• 締切済み

ATPについて

同化や異化をはじめとして、色々な分野でエネルギーの単位として「ATP」という物質がでてきますが、実際にどのようにエネルギーとして使われるのでしょうか? 例えば、好気呼吸でグルコース1分子あたり38ATP作られ、身体を動かす時のエネルギーとして使われる…などの文章が教科書にありますが、実際、ATPがどのように使われて筋肉が動いたり、エネルギーとして使われるのでしょうか?ATPが燃えるとも思えないし…。どなたか、教えてください。

みんなの回答

  • suiran2
  • ベストアンサー率55% (1516/2748)
回答No.9

fujishiroさんのような研究者の後には,素人がものが言いにくいのですが,研究途上のものを理解したいと思っても無理があるのではないでしょうか。 fujishiroさんが紹介している運動性タンパク質ATPaseが最も研究が進んでいる分野と思います。他のATPaseは全て膜タンパクで生体膜に存在していて,そのため構造が解明されていないものが多く,現在研究途上と思います。 ATPaseは「何をするのか」は,徐々に解りつつありますが,「どのようにして」は未だ解っていないのではと思います。質問に関してのアドバイスでした。

heiheihei
質問者

補足

ATPアーゼについては、未だ研究途上なのですね。わかりました。 はじめに質問した時よりは、色々な方のアドバイスで理解できてきました。教科書などでATP=エネルギーとして扱われていることにとても疑問があったのです。そのエネルギーはどうやって取り出すのか?と。それに関わる色々な物質を知る機会となり、勉強になりました。

  • fujishiro
  • ベストアンサー率28% (162/574)
回答No.8

このあたりはだんだんと専門外になってはいきますが…。 質問者さんは自由エネルギーというのをご存知ですか。エントロピーとか…。 えーと、今回の限定で説明すると、ようするに、分子というのは、ほったらかしにしておくと一番、安定な形になるわけですね。それを自由エネルギーといいます。 そこにATPが加わると、当然ですが、分子の自由エネルギーというのが変わりまして、安定な形が変形する…すなわちコンフォメーションが変化します。つまり、自由エネルギーの逆方向エネルギーを与えて(これは化学エネルギー)変形することにATPが使われているわけです。 で、ATPが消費されて遊離されることで再び元の形にコンフォメーションが変化するということを繰り返しているわけです。 この言い方が正しいかどうかはわたしにもわかりかねますが、ATPという化学エネルギーが自由エネルギーの逆方向に変換されているわけです。 この辺は生物系ではなくて、物理系の分野です…。わたしも講義で基礎の基礎を習っただけですので。

heiheihei
質問者

補足

自由エネルギーとエントロピーですか?講義でちょっとかじったくらいなので…あまりわからないです。でも、ATPに限っての自由エネルギーの説明は理解できました。ATPが加水分解された際に放出されるエネルギーが、自由エネルギーの逆方向エネルギーになり、これがすなわちミオシンのコンフォメーション変化につながると理解してよろしいのでしょうか? 分子レベルの話になると、物理や化学の知識が必要になりますね。本当に理解するにはその辺から勉強しなおさなければ…。ありがとうございました。

  • fujishiro
  • ベストアンサー率28% (162/574)
回答No.7

筋肉限定でいいんですか? アクチンーミオシン複合体にATPがくっついてADP+Piとなって遊離する際に、ミオシンの一部にコンフォメーション変化を引き起こします。 このコンフォメーション変化によってミオシンの一部が(イメージとして)縮んでアクチンを引っ張る→アクチンから離れて→伸びて→アクチンにくっつきなおす。 という一連の変化がおきます。 回答としてはATPはタンパクのコンフォメーション変化を起こすのに消費されています。

heiheihei
質問者

補足

>アクチンーミオシン複合体にATPがくっついてADP+Piとなって遊離する際に、ミオシンの一部にコンフォメーション変化を引き起こします。 遊離する際、エネルギーが放出されてミオシンのコンフォメーション変化を引き起こすのですか?遊離して…引き起こすの所のイメージがつかずにいます。遊離された際に、どのような働きかけがミオシンになされるのか…そこのところをもしよければ教えてください。

  • 38endoh
  • ベストアンサー率53% (264/494)
回答No.6

> その「渡し方」というのが、リン酸化なのかな?と思ったのですが… ATP の分解も酵素反応なので「E が ATP アーゼ」,「S が ATP + H2O」,「P が ADP + H3PO4」とすると,  E + S → ES → E + P と書かれます。で,私のイメージでは,例えば E の状態と ES の状態で高次構造が違うのではないかと言うことです。もし E が球状で ES が棒状なら,ATP 分子が入ってくるたびに球状と棒状とを繰り返すことになります。このような分子レベルでの運動が,イオンポンプの原動力などになっているのではないかと…。あくまで私のイメージですが。

heiheihei
質問者

補足

なるほど、ATPアーゼとATP+H2Oが基質酵素複合体となり高次構造が変化しているということですね。で、この高次構造の変化が次の変化を起こし、チャネルやポンプの原動力となる…ということでしょうか。

