• ベストアンサー

畑の一部を収穫しないで、作物をそのまま残す風習について

上記の風習について調べたいのですが、どうしてもネット検索で探せません。柿の実をひとつ(か少しだけ)木に残す木守柿のように、収穫に対する感謝を表す風習のことで、市場価格維持のために作物を畑で廃棄するのとは全く別のことなのですが。どなたか情報源をご存じでしたら教えてください。せめて有効なキーワードを教えていただければ、ネット検索できると思います。収穫、残す、感謝、作物、などの組み合わせではうまくいきませんでした。よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • neil_2112
  • ベストアンサー率73% (196/268)
回答No.1

経験的に言えることですが、民俗学の細かな情報というのは、ネット上にはほとんど上がりません。したがって、どうやって言葉を選んだところで、検索では大した情報は見つけることができないのではないかと思います。なぜ質問者氏があえてネット検索を重視されるのかわからないのですが、とりあえず若干の情報を書いてみます。 この問題についての基本文献は、まずは柳田国男の『トビの餅・トビの米』(「定本柳田国男集16」所収)です。 この中で柳田は、トビという民俗語彙の意味について、広く贈り物一般や贈り物の返礼、年玉などの意味で使われているとしたうえで、「たまはる」という言葉の変化形である「タブ」「タベル」の命令形が語源である、というような考察をしています。 つまり、神と人間との贈与関係において、翌年の豊作の期待をこめて人間側から神に差し出された「トビ」は、「与えたまえ」といった意味を持たされたもの、というふうに分析することができることになります。木守柿はその典型例だ、ということが言えるでしょう。柳田の論考を容れた論者には、トミを「天与の作を招来するための呪物」と見る桂井和雄、吉成直樹らがいます。 ただ、木守柿のように成り木に果実を残す例と、畑の収穫の一部を残す例とは、一律に論じていいものかどうか慎重に考えるべきでしょう。そもそも、管見では「畑の収穫の一部」を残す例は見聞したことがありません。民俗事例の報告で目にするのは、「最後の稲束」や「神の稲」などと呼んだりするのですが、「田の稲の一部を意図的に刈り残しておく」というもので、畑の事例はあまり報告事例がないのではないかと思います。 また両者にはもうひとつ重要な違いがあって、それは、「最後の稲束」のほうは残しておいた稲に特殊な構築物をかけるなどしたうえで特定の時期に刈り取り、さらに家に迎える儀礼を行うのが通例であるのに対して、成り木に残された果実のほうには、それがないことです。 それどころか成り木の果実は、不思議なことに、むしろ「盗まれたほうが来年の成りがよい」などといって、盗まれることをむしろ期待するような習俗が多いのです。 そんなわけで、両者は似た事例には違いありませんが、単純にひと括りにするのはやや問題があるといえるでしょう。とりあえず、「収穫に対する感謝を表す風習」として一般化して言い切れるかどうかは疑問です。 「最後の稲束」の意義については、鈴木通大氏の分析が知られています。氏は、最後の稲束と共に稲刈りに用いた鎌なども供えられる例があることから、収穫への感謝の儀礼であると同時に、「田の神」を田から家に迎える行事である、と分析しています。 他方、金田久璋氏らは、稲の生命力の象徴性、稲魂とでも呼ぶべきものを重視する立場からこの習俗を詳細に論考しています(『稲魂と富の起源』)。彼らは、トビをめぐる柳田の論考に対してやや批判的な立場をとっています。 以上、散漫に書きましたが、参考になるようでしたらご活用ください。

kame_3
質問者

お礼

回答を頂いたあと、お礼と追加説明の書き込みをしたつもりでしたが、もしかしたら操作間違いがあったかも知れません。もしも正しく投稿できていなかったとしたら、貴重な回答を頂いたneil2112様に失礼なことをしてしまいました。申し訳ありません。具体的な研究者名と共に、他ではとても手に入らない情報を寄せていただき、本当にありがとうございました。

関連するQ&A

  • 猛暑による作物への影響

    猛暑による作物への影響 今年は世界的に北半球は猛暑、南半球は寒さが厳しいようですが、  1. 夏場に育成する作物の種類  2. この暑さによる作物の不作・豊作の影響 を教えてください。 この時期育って、秋~冬などに収穫され市場に出回る野菜や果物などの価格に、この暑さがどう影響するか知りたいです。 よろしくお願いいたします。

