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芳香族の配向性・電子吸引(供与)ってなに?

いろんな説明がありましたが、よくわかりません。 起こる原因・そうなる原因を教えてください。

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noname#62864
noname#62864
回答No.3

起こる原因は、置換基の誘起効果と共鳴効果です。 これらによって、ニトロ化などの求電子置換反応の中間体の安定性が変化します。 一般に電子供与性の置換基はベンゼン環の反応性を高め、特に、オルト位とパラ位の反応性が高くなります。 また、電子求引性の置換基は反応性を低下させ、特にオルト位とパラ位の反応性を低下させますので、相対的にメタ位での反応が優先するようになります。 前者をオルト・パラ配向性、後者をメタ配向性と呼びます。 ただし、ややこしいことに、冒頭で述べた誘起効果と共鳴効果が異なった配向性を示すように作用することがあり、その場合には、より強い方の効果が表面に現れてくることになります。 たとえば、ハロゲン置換基の場合には、反応性においては誘起効果による不活性化が優先し、配向性に関しては共鳴効果に起因するオルト・パラ配向性が優先しています。 詳細はこれまでの回答にも書かれていますので省略します。

akira909
質問者

お礼

みなさんありがとうございました。非常に難しい内容でしたがよくわかりました。

その他の回答 (2)

  • Kentamago
  • ベストアンサー率68% (11/16)
回答No.2

化学系の大学院に行っているものです。少し長くなってしまいましたが、定性的にイメージを持てるように説明したつもりなので、そんなの知ってるよ!って思われるかもしれませんが、書かせていただきました。 「ある化合物(例えばベンゼン)について、未置換体(ベンゼン)を基準として、置換体(メチルベンゼン)を比べた場合、置換体(メチルベンゼン)は、どのくらい反応速度と反応位置が変化したかなぁ~?」ってことです。 つまり、ベンゼンにある置換基がついたとき、元のベンゼンに比べて、反応速度がどんくらい変わったのかなぁ~?という尺度が、『活性化基・不活性化基』というやつです。もうひとつ、反応位置がどれくらい変わったかなぁ~?という尺度が、『配向性』といい、『o・p配向性、m配向性』というやつです。 このような観点から、置換基を分類しているのです。つまり、4種類の置換基が考えられることになります。 1.活性化基で、op配向性基(-NH2、-OH等) 2.活性化基で、m配向性基(なし) 3.不活性化基で、op配向性基(-Fなどのハロゲン等) 4.不活性化基で、m配向性基(-NO2、-COOH等) akira909さんの質問だと、配向性と電子吸引と供与の関係がわからないってことですよね?? つまり簡単なことで、ある置換基が電子吸引的か供与的かってことで、置換体の配向性が変化してくるってだけのことですよ♪ 簡単に言えば、単なるベンゼンは6箇所どこを攻撃されてもいいわけですよね??しかし、例えばメチル基という置換基が導入されると、次に置換基を導入しようとした場合には、メチル基から見て、1位、3位、5位に優先的に置換基が入ってくるってことです♪逆に言えば、2位と4位には置換基を導入しにくくなったというか、できないじゃん?!( ̄□ ̄;)!!ってことです。 理由については、有機化学の基本的な本であれば、共鳴構造式などを用いて理論的にしっかり説明してくれていると思うので、ここではこのような定性的な説明に控えさせていただきます。 少しでもお役に立てればと思いますm(_ _)m

回答No.1

配向性というのは簡単にいうと、一置換ベンゼンに芳香族求電子置換反応をするとき、その置換基に対してどの位置で置換が起こりやすいかというものです。 一般に電子供与性基(アミノ基、ヒドロキシル基、アルキル基など)はオルト・パラ配向性、電子吸引性基(ニトロ基、スルホ基、カルボキシル基など)はメタ配向性となります。 例外はハロゲンで、これらは電子吸引性なのに、オルト・パラ配向性を示します。 上のような配向性を示す原因は、図で書くとわかりやすいのですが書けないので言葉で説明すると、アミノ基の場合、窒素上のローンペアがベンゼン環のC1の炭素(アミノ基のついた炭素)の方へ提供され二重結合になり、C1-C2間にあった二重結合の電子対はC2上に移動する、あるいはさらに二重結合が倒れていってC4上に電子対が移動する、という共鳴構造を取ることが出来ます。 つまりアミノ基から見てオルト、パラ位は電子密度が高くなります。 求電子置換とは求電子体の攻撃を受ける反応ですから、電子密度の高い位置が置換しやすくなります。 また無置換ベンゼンよりベンゼン環上の電子密度が高くなっているということは一般に反応性も高くなっているということになります。 逆にニトロ基などの場合、ベンゼン環のC1-C2間の二重結合がC1-N間へ移動し、C2上に+、あるいはC3-C4の電子対がC2-C3に倒れてC4上に+のような共鳴構造になっています。 オルト、パラ位の電子密度が低いので求電子体の攻撃は相対的にメタ位の方が起こりやすくなります。 電子吸引性基がつくと反応性が低くなる理由も同じことです。 長くなってしまったのでハロゲンの場合は自分で調べて見て下さい。(ヒント:誘起効果と共鳴効果)

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