  • 38endoh
  • ベストアンサー率53% (264/494)
回答No.5

非常に鋭い着眼だと思い,感心致しました。私は生物の専門家ではないので以下の回答は自信なしです。詳しくは専門家の登場をお待ち下さい。 ATP の加水分解反応は「ATP アーゼ」という ATP 分解酵素上で行われます。この ATP アーゼにも多くの種類があり,例えば細胞膜のナトリウムチャネルで能動輸送を行う「Na+,K+-ATP アーゼ」,分子モーターとなる「F0F1-ATP アーゼ」など,機能に応じて様々な種類があります。ようは「ATP を分解してエネルギーを取り出す」という働きがあれば,すべて ATP アーゼと呼びます。 ATP の加水分解反応の熱化学方程式は「ATP + H2O = ADP + H3PO4 + 8 kcal」であり,この式をそのまま化学的に解釈すると「1 mol の ATP が分解されれば,8 kcal 分の化学エネルギーが熱に変換される(発熱反応)」という意味になります。しかし,もし体内で本当に熱に変換され,温度上昇にエネルギーが使われてしまうと,そのエネルギーのほとんどは回収不能となり無駄になってしまいます。生物でそのような無駄が行われているとは到底思えません。 以降は私の推測ですが,ATP の加水分解エネルギーは一旦 ATP アーゼに渡されるのではないか,すなわち「ATP アーゼの励起に使われる」のではないかと思います。具体的にどのような励起が起こるのかは ATP アーゼの種類によっても異なると思いますが,多くの場合は「ATP アーゼの高次構造の変化」が起こるのではないでしょうか。構造変化が起こると言うことは,すなわち「力学エネルギーに変換されている」ということです。 ナトリウムチャネルや分子モーター,筋肉などは,すべて「分子レベルの力学的な運動」が生じることによってその機能を発現させております。この分子レベルの力学的な運動の起源こそが,ATP アーゼそのものの構造変化なのではないかと思います。

heiheihei
質問者

補足

「ATPの加水分解エネルギーがATPアーゼに渡される」と考えることができれば、非常にわかりやすくすっきりすることができます!どの参考書及び教科書を見てもATPがエネルギーとして使われると書いてあるのですが、その使い方については一切書かれていないのです。分解され8Kcal/mol放出されるといっても、その熱エネルギーが直接、生命活動に使われるとは思えないし…。 ATPはリン酸同士の結合に莫大なエネルギーを使うことで保存しておいて、利用する時はそのエネルギーをATPアーゼすなわちATP分解酵素に渡すということですね。その「渡し方」というのが、リン酸化なのかな?と思ったのですが…これはどうなのでしょう?リン酸化させることで、ATPアーゼの立体構造を変えることになり、これがATPアーゼの励起であり、立体構造を変えることで、その次の反応のセカンドメッセンジャーとなり、最終反応まで続くという感じで。なんか上手く頭を整理することができませんが、だいぶ理解することができました!ありがとうございます。

回答No.4

エネルギー保存の法則というのをご存知でしょうか? エネルギー保存の法則は系(つまり、ATP→ADP+Piの反応が起こるところ)の中のエネルギーは一定に保たれるという法則ですね。 それと、リン酸同士の結びつきが取れるときにエネルギーが出るというのは分かるでしょうか? この二つがどう関係するのかというと、リン酸同士の結びつきが取れたときに放出されるエネルギーはどうなるのかということです。 一部は熱エネルギーになるけれど、一部は本来の目的となる仕事をします。 エネルギーというものは形をころころ変えることができるものですのでイメージできないかもしれませんが、化学結合が持つエネルギーがそのまま形を変えて、筋肉を動かしたり、化学反応に使ったりします。 どうやって、筋肉を動かすのか分からないようですが、筋肉の構造はわかりますか? 筋肉がなぜ縮むのかはこれが分からないと難しいのですが、ATPを分解した時のエネルギーで動かすんだと思えばいいです。

heiheihei
質問者

補足

エネルギー保存則と、ATPが分解される時に、エネルギーが放出されるというのはわかります。そのエネルギーの一部が放出され、残りが本来の働きをするというのはわからないかったです。その残りが…色々な生命活動に関わる活動のエネルギーになるということですね。 筋肉の構造はわかります。収縮の仕組みもなんとなくわかります。ATPが分解される時に放出される化学エネルギーが収縮にどのように関わるかがよくわかりません…。放出される時に生まれる「熱」によって収縮されるのか、電子やイオンの濃度差でミオシンとアクチンのすべりが起こるのか、収縮に関わる「酵素」がATPから離れたリン酸と結合することで酵素が活性化して収縮に至るのか? 酵素を連続的にリン酸化させる時にもATPがでてきます。はじめは、エネルギーとはある物質をリン酸化させていくことなのかな…とも思いましたが。色々意見を聞いているとそうではないこともわかりました。

