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コブダグラス型生産関数と弾力性について

前置きが長くなるのですが、どうか教えてください。 (前置き) 生産関数をY=A・K^α・L^β ・・(1) とします。 (α+β=1) Y:産出 K:資本 L:労働 この式においてα、βは資本分配率と労働分配率を 表していると理解しています。 両辺の対数をとると lnY=lnA+αlnK+βlnL ・・・(2) になります。 この式においてα、βは産出の資本弾力性と産出の労働弾力性を表していると理解しています。 (質問) (1)や(2)式を用いて、産出の資本弾力性が1を超えるという表現をするにはどうしたらいいのでしょうか? そもそも現実世界において産出の資本弾力性や産出の労働弾力性は1を超えることは無いのでしょうか? α+β=1という仮定を無くしてもいいとは思うのですが、そうすることは経済学の完全分配の仮定を外すことになり、理論的にコブダグラス型生産関数を用いる意味が薄くなりますよね?α+β=1の仮定を外したからといって、αが1を超えるとは限りませんし・・・ なんとかαが1を越えるようなモデルを作りたいのですが不可能ですか?

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noname#161857
noname#161857
回答No.2

Y=A・K^α・L^β (1) で、かつ、α+β=1 (2) と両方を仮定した場合には、どうやってもα>1とはできないと思います。β<0では労働投入の増加によって生産が減少するという無意味な生産関数になってしまうので。 (注)そもそも、コブダグラスに限らず、一次同次の生産関数の場合にはオイラーの定理より、 Y = F_K * K + F_L * L → F_K * K / Y + F_L * L / Y = 1 が成り立つので、資本の産出弾力性と労働の産出弾力性の和が必ず1になり、どちらかが1より大きくなるということはありえないです。 結局(1)か(2)のどちらかの仮定をはずすしかないと思います。 > そもそも現実世界において産出の資本弾力性や産出の労働弾力性は > 1を超えることは無いのでしょうか? 収穫一定の生産関数を仮定した場合にそういうことはありえないのは上で説明した通りですが、収穫一定を仮定しなければ、産出の資本弾力性や産出の労働弾力性は1を超えることもありうると思います。ただ、ここらへんは実証分析の結果によるんではっきりしたことはよくわからないです。 > α+β=1という仮定を無くしてもいいとは思うのですが、 > そうすることは経済学の完全分配の仮定を外すことになり、 > 理論的にコブダグラス型生産関数を用いる意味が薄くなりますよね? 理論でコブダグラス型(または一次同次)の生産関数が想定されることが多いのは、完全分配を保証するためというよりも、完全競争を仮定したいからという理由が多いと思います(そもそも完全分配も完全競争を前提としてますし)。α+β>1、つまり収穫逓増となると、完全競争を仮定することはできなくなってしまいますから。 ですので、理論上で完全競争を仮定する必要がなければ、別にα+β=1という仮定、あるいは収穫一定という仮定にこだわる必要は特にないと思います。 ただ、仮定が適切かどうかは分析目的に大きく依存することなので、どんなことを分析しようとしているのによって話が変わってくるとは思います。

ottotto54
質問者

お礼

非常に丁寧なご回答を頂き 本当にありがとうございました。 大変勉強になりました。

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  • onakyuu
  • ベストアンサー率45% (36/80)
回答No.1

α+β=1 としている理由は、以下のように考えると分かります。 今考えている地域をきっかり半分に分けると、その半分については、 K→K/2 L→L/2 Y→Y/2 となるのですが、これ(1)に代入して成り立っている必要があるの でα+β=1でなくてはいけないのです。 なので地域のサイズによる別の効果などを考えたりしない限り、 αが1を越えるためにはβが負になってしまいます。

ottotto54
質問者

お礼

大変参考になりました。 どうもありがとうございました。

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