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ベクトルの内積と掛け算の違い
- ベクトルの掛け算と内積の違いについて質問です。具体的には、2つのベクトルの掛け算と内積の計算方法と性質の違いについて知りたいです。
- さらに、問題の解答において、二乗した式を内積とみなして利用しているのは適切なのか、内積とはどのようなものなのか、また内積の計算方法についても教えていただきたいです。
- これらの質問について、具体的な解説や解答を教えていただける方、お願いします。
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問題の「・」は、内積を表す記号と思います。 >そもそもベクトル同士の掛け算はあるのでしょうか? という問いに対する、昔の人達の一つの答えが、内積だったわけです。 a=(a1,a2),b=(b1,b2)とした時、a・b=a1b1+a2b2 で内積を「定義」してみたら、普通の数の積ととても似ていた、という事です。 ⅹ,y,zを実数とします。実数の積には、例えば次の性質があります。 交換則:xy=yx 分配則:x(y+z)=xy+xz 内積にも同じ性質がありますよね? 交換則:a・b=b・a 分配則:a・(b+c)=a・b+a・c このように普通の数の積と同じ性質を示す「演算」を、「積」と呼びたがる癖が数学にはあります。もちろん、このような「積」を「定義」したのは、それが「便利」だったからです。 例えばベクトルa,b,cが既知であるとき、cをa,bで表したいケースがあります。地道にやろうとすれば、k,Lをスカラーとして、 c=ka+Lb (1) とおいて、2次元ならk,Lを未知数とする2元連立一次方程式に持ち込むわけですが、 d・a=0 や e・b=0 を満たす、dとeなどはわりとあっさりみつかります。いわゆるa,bに直交するベクトルです。これらを使えば、(1)の両辺にdをかけて、 d・c=d・(ka+Lb)=k(d・a)+L(d・b)=L(d・b) ∴ L=(d・c)/(d・b) 同様に、(1)の両辺にeをかけ、 k=(e・c)/(e・a) ・・・などと、一瞬で答えを出せるわけです(^^)。 もちろん内積と普通の数の積は同じではありません。直交するベクトルが良い例で、 a・b=0 (2) において、a,bが普通の数だったら、aまたはbが0です。 しかしa,bがベクトルで内積の場合は、a,bが0でなくても内積は0になり得ます。直交すればOKですから。 でもさっきの例のように普通の数の掛け算のように、便利に扱えます。 というか、昔の人達はそのようなものを、あえて作ったんですよ(便利だから)。ただ便利で、便利に扱えるものなので、間違いも起きやすいわけです。(2)に対して、ベクトルaまたはbを0とするような、間違いです。なので、 >・・・は掛け算じゃないって先生はいいますが・・・ の真意は、掛け算のように扱って良いんだけど、「完全に普通の掛け算じゃないんだよぉ~!」っていう老婆心だと思います(^^;)。そういう意味で、内積の記法には、 a・b=(a,b) と書くやり方もあります。完全に普通じゃないよと・・・。 ちなみに|a|^2は、ベクトルaの長さの二乗なので、内積の定義に従って、 |a|^2=a・a は、もちろんOKです(^^)。
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- kimuroJuly15th
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長文ですが、私なりに分かりやすく(おそらく)書いたので、どうか最後まで読んでください! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー まず、ベクトルは、有向線分(向きと長さを持った線分)です。 例えば、 ベクトルa というのと |a|(ベクトルaの大きさ)=2 がわかっているとき、 それは長さが2の、ある方向に矢印が向いている線分になります。 ーーー ーーー つまり、ベクトルの大きさは長さを意味します。 でも、向きと長さを持った線分a × 同b とかどういうことかイメージできないです。 実際、そんなのはわからないんです。だから、内積という表し方を考えます。 つまりベクトルa × ベクトルbはわからないので 内積という考え方を使って ベクトルa•ベクトルbと表します。わざわざ・を使うのは、 ベクトルaとbをかけているわけではないからです。掛け算の・は×と書くのがめんどくさい人のためのもので、×と全く同じ意味です。 (https://meaning-dictionary.com/掛け算の記号「x」と「・」の違いとは?分かり/ より) なので、内積の「•」は本来は内積記号とか呼ぶべきもので、掛け算の略した書き方としての・とは違います。 さて、内積とは |a|×|b|×cosθです。ご存じのことと思いますがこれは定義です。 また、ベクトルの成分表示(ベクトルa(a1,a2) のような表し方)を使ってするベクトルa・ベクトルbも内積の「•」で、掛け算ではないです。 つまり、 掛け算の"・" → ×記号、普通の掛け算 内積記号ともいうべき「•」→ 掛け算とは言わない。・、×とは違い a1b1+a2b2などや|a|×|b|×cosθのこと。 補足: 内積のベクトルaの大きさ( |a| )・〜〜の・も掛け算の"・"です。 つまり、ベクトルa×ベクトルb の代わりに内積で ベクトルa•ベクトルb と表した後には、普通の掛け算の・、×を使って表します。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ご質問等ございましたら補足いただければ回答します!
- betanm
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ベクトルは大きさと向きを持った量の事、足し算や引き算は分かりやすいですが、かけ算も定義されています。高校範囲では内積しか習いませんが、実は外積というのが存在してて、理系の大学に行くと必須の計算になります。 内積計算は結果はスカラーとなり、外積計算はベクトルになります。 中学で習ったフレミングの法則などは、じつはベクトルの外積なんです。無論中学校ではそれは知らぬまま教えられます。 電磁誘導の原理も外積ですが、これも値だけの計算でベクトル量だとは知られていないですね。 で、ここで気になりませんか?ベクトルに割り算がないことに。 ベクトル同士の割り算は定義されていません。 これは割り算の値が一定に決まらないからという理由です。 このことは高校数学でも取り上げられませんが、数Bで習うベクトルでは、話題にならないですね。 数学では0で割ることは禁止ですよね、それと同じ理由でベクトルの割り算も出来ないのです。 高校の範囲ならば、ベクトルの積は内積だと思ってOKです。 ベクトルの内積の結果は、かならずスカラー量になります。(ベクトル量でははない)ってことです・・・。 高校では、ベクトルは大きさと向きを持った量だと習いますが、その席についての厳密な定義は習いません(内積のみ)。 ベクトルはもっと広い意味で、定義されているのです。