが、あまり事情は変わっていなかったと思います。平安より前の時代も同じです。     武士や戦士の場合、これは世界の文化で共通するのですが、男性同性愛などで成員が互いに結ばれた戦士集団の方が、その程度の低い集団より、集団戦闘などでは、強かったという事実があります。人は、自分が憧れるもの、理想とするものに対し、愛を抱くもので、この「憧れる」ものは色々な意味がありますが、戦士にとっては、一つに、優秀な戦士こそ理想と仰ぐというのが言えますし、戦士集団の若い者は、年長者に憧れや愛を抱き、また、それを受け入れ形を作る者が、優れた武人として認められ、また、このような男性のあいだの性的関係も含めた広義の「友愛集団」は、互いの結束も強かったということがあります。近代軍のような規制が厳しくなった軍隊は、女性を集団から規則で排除しましたが、昔の戦士集団は、別に、戦地であっても、相手にする女性(欲望の対象とでもいえばよいか)には、そんなに困らなかったのです。必要なら、戦地で、女を強姦してもよいし、昔の軍隊には、娼婦集団が、付随していたというようなこともあります。無論、「男性友愛」で結束を意図的に強めようとする軍集団の場合は、意図的に女性を排除しました。古代ギリシアの軍隊には、そういう傾向があり、なかでもスパルタには、念友関係で結ばれた者たちで、構成される無敵の軍隊がいたのですが、この有名な軍隊は、確か、ペルシアか、アレクサンドロスの軍隊に破れたはずです(合理的戦法や圧倒的な軍事力の差の前に、精神的絆で無敵を誇った軍も破れたということです)。     武士レヴェルでも、庶民レヴェルでも、男性同性愛関係は、日本では、珍しいことではなく、ごく普通のことだったのです。支配者の場合、自分を裏切ることのない側近を造るためには、若いあいだに衆道の相手をさせ、自己の人間をよく教え、寵愛することで、その心を掴んだということがあります。若者はやがて、成人して家来になる訳で、この時、念愛関係があった家来は、それだけ、心のなかまで知っており、深く相手を知っているので信頼でき、また家来も、単に、俸禄や、恩賞で仕えているのでは、義父や兄やそれに準じる人として主君を仰ぎ見るので、信頼関係も深く、仕え方も、誠心なものであるので、何時寝首をかかれるか分からない戦国では、こういう形の家来を若い時から育成する必要があったのです。単に容姿だけではなく、有能さや、武勇や、誠実さ、頭のよさなども考慮に入れて、側近の小姓を決めたとも言え、男色が好きな武将は、美童も求めたでしょうが、それほど容姿がよくなくとも、将来、優秀な家来となりそうな、心の直い、優れた若者は小姓として寵愛したということが、ごく自然なことだったのです。     機会的同性愛・環境的同性愛というのも確かにありますが、その場合は、女性がいないので、その代用に、女性的な男を、女性に見立てたということで、これはごく普通のことです。しかし、性的欲望や、憧れや、親しくなりたいという欲求は、性別に関係せずある訳で、ごく自然な感情、行動だと言えます。     大名や武将は、後継者を造らねばならないので、男色ばかりしていると、家来が、もっと正室・側室のお相手をして、子孫を残されるようにと、忠言というか、圧力がかかったものです。豊臣秀吉の場合、根っからの女好きというのと、他に分からない彼の個人の内面的理由があって、意図的に男色を避けたのだと思えます。秀吉ぐらいになると、出自はともかく、男色を嗜んで当然だという考えがありますし、若い家来も望みますし、これは上に立つ者の義務にも実はなります。秀吉の場合、意図して強く避けたのでしょう。     なお、男性同性愛が風紀紊乱だという風に言われるのは、キリスト教社会は、爛熟期のローマ帝国の退廃的文化を知っていますから、それと結びつけて非難している要素もあります。文明の爛熟期には、男色も大ぴらに商売として売り出されるだけでなく、もっと色々な意味で、常軌を逸した性風俗の混乱が出てきます。男性同性愛の「あるべき姿」というのも、古代からある訳で、それからの逸脱がひどいので、ローマ時代の同世代の真面目な人物は、最近の風俗の乱れなどと批判していたのでしょうし、それを元に、誇大にキリスト教文化で、ネガティブ宣伝を行ったのでしょう。(西欧の近代国家で、男性同性愛を罰する法律があったというのは、実質、社会で、そういう行動がかなりあったということなのです。異端者を非難する言葉として、「男色家・大食漢」というような言葉があるのですが、これは非難の言葉で、決まった形です)。  

hide120
質問者

お礼

回答ありがとうございます。かなりよく理解できました。

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