  • 畑の小作者とのトラブル

     一年ほど前に父が急に倒れてなくなりました。生前、父が小さな畑(畑O)を所有し作物を作っていたのですが、数年前に隣の畑の所有者(Aさん)が未亡人となり、作る人がいないので父が隣の畑(畑A)を口約束で小作をしていました。その後、Aさんからはその畑も購入してほしいとの申し出があり、その際、別の隣のBさんの畑(畑B)とあわせる(畑O+畑A+畑B)とそれなりに広い土地になり将来的に家も建てることができるので、畑Aと畑Bを購入しようとしました。しかし、畑Bは値段をかなりつり上げられ、畑A、畑B、ともにそれぞれ単独では畑以外に使用できない形なので、その時は購入せずにそのままにしていました。結局、畑Aは父が小作しており、畑Bは別のCさんが小作をしていました。  ところが、昨年父が亡くなってから事態が急変しました。父が亡くなってすぐにCさんがやってきてうちの畑(畑O)もCさんが作りましょうか?って言ってきたのです。ところが、近所の人からCさんは厄介者なのであまり関わらない方がよいときいたので、私たち兄弟(別居しているので大変なのですが)で近所迷惑にならない程度に畑の手入れをしようってことになり断りました。するとCさんはAさんところにいきCさんが小作をする許可(無料で)をとりにいき、父が小作していた大豆などをすべてユンボでどけてCさんの作物を植えてしまいました。父の畑Oは入り組んでいるので小さな耕耘機は入れてもトラクターを入れようとするとどうしても畑Aに入らないといけません。嫌がらせのようにされたので近所の人に話を聞くとどうやらCさんは未亡人の人の畑を小作(無料で)し、高く転売できる見込みがついたら畑を安く買い、高く転売したりしているようなのです。その話を聞きき父の畑OもCさんに狙われていると感じたので先ほどの畑Aと畑Bを買う方向で話をすすめ、4ヶ月ほど前に正式に母の所有物として購入しました。母が畑を購入すると知ったとたんCさんは畑A、Bともに作付けしてあった作物もほったらかしにしてありました。畑Bにはいもなどが植えてあったのですが、収穫してありました。畑Aにはなすびなどいろいろ植えたままでした。畑ABともに所有したわけですが、作付けしてあるのでそれが収穫するまでは草が生えてこようがそのままにしてありました。そして、先月、畑Bの草が隣の家にまで伸びてきていたので、そこには何も作付けしていないと思い畑Bのみ草を刈り、切り株や廃木をどけて、畑を興しました。すると翌日、Cさんが怒鳴り込んできました。そこには山芋が植えてあったそうなのです。  Cさんの言うには作付けした者の権利があり、弁償しないと訴えるぞってことなのです。山芋が植えてあったなんて知りませんでしたのでとりあえずその日は謝るしかありませんでした。そして翌日、被害額のような用紙をもってきて弁償してもらえるなら大事にはしないって言ってきました。その金額は山芋200本で十数万円、廃木や切り株は大事なものだったらしく移動させたユンボのレンタル(実際にはCさんが所有しています)や人権費なども含めて十万弱、合計23万+慰謝料(金額は明記されていません)って書かれていました。  山芋の植えてあった範囲からすると200本植えたとはとても思えませんし、父が亡くなったあとの嫌がらせなどを考えるととても払う気にはなれません。  畑を購入した契約書には×月×日までに作物もすべてどけて、その土地の権利をすべて母にゆずることという内容の文章が書かれています。また、農作物等、期日までにどかせない場合は購入者(母)と相談して期日の延長するこができるとも書かれています。  ただ、畑を購入する際に仲介に入ってくれた知り合いを介して、今年度は作物を作ってもいいからっていう話が母とCさんとの間にあったそうです。  こんなことなら畑を荒らしてあっても手をつけなければよかったと後悔しています。  そこで、質問なのですが、Cさんに支払う必要があるのでしょうか?また、この畑の件から手を引いてもらうにはどうしたらよいでしょうか?  できれば、あまり大事にはしたくありません。アドバイスお願いします。

  • 規格外農作物に対する農家の方の扱い

    ご覧いただきありがとうございます。 農作物には規格があるため規格外になった農作物は市場に出回らないようです。(最近はふぞろい野菜などで販売している場合もあるが...) そこで、3つほど質問です。 1)農家の方は規格外となり農協などに買い取ってもらえない農作物はどうしているのでしょうか?(畑で処分、独自販路に販売など) 2)もし処分している場合は、なぜ安くても直売所などで販売しないのでしょうか?(需要と供給のバランスが崩れて規格作物の価格下落につながる?農協との関係悪化につながる?) 3)農家の方に規格外作物を安く大量供給してもらうことは可能でしょうか?(飼料用、または販売用として) 以上、実際に農業に携わっている方からご回答していただけると助かります。

  • 田んぼを畑にするための土壌改良の方法

    休耕田を借りて作物を育てています。葉物野菜や生姜、サトイモなどは良く育つのですが、さつまいもがダメです(昨年、今年とも殆ど収穫が極端に少ないです)。 ネットで調べますと、肥料過多による「つるボケ」、「日照不足」など原因は多々ありそうですが、私の場合、これだ!といった原因は見当たりません。 さらに調べてみますと「加湿の土壌では、いもが生育しない!」との記載がありました。 借りています畑は以前田んぼだったところで、高畝にしてもジメジメしています。このような状態の土壌を排水の良い畑にする方法は、ないでしょうか?大掛かりな排水溝工事などは出来ません。

