塩化水素と二酸化炭素の混合水溶液の滴定曲線について

このQ&Aのポイント
  • 塩化水素と二酸化炭素の混合水溶液の滴定曲線の変化について説明します。
  • 塩化水素と二酸化炭素が溶けた水溶液の滴定曲線は、塩化水素のみが溶けた水溶液の滴定曲線と比較してどのように変化するかについて解説します。
  • 塩化水素と二酸化炭素が混合した水溶液の滴定曲線は、炭酸の中和による3段階の変化が見られることが特徴です。
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塩化水素と二酸化炭素の混合水溶液の滴定曲線について

高校の化学基礎の定期テストでの問題(要約)です。 知人に、解説がわからないと相談を受けましたが、自分でもよくわかってない部分が多くあるので質問させていただきます。 問題 塩化水素と二酸化炭素が溶けた水溶液を水酸化ナトリウムを用いて滴定した時の滴定曲線は、塩化水素のみが溶けた水溶液の滴定曲線と比較してどのように変化するか描きなさい。 この問題の解説として、回答の際のポイントが4つ挙げられていました。 (i) 二酸化炭素は炭酸となり2段階の電離をするため、塩化水素と合わせて3段階の滴定曲線になる。(第1段階:HClの中和、第2:H2CO3の中和、第3:HCO3-の中和) (ii) 二酸化炭素が炭酸となり電離するため始点のpHが低下する。 (iii) 第1中和点までの滴下量は不変。 (iv) 中和に要する滴下量全体は増加する。 この解説を受けて、私が納得いかない部分が2点あります。 ① (i)について、そもそも二酸化炭素の水への溶解度が低いため、3段階の滴定曲線になるのか(二酸化炭素の分圧を高くすればそうなる?) ② (ii)について、塩化水素が溶けて水素イオン濃度が高い状態で炭酸が電離しなさそうなため、始点のpHは低下するのか(塩化水素の濃度次第?) 正直あまり見たことないタイプの問題で、そもそも問題の設定に指摘するべき点がありそうですが、この2点について教えていただければと思います。 よろしくお願いします。

  • 化学
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  • nious
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回答No.2

添付画像は、 0.1(M)ー塩酸、0.1(M)ーCO₂ が溶けた混合溶液 10(ml) を、 0.1(M)ーNaOH で滴定したときの滴定曲線です。 物質収支:[CO₂]+[HCO₃⁻]+[CO₃²⁻]=[Cl⁻]=0.1*10/(10+x) (M) [Na⁺]=0.1*x/(10+x) [H⁺][HCO₃⁻]/[CO₂]=K₁=10^(-6.35) [H⁺][CO₃²⁻]/[HCO₃⁻]=K₂=10^(-10.33) 先ず「3段階の滴定曲線」とは「中和が3段階に起こる」のか、 それとも「pHジャンプが3つの当量点近傍で生じる」のか。 少なくとも指示薬を用いて滴定するには pHジャンプが起こる必要があります。そう考えると後者の解釈が妥当と思われる。 「NaOHーNa₂CO₃ の混合溶液を塩酸で滴定」は2段階滴定の定番ですが、中和は次の順で3段階に起こります。 (1) NaOH + HCl → NaCl + H₂O (2) Na₂CO₃ + HCl → NaHCO₃ + NaCl (3) NaHCO₃ + HCl → CO₂ + H₂O + NaCl しかし滴定曲線での pHジャンプは (2),(3) の当量点の2か所で起こります。 画像の曲線を見ると pHジャンプ が 10, 20(ml) の 第1、第2当量点の近傍で生じていますが、30(ml) の 第3当量点の近傍では生じていません。この理由は実験的に得られた結果から説明することになりますが、定量分析化学の内容です。ここで pKa=ーlog(Ka) とします。 塩酸の pKa<0 CO₂ の pK₁=6.35、pK₂=10.33 pKa≦8、pK₁ーpKa≧4、pK₁≧6 から 第1当量点の近傍で pHジャンプ pK₁≦8、pK₂ーpK₁≧4、pK₂≧6 から 第2当量点の近傍で pHジャンプ pK₂>8 から 第3当量点の近傍で pHジャンプは起こらない。 高校化学の問題としては無謀と思われます。 今日の関東は寒い、明日朝の路面凍結にご注意を。

