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抗体について

抗体とはどのような物質のことを言うのでしょうか? 抗体、γーグロブリン、免疫グロブリン(IgG)の単語はどのように区別されて使用されるのですか? 試薬を注文する時など、anti~とIgG~がありどっちを 購入すればよいか迷ってしまいます。参考文献でもいいので教えてください。

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回答No.2

歴史的についてきた名前がやや重複しているものといっていいと思います。 グロブリン、ガンマグロブリンは生化学のほうから発展してきた言葉で、蛋白を電気泳動したときについた名前で最初は陰性荷電している主要な蛋白の部分(陽極にひかれる)をアルブミン分画、陽性荷電している主要な蛋白の部分をグロブリンと呼び、さらにグロブリンは荷電(泳動度)によりα1、α2、β、γの5つに分けました。 αとβはその後雑多な蛋白で構成されていることがわかりましたが、 アルブミン分画は、中身がアルブミンとプレアルブミン γ分画はほとんどIgGです。 抗体は、免疫学の抗原抗体反応など知識から出てきた言葉で、同定してみたら免疫グロブリンであったわけです。 実態を考えると、抗体は免疫グロブリンとほぼ同義語でIgGAMDEを含む概念です。γグロブリンはIgGとほぼ同じということになります。 どういう観点から語られるかで微妙に使い分けられていることがありますが、話言葉ではそんなに厳密ではないことも多いと思います。 anti- だと IgG以外の抗体を含んでいる可能性がありますが、多分今の試薬ではそんなことはないと思います。カタログを見ればわかるでしょうが・・。 引用サイトではリンパ球の説明のところで微妙に使い分けていますが・・・慣行的な用法といった感じですね。

参考URL:
http://www.inagakidrug.jp/sickness/bien/memo.htm
bonjovi
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 それぞれの呼び方が歴史的な背景に由来しているのですか。なるほど。 今の試薬ではanti-はIgGが精製されたものが多いということなんですが、これはやはり免疫グロブリンの中でIgGが一番抗原と結合能力が一番大きいからなんでしょうか?anti-のカタログを見たんですけど、特にIgGなど明記されておらず、この場合はIgの混合物と考えてよいかなと勝手に解釈しています。 とても分かりやすく参考になりました。

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  • Dr_Hyper
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回答No.4

説明不足ですみません。 IgGはタンパク質の総称で、どんな性質(どんなタンパク質を認識する抗体でも)γグロブリンであればそう呼びます。その範疇の中に、特異抗体があります。 IgG fraction of rabbit antiserum to actinはアクチン抗体です。そして、その抗体のタンパク質名はrabbit IgGと呼んで構わないと思います。血清中からactinを認識するIgGを精製したもので、ラビットの血清内にもともとあったかどうかは、この商品名だけでは判断してはいけませんが、通常ラビットが自分のアクチンに抗体を作ってしまったら、自己免疫疾患ですので、~の抗体とかいてあれば、自己免疫疾患の患者さんからとった血清など特別な物でなければ、抗原を打ち込んで作製したものだと思います。

  • Dr_Hyper
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回答No.3

購入するのは、IgGというタンパク質ですか、何かを特異的に認識する抗体ですか? 同じ物をさした名前ですが、そのIgGが何か特異的なものを認識することがわかっていればanti-xxxと記載され、(特異)抗体として売っています。この場合、ラビットやマウスに抗原を打ち込んで無理矢理血清中に、その抗原を認識する抗体を作らせているのです。 一方通常の生体内ではいろんな物に対しての抗体がちょっとずつありますので、それを総称して免疫グロブリン(IgG)と呼んでいます。 たとえば、IgGというタンパク質が欲しければ、mouse IgGとか、Rabbit IgGと記載してあるものをこうにゅうすればいいです。これは、普通の(?)動物の中に存在する、どんな物に対する抗体かわからないけど、IgGの混合物です。通常抗体を使った実験を行う時のコントロールに使ったりします。一方anti-と書いてあれば、ある特異的な物質を抗体でラベルするようなときに使います。anti-human actinとあれば、ヒトのアクチンという物質に強い結合を示す特殊な抗体です。 ちょっとややこしいのは、二次抗体としてしようされるもので、anti-Rabbit IgG-HRP...などという製品があります。これはrabbitのIgGを認識する抗体です。

bonjovi
質問者

補足

文意からすると、抗原をある動物に注射し得られた抗体はIgGと呼ばないのでしょうか?例えば、IgG fraction of rabbit antiserum to actinという商品があったとすると、これはウサギの中に元々存在するアクチンの抗体ということなのでしょうか?

  • ademu2
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回答No.1

一般に抗体といえば抗原に対するものですので何が抗原であるかで違ってきます。 γ-グロブリンなんかは第2抗体(抗原-抗体に対する抗体として)としてよく利用します。遠心分離しやすいように分子を巨大化させるためです。 anti~は低分子量のペプチドなんかに対するモノクローナル抗体(当然ポリクローナルもあります)が主で一次的な反応に利用します。

bonjovi
質問者

お礼

すぐに回答して頂き、ありがとうございます。 第2抗体という言葉は始めて聞きました。二次抗体とは全然違うものなのでしょうか? それぞれの物質の利用方法がよく分かりました。