  • 島らっきょうの収穫時期

    島らっきょうを作っています。 最初、数本もらったものを畑で育てて2年で、ずいぶんたくさんになりました。 今年は半分食べてみようと思っています。 さて、困ったことがあります。 島らっきょうというのは沖縄のらっきょうなので、ネットで検索しても沖縄のことしか出てきません(当たり前) 私は岐阜県南部に住んでいますが、こちらでの収穫時期が分からないわけです。 沖縄では3月だそうですが、何の役にも立ちません ┐( ̄▽ ̄;)┌ ? 育ち具合で見分けるしかないようです。 どうしましょう? ご存知の方はお願いしますm(_ _)m

  • 自然農法の畑で哲学すると?

    以下は、既に見た記憶のある文章だと思われる方もあると思いますが、 さきごろ寄せた投稿と同じです。 わたしは農耕と牧畜に起こる文明のことを思うと自然農法に不条理なものを 感じざるをえませんが、皆さまはどう考えられますか。 先月、旅先で早朝、成長しすぎて食べられない牛蒡の木に生った実を てのひらに乗せて、自然農の畑を歩きました。 でたらめに蒔かれてでたらめに生えたようでありながら、 自然の秩序のとおりに関わりをもって、互いにそこにある作物たちは、 食べ物を栽培するには非効率的な反文明的なありかたですが、 人間もそんなふうに、関わって、適材適所に、役に立たないということのない競合の しかたであることが、自然農主義者の願いのように思われました。 でも偶然と闘争に満ちた畑ですから、関係と調和の陰に淘汰されるものたちがあります。 自然農は耕作と施肥をしないのですが、 実生を収穫できるように手入れをしつづけなければ、そんな環境の内ではそれこそ 人類が淘汰されるような気がしました。

  • 生産緑地での農業

    近所(市街化地域)に収穫などをまったくしない生産緑地(畑)がたくさんあります。 どうやら生産緑地に指定されると固定資産税などが優遇されるようですが、農業をやりたい訳でもないのに生産緑地の指定を受けるためだけに、農作物を育てるメリットはあるのでしょうか? それならいっそのこと、生産緑地指定など受けずに土地を売ってしまえばよいと思うのですが、売らずに生産緑地として所有するメリットが何かあるのでしょうか? 畑を維持するのも楽ではないと思うのですが。

  • キャベツの廃棄について

    キャベツが市場にだぶついているため農協が音頭をとってキャベツの廃棄が行われています。これは価格引き上げ(維持)のための生産調整かと思われますが、結託して価格のために生産調整を行う行為は、独禁法その他の法令違反とはならないんでしょうか?

  • 待ち待った春です!今、何を蒔き植え付け収穫してますか?

    春、来たりなば・・・ 待望の春が到来しました。 皆さんの所の菜園・畑では→今は、どんな作業・お手入れ・収穫をされてますか? 私は、ささやかに趣味と実益を兼ね、エコ生活を心がけ食糧自給率の向上に微力ながら努めております。 今、我が家の菜園では土壌改良・元肥堆肥作り、畝寄せを終え ◇ジャガイモの種芋を植え付け ◇ネギやトマト・ミニトマト・すいか・キューリ・ゴーヤ・かぼちゃ・ピーマン・ししとう・パセリの苗を植え付け ◇スナップエンドウ・絹さや・いんげん・ミニ人参・ラディシュの種を蒔きました。 少し残った畑に→今は何を植えようか? この時期には、どんな作業やお手入れが必要なのか? 病害虫対策の自然に優しい効果的アイデアは? 貧乏人の苗だくさん・・・って、諺は有ったか無かったかどうか知りませんが、出来るだけ多くの種類の栽培・収穫・料理を楽しみ味わいたいと思っております。 「多品種少量生産:自産自消」 家庭菜園の楽しみ&適度な運動の両立を目指しております。 そこで、我流(本とネット検索のみ)の気ままな野菜作りですが、諸先輩、皆様の現状「今月の作業内容とコツ」をお教え頂いたり、ノウハウ伝授とアドバイスをお願い出来ればと思います。 Q:皆様の所では→今、何を植えてますか?どんな作業をされてますか?どんな野菜を収穫されてますか?

  • 太秋柿

    大阪住まいで、柿苗(太秋)を4年前に庭に植えました。植えてから2年で3個結実しおいしく頂きました。 昨年は全て落果しましたが、今年は現時点で27個の実が残っています。 ネットで柿の育て方を検索すると、必ず出てくるのが、収穫前に害虫(カキノヘタムシ)の被害。 一応、カキノヘタムシ対策に農薬(モスピラン液剤)も購入しましたが、収穫直前に農薬を噴霧することに抵抗あり、何もしていません。 木酢液で、とりあえずの対策となりますでしょうか。 もしお詳しい方がいらっしゃいましたら、お教え願います。