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空母の被弾について

akinokamiの回答

回答No.7

周囲の護衛群については皆さんが解説してくれてますし、まさにその通りだと思います。ですので空母自体について見てみたいと思います。 空母が損害を受けた場合、ダメージに対する対応力というものが大きなファクターになってきます。確かに日本空母の大半が最初の一撃がほとんど致命傷になっているようで修理しては頑張っていたというのは翔鶴級の2隻くらいしかありません。 しかし、米国空母では「グレイゴースト」とまであだ名されたエンタープライズをはじめとしてヨークタウン、サラトガ、フランクリン等損傷しても何とか生き残り、活躍を続けた空母も多いのです。 当時の米軍空母はオープンハンガー(格納庫を開放できる)方式を採用しており、損害を受け消火活動を行うときに周囲の随伴艦が火元に直接放水して消火に参加することが可能でした。もちろん空母のほうも誘爆防止に魚雷や爆弾、炎上中の飛行機を海中へ投棄するのに便利でした。しかし日本や英国の空母はクローズドハンガー(格納庫を密閉していて開放できない)方式を採用しており、格納庫内に火災が及ぶと周囲の随伴艦は艦体に放水して冷やすことはできても直接火元に水をかけることはできず、その消火能力は生き残った乗員たちの活躍しかなく、傷ついた彼らだけでは、前者にくらべ貧弱でした。当然のことながら、魚雷・爆弾、炎上中の機体の投棄などほとんど不可能。(オープンハンガーを採用したのは日本では信濃一隻のみ)これがミッドウエイで蒼龍、飛龍、赤城をなすすべなく沈めてしまうことになった原因にもなっています。(加賀は一撃で艦体が裂けてしまっておりもはや救いようがなかったと言われています) また、米軍は艦内にダメージコントロール専門の部隊を常設していて効果的に機能できるよう訓練していたようです。残念ながらこのような組織は日本には無く、空母だと整備兵などがばらばらと火元に駆け付ける(映画『永遠の0』における赤城被弾直後のシーンに見られるような…)状況だったと思われます。 この辺は物量・人員に豊富だった米国だからそんなとこまで考える余裕があり、何もない日本だったから何でも兼用で済ましてしまおうとしたんでしょうか? サンドバッグ状態で…攻撃機に、護衛群を突破され肉薄されてしまえば仰る通りの状況になり、航空機の発着艦不能にもなったでしょうが、その後に沈没するかどうかは、艦の構造の違いやダメコン能力の差で生き残り、再起することも可能であり、敷いては戦況を左右できる状況に繋がった(例えばミッドウエイに間に合ったヨークタウンのように)のだと思います。

popps
質問者

お礼

各空母によって対応が違うのですね。 回答ありがとうございました。

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