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|a・b|=Re(a・b) について (内積)
adinatの回答
- adinat
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♯2です。どうも議論が噛み合っていないので、基本的なことからお話します。その前に、tuort_sig様もきちんと「複素空間」の定義を与えてください。これだけの用語ではどうとでも取れて、議論になりません。 一般に加法とスカラー倍が定義でき、いくつかの公理を満たす集合をベクトル空間といいます。スカラーとは、そのベクトル空間に作用する「体」の元です。体ならば何でもよいので、実数体Rや、複素数体Cの他にも有限体F_pや、有理数体Qなどを係数体(スカラー)とするベクトル空間を考えることができます。係数体をRとする場合を「実ベクトル空間」、係数体をCとする場合を「複素ベクトル空間」と呼ぶことにします。内積とは、通常、そのベクトル空間の二元に対して、その係数体の元を対応させる、双線型(あるいは準線型)二次形式のことを指します。したがって、実ベクトル空間においては、内積は実数値となりますし、複素ベクトル空間においては内積は複素数値になります。 実は複素数CはR^2と同一視することが出来ます。その意味で、n次元複素ベクトル空間を2n次元実ベクトル空間と思うことができます。しかし、これらは実ベクトル空間(係数体をRと思ったとき)としては同型ではありますが、必ずしも同じものと思ってよいわけではありません。実ベクトル空間には、基本的に複素構造が入っていないからです。(ただし上でも述べたとおり、2n次元ならn次元の複素構造を入れることはできます)いずれにしても、複素ベクトル空間と思って、そこに内積を入れるならば、それは普通はユニタリー内積と呼ばれる複素数に値を取る、準線型二次形式によって計量を入れるのだということです。その下で、tuort_sig様がおっしゃられたようにRe(a・b)=1/2{(a・b)+((a・b)のバー)}などの公式が成立することが示されます。これはユニタリー内積を持つ、複素ベクトル空間においては正しい主張です、ご安心ください。#5様は、おそらく複素ベクトル空間もすべてC=R^2の同型を用いて実ベクトル空間とみなして内積を入れているとお考えなのだと思います。もちろんその意味で内積を導入するのであれば、それは実数値になります。 ただ再三皆様もおっしゃられているとおり、|a・b|=Re(a・b)この主張は一般には決して成り立ちません。a,bに何らかの条件があるか、あるいは、定義が一般的なものと異なるか、その書物が勘違いをしているのかのいずれかとしか思えません。例えばaの代わりに-aとしてみてください。左辺は値を変えませんが、右辺はマイナス倍されます。それが等しいわけだから、常に|a・b|=Re(a・b)=0でなければなりません。これはa・b=0が常に成り立つということと同じですから、すべての内積を0とした計量を入れない限り、ありえません。しかしながら、そのようなつまらない内積空間を考えているともとても思えませんので。
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お礼
回答誠にありがとうございます。
補足
う~む。質問の仕方が悪かったみたいです。シュワルツの不等式から三角不等式を導いてください。成り立たないという|a・b|=Re(a・b)を使わずに。結局私が知りたいのはシュワルツの不等式から三角不等式を導く過程で、|a・b|=Re(a・b)が出てくるまでは順調に理解していました。問題の式|a・b|=Re(a・b)が成り立たないとバッシングを受けますと、ではどのようにして導いたらよろしいのでしょうか?誰か、この悩みを氷解させていただけませんでしょうか?