  • unos1201
  • ベストアンサー率51% (1110/2159)
回答No.3

詳しく回答する意思はないのですが、最終的には細胞膜の電気的なエネルギー変換とそれにともなうイオンの流れ、その一部の働きによる運動のエネルギーも消費されるものです。 細胞膜の表面にはナトリウムチャンネルやカリウムチャンネル、、カルシウムチャンネルなどの特定のイオンを透過させたり、逆に運んだりする系が存在します。だから、体液や血液の中にはカリウムが非常に少ないのに細胞内には多量のカリウムが存在するし、その膜電位を保つためにナトリウムを排出したり、いろんなリセプターや酵素に反応するカルシウムチャンネルなどがあるのです。 少し大学レベルですが、細胞の膜が興奮するというのは、カリウムが流出し、ナトリウムが流入する状態で、この瞬間の連続が細胞膜電位変化として観察できます。筋電位や脳波、心電図の電位変化も究極はこれらの規則的な変化の総合として観察できるのです。 ここで不応期も説明しなくてはいけないかも知れません。 ある一定の運動や電気的な刺激が伝わるにはどこかで興奮したのが順に伝わる必要があるし、いったん興奮したものが次に刺激が来てもすぐに反応しないようにしないと、反対方向に伝わったり、規則正しくではなく無秩序に興奮し、トータルとして運動にならない状態と成りかねません。 そこで、いったん反応した細胞膜が再びカリウムを取り入れ、ナトリウムをある程度排出するまで、反応しない時期である不応期があるのです。詳しくは生理学の領域ですので、省きますが、電気の動きはイオンの移動、またその状態を元の状態に戻そうとする反応、これらの繰り返しで大量のエネルギーを消耗します。 簡単にいうと、カリウムやナトリウムを細胞の移動には、濃度勾配と逆の場合にはポンプが必要で、それには電気的なエネルギーが大量に要求されます。ここに、すぐに使えるのがATP-ADPの変換の際の電子の放出やそれを利用したポンプの働きです。 たとえると、モーターを回すには、電気が必要ですが、細胞の内部のカリウムをいつも高く保つには外部から高性能のポンプで少ないカリウムをどんどん取り入れないとその状態を維持できない、つまり、電子を介したエネルギー補給が必要なのです。しかも、その局部で利用できる送電線の必要でない電池みたいな存在が必要なのです。 これの代表がATPというわけです。 電子が動けばそこに発熱も生じるし、元に戻すのは拡散より大量のエネルギーを消耗するので、その差は最終的には発熱と、イオン勾配に逆らった電位の補給、充電みたいなものとして利用されます。 パソコンもノートで電池を利用するのなら、蓄電池を充電しないと利用できませんが、利用は簡単でもその数倍のエネルギーが充電には要求されます。その差が充電時の発熱、また、消耗にも発熱を伴います。 運動エネルギーに変わるのは一部で、多くは発熱ですが、この効率がある程度いいのが筋肉ですので、心筋も平滑筋も横紋筋も似たようなものだし、制御する神経細胞も電気の伝導速度が上がっただけで同じような構造です。 さらに脳神経も同じようなイオンの流れですので、脳も使うと発熱が増えますし、脳波も活発になります。 あまり具体的ではないのですが、おおまかにまとめると、このような感じだと思います。結構効率がいい装置なので、エントロピーの増大を減少させる統率のとれた特殊状態、生きている状態を保てるのだと思います。

heiheihei
質問者

補足

ATPのエネルギーが利用されるというのは、最終的には細胞内外でのイオンや電子の流れに利用されるということでしょうか?神経についても静止電位と活動電位にナトリウムポンプやカリウムリークチャネルなどがあるのでイメージできました。筋肉においては…2種類のタンパク質(アクチンとミオシン)が動く時にATPが使われますが、これも結局はイオンの出入りということで考えてもよろしいのでしょうか?他にATPはどういうところで利用されているか、もしよろしければ教えてください。 ATPに対する頭のもやもやがなくなりつつあります。ありがとうございます!

noname#11177
noname#11177
回答No.2
heiheihei
質問者

補足

http://www.motodoc.jp/qualify/kiso4_1.html のページに「ひとつのリン酸基がはずれる毎に、約8kcal/molのエネルギーを放出します。このエネルギーを使って筋の収縮が行われます。」とあります。 わからないのは、この8Kcal/molという熱エネルギー?ですか?これが、どうやって筋肉を動かすに至るのかがわからないのです…。

  • EXAM
  • ベストアンサー率28% (11/38)
回答No.1

このページはどうですか?

参考URL:
http://www4.ocn.ne.jp/~bio/biology/atp.htm
heiheihei
質問者

補足

参考URLに「私たちが食べた食物のエネルギーなどは、消化吸収され、そして最後にATPとなって細胞に運ばれそのエネルギーを使って細胞たちは活動しています。」とありますが、そのエネルギーを使ってというのがわからないのです。どうやってそのエネルギーを使っているのかがイメージできずにいます。ATPからADPになる時に高エネルギーリン酸結合が切れ、エネルギーが放出されることまではわかるのですが…そのエネルギーが熱?化学エネルギーかもイメージできません。もしよろしければ何か教えていただきたいなと思います。

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