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バッファ層ってなんですか?
結晶工学用語のようです。 ご存知のかた教えて下さい。
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現在エレクトロニクスに用いられている半導体素子等は一般に非常に高品質な(欠陥や不純物の少ない)基板結晶表面に数nm~数umの性質の異なる半導体層を何層か積層することによって素子としての様々な機能を実現します。この積層過程で、新たに積層する結晶は下地の結晶の原子配列を引き継いで積層していきます(エピタキシーといいます)。しかし、性質の異なる半導体層はそれに含まれる原子の種類や比率によってそれぞれ異なる原子間距離(格子定数)を有しています。このため各層は格子定数の差を弾性的な歪として内包しながら、下の層に格子定数にそろえて積層することになります。しかしながらこの差が大きすぎたり、小さくても層厚が大きくなると結晶が著しく劣化してしまい、素子作製に十分な品質が得られません。バッファ層はこの格子定数が大きく異なる層を連続して積層しなくてはならない場合に、格子定数差を緩衝する(バッファ)ために2層間に挿入される通常非常に薄い層のことです。一般には2層間の中間的な性質をもつ材料か、通常の積層温度より低い温度で積層した”やわらかい”結晶をもちいることが多いようです。
お礼
大変参考になりました。 本当にどうもありがとうございます。 バッファ層というのは、のりのようなものなんですね。