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芳香族 -COOHの配向効果

有機化学についての質問です。 求電子芳香族置換(トルエンに硝酸を反応させるような)の勉強をしています。置換基が電子供与性か求引性かで、置換反応の速度や新たな置換基結合する場所が異なるというところまでは、理解できました。 教科書によるとトルエンのメタ位にーCOOH基がついた芳香族ではメチル基のオルト位(ーCOOH基に対してパラ位のみ)、パラ位に新たな置換基がつくそうです。そこで質問なのですが、-COOH基の求電子芳香族置換に及ぼす配向効果(速度への効果・配向性)について教えてください。 私としては、-COOH基はOも多いし求電子性が強いのでは?と思うのですが、上に挙げた反応は、メチル基の電子供与性に影響された反応に思え、ーCOOH基の振る舞いがよくわかりません。 理解が不十分で分かりにくい・間違ってるかもしれない文かと思いますが、よろしくお願いします。

  • 化学
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noname#48539
noname#48539
回答No.2

配向性の問題は、勉強し始めのころは一番悩まされる問題ですね。 以下のように理解されたら分かりやすいかと思います: 「どんなに弱いo-,p-配向性基でも相手が如何に強いm-配向性基であっても喧嘩したら勝つ」ということです。 このことから、ベンゼン環にo-,p-配向性基とm-配向性基が混在している場合でも「m-配向性基のことは何も考えないで、o-,p-配向性基に従う」ということです。 これで配向性の問題は「氷解」です。

grasscat
質問者

お礼

解答ありがとうございます。 疑問の核心が理解できました。 <どんなに弱いo-,p-配向性基でも相手が如何に強いm-配向性基であっても喧嘩したら勝つ> について質問ですが、これは、「電子供与性基が電子求引性基より優先される」と理解してもいいのでしょうか? 例を挙げると、電子求引性基なのにo,p配向性のハロゲン基と、スルホン基をメタにもつ芳香族では上の二つの考え方によって、配向性が変わってくるのですが、どちらが正しいのでしょうか? ひねくれた質問かと思いますがよろしくお願いします。

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noname#62864
noname#62864
回答No.4

補足します。-COOHの電子求引性は共鳴効果によって説明されます。共鳴によって、-COOH上に電子を受け入れやすいということです。式に関しては教科書を見て下さい。 ちなみに、配向性に関しては、No.2(No.3)のご意見の方が少なくとも教科書的には正しいようです。 この件に関して、個人的には納得出来ない点もありますが、説得力のある根拠は示せそうにありませんので、No.2の回答を正解とすべきでしょう。

grasscat
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 共鳴による電子の受け入れ→電子求引性ということですね。 おかげさまで、配向性の理解が学生レベルかもしれませんが非常に深くなったように思います。ありがとうございました。

noname#48539
noname#48539
回答No.3

>これは、「電子供与性基が電子求引性基より優先される」と理解してもいいのでしょうか? はい、それでよいと思います。 >電子求引性基なのにo,p配向性のハロゲン基と、スルホン基をメタにもつ芳香族では上の二つの考え方によって、配向性が変わってくるのですが、どちらが正しいのでしょうか? ハロゲンは、誘起効果と共鳴効果が競い合い、幾分共鳴効果が勝りますので弱いながらもo-,p-配向性基となります。m-配向性基のスルホン基がメタ位に有る場合でも導入される置換基はハロゲン基に支配された化合物が得られます。

grasscat
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 「電子供与性基が電子求引性基より優先される」と考えるほうが正しいように思えたのですが、このときのハロゲンを電子求引性か電子供与性かを区別するのは、難しそうですので(あっているでしょうか?)、やはり「どんなに弱いo-,p-配向性基でも相手が如何に強いm-配向性基であっても喧嘩したら勝つ」がより正しいように思います。

noname#62864
noname#62864
回答No.1

-COOHは電子求引基であり、メタ配向性です。ベンゼン環を不活性化するので、反応速度は低下します。 一般論として、メチル基よりも強い配向性を示します。したがって、ご質問の例では-COOHの配向性の方がむしろ重要だと思います。ただし、その例において生成物からは判断できません。 ちなみに、「-COOH基はOも多いし求電子性」の部分で「求電子性」という言い方は不適当です。「求電子性」は「求核性」の対義語であり、ここでは「電子供与性」の対義語の「電子求引性」を用いるべきでしょう。また、「Oも多いし・・」という考え方も不適切です。 こういった例では、「電子供与性」とか「電子求引性」を考える時に、誘起効果と共鳴効果を分けて考えるべきです。そうしないと説明ができなくなります。

grasscat
質問者

お礼

解答・ご指摘ありがとうございます。 やはり、ーCOOH基はメチル基より強い配向性を示すんですね。 <「-COOH基はOも多いし求電子性」の部分で「求電子性」という言い方は不適当です。> 間違えました。ご指摘のとおり電子求引性とすべきでした。 <「Oも多いし・・」という考え方も不適切です。> こちらは、指摘を受けるであろうとは思っていたのですが、適当な表現が浮かびませんでした。-COOH基の電子求引性はどのように説明するのが正しいのでしょうか?

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