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グルテンの加水分解
小麦粉からグルタミン酸ナトリウムをつくるという実験について質問があります。 グルテンを酸加水分解してアミノ酸塩酸塩を得るという過程でアミノ酸塩酸塩の収量を計算したいのですが、どのように計算すればよいかが分かりません。 酸加水分解をする目的は、グルテン(ポリペプチド鎖)の結合を切ってアミノ酸の状態にするためだと解釈しており、それだとアミノ酸が結合した状態と切断後の状態で理論上重量に変わりはないのではないかと思ってしまいます。 どうぞよろしくお願いいたします。
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グルテン→(加水分解)→アミノ酸塩酸塩→(等電点沈殿)→グルタミン酸→(NaOH)→グルタミン酸モノナトリウム という流れにおける【グルテン→(加水分解)→アミノ酸塩酸塩】のアミノ酸塩酸塩の理論値(収率が100%であったとき)の計算方法が知りたいです。 この理論値を知るには、グルテンの中に質量比(aとする)でどれだけのグルタミン酸残基があるかを知る必要があるが、そのデータはあるとしての解答になる。 以下の計算をすればグルタミン酸塩酸塩としての理論収量は出せる。 グルテンの質量をA (g)とすると、そのうちグルタミン酸残基が占める質量はA * a (g)となる。 ただし、ここで、グルテン残基としての質量比を計算するときの「質量」というのは、1個のアミノ酸単位の質量 -NH-R-CO-の部分の質量で計算したものとする(アミノ酸に分解したときの質量ならNH2-R-COOHになるので、計算値がいくらか違ってくる)。 また、グルタミン酸残基の構造と、グルタミン酸塩酸塩の構造を見比べると、後者は、前者に、H原子3,O原子1,Cl原子1を足したことになるので、グルタミン酸残基の分子量をMとすると、塩酸塩の分子量は(M+3H+O+Cl) = (M + 54.5)となる。したがって、グルタミン塩酸塩としての理論収量は A * a * (M+54.5)/M となる。最初のコメントで書いた重量変化はある、というのは最後の項があるから。 収量などについては以下のたとえ話でどうだろうか。 タンパク質Aを熱変性させて、構造が変化したタンパク質Bになったとする(本当はこれは別のタンパク質と考えるのはおかしいが、たとえ話として。。。)。 当然、タンパク質としての分子量は変化しないのだから、「収率100%なら」、使ったAと得られたBの質量は同じになる。 しかし、たいていの反応で「収率100%」などということはありえない。後処理で生成物をロスしたり(それこそこぼすとか)、そもそも反応が完全に進行しないとか。そういった場合、「理論上は同じ重量の生成物が得られるはず」であっても、「実際の収量」はそれを下回ることになる。
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- phosphole
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おそらくですが、今回の貴方の実験の目的は、グルテンに含まれるグルタミン酸の割合を決める、ということだと思います。 したがって、もともとの質問にあった「収量」というのは、本当にただ塩酸塩の質量を図って報告するだけではないですか?
- phosphole
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それだと、厳密な計算はできないですね。 >グルテンの中にアミノ酸がいくつ入っているのか、というデータは無い。 貴方の今回の実験は、そもそも、グルテンに含まれるグルタミン酸の数・量はいくつか、というものを求めるものなので、本来は鶏と玉子が逆になっていて、「~gのタンパク質からグルタミン酸が~g(~モル)得られた→ということはもとのタンパク質にグルタミン酸は~の割合で含まれる」ということを求めるための実験です。 >アミノ酸の数というのはどのようにして測定できるのでしょうか。 結局、今回あなたのやっているような実験を繰り返して、ある量のタンパク質に含まれる各アミノ酸の量を決めるしかありません。 (現代的にはもっと進んだやり方もありますが、それは現時点では置いておきます)
- phosphole
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あ。見間違っていた。 質問は「グルタミン酸」の時点の収量ではなく、全アミノ酸としてのものですか。 それなら、一個のアミノ酸残基(-NH-R-CO-)から、1個のアミノ酸塩酸塩(NH3(+)-R-COOH Cl(-))が生じることになるのだから、残基1個あたり、重量が3H + O + Cl = 54.5増えることになる。 ただし、この先の計算をすすめるには、グルテンの中にアミノ酸がいくつ入っているのか、という値が無いと計算ができないが。。。そのデータはあるのですか?
補足
大変分かりやすいご説明をありがとうございます。 実際に実験を行っていないため、グルテンの中にアミノ酸がいくつ入っているのか、というデータは無いのですが、アミノ酸の数というのはどのようにして測定できるのでしょうか。
- phosphole
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ついでに、どうも「収量・収率」の意味も勘違いしているのではないか?という感じがある。 重量が反応の前後で変化するかどうかと、収量・収率の計算には関係がない。
補足
ご回答ありがとうございます。 記述が曖昧で申し訳ございません。 グルテン→(加水分解)→アミノ酸塩酸塩→(等電点沈殿)→グルタミン酸→(NaOH)→グルタミン酸モノナトリウム という流れにおける【グルテン→(加水分解)→アミノ酸塩酸塩】のアミノ酸塩酸塩の理論値(収率が100%であったとき)の計算方法が知りたいです。 また指摘していただいたように重量の反応前後での変化と、収量の計算を混同して考えておりました。併せてご説明いただけると幸いです。 よろしくお願いいたします。
- phosphole
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タンパク質(グルテン)と、それを完全にアミノ酸塩酸塩に分解したものでは重量は違うが? どういう計算をしているの? また、グルタミン酸ナトリウムと上記されているが、グルタミン酸ナトリウムの量を計算したいのか、全アミノ酸で考えているのかも曖昧でよくわからない記述。
お礼
よく理解できました。 たくさん教えていただき本当にありがとうございました。