rikarecomp
質問者

お礼

ご丁寧にありがとうございました。 ベストアンサーにさせて頂きます。

rikarecomp
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 ほぼ2段階のpHジャンプが起こるのですね。グラフまで添えていただきありがとうございます。 >>pKa≦8、pK₁ーpKa≧4、pK₁≧6 から 第1当量点の近傍で pHジャンプ >>pK₁≦8、pK₂ーpK₁≧4、pK₂≧6 から 第2当量点の近傍で pHジャンプ >>pK₂>8 から 第3当量点の近傍で pHジャンプは起こらない。 の部分の、8,4,6の値がどこから出てきたのかわからないのですが、どのような数字なのでしょうか。 よろしければ教えていただければと思います。

その他の回答 (3)

  • nious
  • ベストアンサー率60% (372/610)
回答No.4

No.3 ですが pK₁、pK₂ ト滴定曲線の一例。

rikarecomp
質問者

お礼

ありがとうございます。

  • nious
  • ベストアンサー率60% (372/610)
回答No.3

nos.2 です。 濃度が 0.1(M) 程度の弱酸 HA について、 中和反応の平衡定数 K が凡そ 10⁶ 以上のときに pHジャンプが起こります。これは実験から得た事実です。 (i) HA + OH⁻ ⇔ A⁻ + H₂O K=Ka/Kw≧10⁶ から Ka≧10⁻⁸、pKa≦8 以下は 2価の弱酸 H₂A についてです。 (ii) 第一段階の中和と第二段階の中和反応の Kの比が凡そ 10⁴ 以上あると第1当量点の近傍で pHジャンプ が生じ得ます。 この条件は pK₂ーpK₁≧4 ト表せます。 第1当量点では HA⁻ が生じます。 (iii) これは考え難いかも知れませんが、逆の場合を考慮しています。 逆の場合にも第1当量点近傍で pHジャンプ が起こる必要が在ります。 それは A²⁻ + H⁺ ⇔ HA⁻ において 中和反応の平衡定数:K≧10⁶ から [HA⁻]/[A²⁻][H⁺]=K≧10⁶ → 1/K₂≧10⁶ → K₂≦10⁻⁶ → pK₂≧6 pK₁≦8、pK₂ーpK₁≧4、pK₂≧6 の3つが 第1当量点近傍で、 pHジャンプが起こる為の必要条件になりますが、 実験から得た事実ですので理論的な説明は困難になります。 尚、ここでの「pHジャンプ」とは指示薬を用いた滴定が可能な高さの pHジャンプ が起こることを意味しています。

rikarecomp
質問者

お礼

ありがとうございます。 そのような経験的規則があるとは知りませんでした…。

回答No.1

塩化水素と水酸化ナトリウムの中和滴定及び 二酸化炭素と水酸化ナトリウムの中和滴定については理解してるんですよね さてそこはわかっているとしたら まずはHCl↹H+ Clー これは強酸なので平衡はほぼ完全に右側の乖離状態で炭酸が加わったくらいで動きません そしてこれに二酸化炭素の平衡状態 CO2 + H2O ↹ H+ HCO3ー ↹ 2H+ CO3(2-) が加わるわけです なので塩酸だけの場合と比べて定量的にどれくらいかはこれだけではわかりませんが定性的に考えてプロトンは増えはしても減りはしないので 多少なりとも始点のpHは減ることになります (ⅰ)の3段階の中和滴定曲線になる理由は 塩酸と炭酸と水酸化ナトリウムを混ぜるとまず真っ先に塩酸と水酸化ナトリウムが反応し、一部の炭酸が水酸化ナトリウムと反応して炭酸水素ナトリウムが生じてもそれもすぐに塩酸と反応してしまうためです

rikarecomp
質問者

お礼

ありがとうございます。

rikarecomp
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 塩酸と炭酸の電離の反応式については理解していましたが、塩酸が電離してH+が多量にある状態では炭酸の電離の平衡はほぼ左に偏り、pHの変化はほとんどないのではないかと思っていました。 たしかに、問題の設定的に定量的には判断しかねますが、塩酸の濃度が0.01M程度の水溶液であれば、二酸化炭素を溶かしてもpH変化はほとんどないと考えても差し支えないでしょうか?(問題の答えは別として)

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